サッカー百鬼夜行

第3節 対ザスパ草津
2005.3.19(SAT) 群馬県立敷島公園県営サッカー・ラグビー場

ザスパ草津 1-4 コンサドーレ札幌
宮川【14分】 1-2
0-2
池内【25分】
砂川【42分】
堀井【54分】
堀井【80分】
スターティングメンバー
ガンガン GK 髙原
依田
籾谷
小田島
高須
DF 加賀
池内
ひろゆき
山口
鳥居塚
小久保
酒井
MF 岡ちゃん
たばたん
ゴンドー
美白
スナマコ
宮川
山崎
FW 岳也
元気
高須→寺田【39分】
山崎→御給【59分】
小久保→堺【81分】
交代  
  警告 ゴンドー【34分】

試合の感想
 開幕2戦で1分1敗とまだ勝ち星のないコンサドーレは、今節はアウェイでザスパ草津と対戦します。今季からJ2に初参戦した草津は、チームの母体が草津温泉街という特異性に加え、Jリーグ年間チャンピオンの横浜F・マリノスに対して2人の退場者を出しながらもVゴール勝ちを納めた昨年の天皇杯での快挙や、ゴール裏の湯もみっ娘たちなど話題性では同じ新規参入組の徳島ヴォルティスよりも上ですが、ここまでここまで開幕2連敗。勝ち点がないどころかただの1点も取れておらず、対して守備では2試合で6失点と崩壊気味で、徳島が開幕戦でベガルタ仙台をアウェイで3-0で打ち破る順調な滑り出しを見せているのとは対照的な成績となっています。
 なかなか浮上のきっかけをつかめない草津ですが、天皇杯での退場で開幕2戦を出場停止だったエース山口貴幸がようやくこの試合で復帰。初得点と初勝利を狙います。草津には前橋出身で元札幌の鳥居塚伸人がいますが、今の札幌で鳥居塚と共にいたことがあるのはゴール裏のサポーターだけというところに歴史を感じます。
 そして前節はホームで鳥栖に手痛い敗戦を喫した札幌は、ついに中山元気がスタメン入り。さらにはコンディションを落としているのか開幕からさっぱり調子の上がってこない西澤画伯に替えてリーグ戦初スタメンとなる加賀が右ストッパーに入りました。ヤンツーはこの交代に対して「草津の左サイドのスピードに対抗するためと」とあくまで局地戦型ストッパーであることを強調していますが、「チャンスを生かせるかどうかは加賀次第」とも言っており、この草津戦の出来次第ではスタメン定着もあり得るでしょう。そして靱帯断裂の大怪我を克服した三原社長がベンチ入り。ようやく形ができあがりつつある札幌も、ここいらで初勝利を目指したいところ。
 方や前年J2最下位、方や前年JFL3位と、世間的には間違いなく「プロ最弱決定戦」でありながら、実は天皇杯ベスト8同士の対戦というなんだかすごいのかすごくないのかよくわからない試合がキックオフ。

