サッカー百鬼夜行

第38節 対水戸ホーリーホック(テレビ観戦)
2000.10.15(SUN) 札幌厚別公園競技場

コンサドーレ札幌 5-0 水戸ホーリーホック
播戸【14分】
エメルソン【26分】
エメルソン【67分】
播戸【69分】
名塚【71分】
2-0
3-0
 
スターティングメンバー
洋平 GK 本間
キャプテン
先生
健作
DF 山村
辛島
鳥羽
木山
小松崎
ノノ
三平
優津樹
長作
MF 北島
村田
富田
助さん
俺王子
バンバン
FW 尾上
格さん
優津樹→山瀬【59分】
ノノ→黄川田【82分】
交代 尾上→うっかり八兵衛【60分】
山村→笠原【71分】

試合の感想
 今季JFLからJ2に昇格し、たった2億円といわれる年間予算をやりくりして健闘を続けている水戸ホーリーホックが相手です。徳川御三家・水戸藩の家紋である葵が愛称のもととなっているホーリーホック。水戸藩と言えば水戸黄門ですから、光圀公のように全国行脚で悪者退治、と行きたいところですが、これまでの水戸の成績は札幌・浦和・大分・大宮には2勝11敗、対して鳥栖・新潟・山形・甲府には11勝1敗2分と上位に弱く下位に強いため、「Jリーグのタケちゃんマン」と呼ばれています(いません)。
 とはいえ水戸はシーズン途中から3人のブラジル人を加え、ここ5戦はVゴール勝ちが4つあるものの5連勝中。黄門様(ジョンパウロ)、助さん(ペレス)、格さん(クレーベル)を中心としたカウンターは決して侮れる相手ではありません。
 しかし今節の水戸のメンバーは、その肝心なご老公(ジョンパウロは36歳)が欠場です。前節で右肩を痛めたということですが、本当の理由は「ドラマの水戸黄門は札幌まで行かなかったからね。」というものであることが判明。さらには「それにしても惜しい人を亡くしたよなぁ、西村晃さん。」などと変に日本通であることまでカミングアウトしたとかしないとか噂される元セレソンですが、助さん格さんだけでは立ち回りは出来ても事件解決は出来ないと思うんですけど大丈夫ですか?

 迎え撃つ札幌は、ビジュと優津樹がスタメン復帰。ただしまだ田渕は負傷が癒えず、田渕の右サイドには前々節と同様に小松崎が入ります。さらに俺王子の陰に隠れながらも地味にカード集めが趣味の森が2度目の出場停止で、3バックの右に名塚、真ん中には古川、そしてドナドナから戻ったばかりの山瀬と藤ヶ谷を早速ベンチにスタンバイさせます。エメにしろ山瀬にしろ、弱冠19歳の若者に1部昇格の命運を託すのはどうかと思わないでもありませんが、つんくだってモーニング娘。の命運を辻(13歳)と加護(12歳)に託したりしてますから、お互い様だと思います。なんか違いますか?
 そういえば都会っ子清水はベンチにもいませんけど、これが噂の村八分なのでしょうか。

 さて、この試合でも札幌に昇格決定の可能性があったんですけど、今回も自力ではなく仙台戦を戦う大分の負けが条件となります。これまでの大分の対仙台戦の成績は2勝1敗、アウェイで1度負けている(1-0)とはいえ大分ホームでは4-1、5-0という、お得意さまを通り越してパシリ同然の相手です。ましてや勝てば今節試合のない浦和を逆転できる大分と、とりあえずもう来年に向けるくらいしかない仙台。アニメ化の話が出た漫画家と、伏線を張り終わった途端に打ち切り決定を喰らった新人漫画家くらいの差がある両チームですから、仙台が偽俺王のハットトリックであっさり葬り去られたのも致し方のないことなのかもしれません。

 というわけで勝っても昇格は決まらないとはいえ、17,000人を集めたホームゲームで無様な試合は見せらない札幌、試合は序盤からホームの札幌が黄門様のいない御一行を攻め立てます。特に気合いが入っていたのはここのところ好調を維持している播戸。試合開始早々から、いつもの彼ならパスを選びそうな場面でも積極的にシュートを打つなどひと味違う今日の彼は、14分に先制点をなんと頭でゲット。ひと味どころかふた味も違います。つうか誰だキミは
 播戸にお株を奪われた格好の俺王子、「バンが決めたのに俺が決めないのはおかしい」とばかりに水戸ゴールに襲いかかります。しかしいつもの如く執拗なマンマークを受けてなかなかフリーにさせてもらえない俺王子は、それならばと26分、自らの突破でペナルティエリア前でFKを得ると、誰をも寄せ付けない蹴る気満々の俺オーラを放ちながらボールを自らセット。前方にそびえる人壁などお構いなしに思い切り蹴ったシュートは(大方の予想通り)壁に当たりますが、今日は運良くコースが変わりゴール。2点目。相変わらず加減というものを知らない俺王子は、そのあとオノレの蹴ったボールで富田を合法的に暗殺するなど暴れ放題です。

 しかしそれ以降、「2点取ったからいいや」という雰囲気の充満する札幌を水戸が押し込む展開が続きます。すると流れが悪いと見た岡ちゃんは、59分に優津樹に代え山瀬を学徒動員、アウミールを左サイドに移してサイドのディフェンスをテコ入れしました。対する水戸のブランコ監督はその直後の60分に尾上に代えてうっかり八兵衛(矢野マイケル)を投入。ところがその7分後、エメがGK本間のスキをついてミドルシュートを突き刺し3点目を奪うと、それからわずか2分後に播戸がDFのミスをついて4点目、さらにまたその2分後にはCKから水戸DFの不充分なクリアボールを名塚が蹴り込んであっという間に5-0。この時点で試合の行方はほとんど決まってしまいました。
 もちろんこの水戸DF陣のうっかり3連発にマイケルは絡んでないんですけど、入っただけで味方の選手たちをうっかりの渦に巻き込んでしまうあたり、まさにうっかり八兵衛の真骨頂。黄門様がいないのに矢野を入れてしまったブランコ監督までうっかりしていたのかもしれません。

 ところで前々節であっさり退場しながら再びスタメンとなる機会を得た小松崎、さすがに今回はかなり慎重にプレイしていました。が、前回10人で2点を取った札幌選手に最初から10人でもいいやと思われたか、それとも今度は論理的に消えることに成功したのか、小松崎が攻め上がろうがフォローに行こうが誰もボールをくれない有様。退場の反省を込めて頭を丸めたという小松崎ですが、もしかしたらあれは髪型じゃなくて石ころ帽子をかぶっていたのかも知れません。しかしその小松崎以上に心配だったのが、この試合珍しく不安定なプレイを連発したGK佐藤洋平。もしかしたら前の晩行われたアジア杯・サウジアラビア戦で気合い空回りの川口を見て、「ああやれば代表になれる」と思ってしまったのかと心配でなりません。

 そして試合はそのまま何事もなく5-0で終了。黄門様がいないのをいいことに、Vゴール4つを含む5連勝の間にコツコツと積み上げてきた水戸の貯金(得失点差)を根こそぎ奪い取る悪徳高利貸しのような札幌は、昇格までの勝ち点を「1」にしたのでした。

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