 試合は上州名物空っ風の吹き荒れる中行われました。枯れきった芝が強風に巻き上げられそこら中に降り注ぎます。大宮公園の桜吹雪はまだロマンチックでしたけど、こっちはちっともロマンチックじゃありません。目やら口やらに入ってきてサポーターも枯れ草まみれで、紅白大トリの北島三郎みたいです。当然風下からのロングボールは大きく戻されることが予想されますので、前半コイントスに勝った札幌は迷わず風上をチョイス。後半は風下に立つことを考えれば前半に出来るだけリードを奪わなくてはなりません。
 とはいえ、リスタートのボールすら押し流されるほどの強風です。風上だろうが風下だろうがロングボールはどこへ行くかわかったモンじゃなありません。まぁ実際のところ風があろうがなかろうがどこに行くかわかったもんじゃないのは変わらないのですけど。そんなわけで必然的にショートパスのつなぎ合いとなりますが、そんなのがちゃんと出来るチームであれば両方ともこんな順位にはいないわけで。結局両チームともボールを奪っては敵にパスし、そのボールを奪ってはまた敵にパスする自作自演サッカーに終始。どこのひょうきん族ですかこの人たちは。お互いになかなかうまく攻められない序盤は、我慢比べの様相を呈してきました。こういう我慢比べに先に負けるのは…やっぱり札幌なんだよなぁ。
 前半15分、コーナーキックからのこぼれ球を草津FW宮川に押し込まれて先制点を献上。伝統的に「初物に弱い」札幌の面目躍如。つーか風上に立って先制されんなよ。歓喜する草津ゴール裏のサポーターたち、湯もみっ娘たちの湯もみ板もかなりもみまくり。
 思い切り目論見のはずれた札幌は、せめて前半のうちに追いついておきたいところですが、お世辞にも整っているとは言い難い草津の守備陣にすらなかなか攻撃の糸口をつかむことが出来ません。風下の草津があまり無理に攻めないためゴール前まではボールを運べるのですが、最後の最後でシュートを打てません。まぁ、つまりはいつもの風景です。
 このままでは草津に初勝利まで献上してしまう流れの中、チームを救ったのは4年前のこの場所でもゴールを挙げた池内でした。前半25分、砂川のコーナーキックからの混戦の中、ボールをねじ込んで同点ゴールを決めます。もう「働け」とは言わせねぇ! と言ったかどうかはわかりませんがゴール裏のサポーターに向かってガッツポーズを見せる池内。今、札幌で一番得点の臭いのする男。
 同点ゴールで気をよくした札幌はその後も攻め続けます。ここから目を見張る活躍を見せたのが砂川でした。岳也を愛のないパスで走らせた後、岡ちゃんに愛のないパスで走らされて身をもって岳也のつらさを体験させられた砂川は、前半42分に和波からのアーリークロスを後ろ向きでトラップし、大きく弾んだボールをそのままオーバーヘッドシュート。ボールは妙に前に出ていた岩丸の頭上を越えてゴール右隅に突き刺さります。札幌はこの砂川のゴールによって何とか前半をリードしたまま終了しました。

 さて後半、札幌は風下です。思った以上にボールが伸び、なんでもないボールがゴールに入る可能性も考えられます。事実後半開始早々に草津のシュートがクロスバーを叩きひやりとする場面もありましたので、リードが1点というのはまだ足りません。同点に追いつかれてしまえば風上に立つ草津が有利になりますから、出来れば2点差をつけて草津の前への意識をくじき、早めに安全圏に脱出したいところ。まぁ、何点取ったところで安心出来るわけじゃないんですけどねこのチームの場合。
 しかし、その機会は案外早くやってきました。後半9分、左サイドを何となく崩してからの中山のクロスを、ゴール前でフリーで待っていた岳也が胸でワントラップしてけり込みゴール。三十路の今年に賭ける男の今季初ゴールで草津を突き放します。こうなってくると札幌はすっかりイケイケムード…と言いたいところですが、実際はそこまでには至らず、草津も鳥居塚や山口、高さのある交代出場の御給を中心に必死に食い下がります。いくつか危ないシーンも作られ、まだまだ予断は許さない状況。
 それでも守備陣は何とか踏ん張ります。前半はあっさり裏を取られたりシーンや、あやふやなポジショニングが目に付いた加賀も後半になると落ち着きを取り戻し、まずまずの動きを見せます。相変わらず髙原と池内は仲が悪いようにしか見えないのですけどね。
 願わくばあと1点、と思いながらも試合時間はあと残り10分ちょっと。このままかなと思われた頃でした。左サイドを攻め上がった和波からのクロスボールが相手ゴールを大きく横切って右サイドの岡ちゃんへ。岡ちゃんからのクロスボールは相手ゴールを大きく横切って左サイドの和波へ。和波からのクロスボールはゴール前を大きく横切って…何の競技だよそれ。結局和波のクロスは相手DFにクリアされますが、このクリアをいつの間にか中央に移っていた岡ちゃんが再び拾い、フリーの岳也へパス。ドリブルでペナルティエリア内に侵入した岳也が左足を振り抜くと、シュートは岩丸の手をはじきゴール右隅に決まり2ゴール目をゲットしダメ押しに成功しました。
 岳也にとっては札幌に来て初めての1試合2ゴール。正直、1点目の時点でこれで今年打ち止めだったらイヤだなぁなどと思っていたことは内緒です。

 草津イレブンはこのゴールですっかり意気消沈し、ゴール裏の湯もみっ娘の湯もみ板もすっかり止まったまま試合終了。とはいえ札幌はようやく今季初勝利をゲットしたものの、試合内容はスコアほど差は感じられず、とりあえず「最弱」から「貧弱」くらいには出世したのではないかと思える試合でした。

 あと、田畑のパーマはやっぱりどうかと思う。

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