サッカー百鬼夜行

第6節 対湘南ベルマーレ
2004.4.9(SAT) 札幌ドーム

コンサドーレ札幌 0-0 湘南ベルマーレ
  0-0
0-0
 
スターティングメンバー
髙原 GK コバ
カガケン
ソダン
アバレッド
DF 冨山
バリシッチ
白井
田村
岡ちゃん
タバタン
社長
美白
スナマコ
MF 吉野
佐藤
高田
加藤
岳也
元気
FW 坂本
柿本
社長→ひろゆき【62分】
スナマコ→カズゥ【76分】
元気→清野【84分】
交代 冨山→永里【62分】
坂本→佐野【79分】
高田→戸田【88分】
カガケン【02分】
岳也【69分】
警告 田村【19分】
坂本【60分】
佐藤【61分】
アバレッド【59分】 退場  

試合の感想
 水戸戦で痛い敗戦を喫したコンサドーレ札幌は、今節は再び札幌ドームに帰り湘南ベルマーレとのホームゲームを戦います。1999年のJ2降格以来、苦難の時代を経ながらも地道なクラブ運営を続けてきた湘南。2000年からの5年間、サポーターやクラブスタッフの我慢は今の札幌の比ではなかったはずですが、その重ねてきた苦労が今ようやく実を結ぼうとしています。
 昨シーズンの後半から山田松市監督に替えて、日本女子代表をアテネ五輪に導いた上田栄治氏を招聘。なでしこジャパン時代は電車で視察に来る代表監督としてLリーグのファンには有名でしたが、晴れてJリーグ監督となった上田監督は今季はセンターラインの強化に着手。DFにバリシッチという中途半端に博多弁な名前の助っ人を補強し、MFに大ベテラン加藤望を柏から、佐藤悠介をセレッソ大阪から獲得。田村や冨山といった即戦力ルーキーも加え、ベテランと若手をうまく融合させたチームは開幕から好調な滑り出しを見せ、首位を独走する京都に競り負けたものの、それ以外は負けなしの3勝1分1敗で2位という好成績を挙げています。

 そしてここまで押し気味に進めながらもなかなか勝ち星に恵まれない、全盛期の朝潮のような試合を展開し続けている札幌。なんつうかもう、そろそろホームで勝ちたいところです。そこでヤンツーは開幕から調子を落としている感じの権東と西嶋をあきらめ、三原社長とソダンとそれぞればくりっこ。ソダンを真ん中に置き仙台戦の一発退場による出場停止から戻ってきた池内が西嶋の替わりに左に入り、権東の替わりに入った三原を2列目に置き、田畑をワンボランチに据える布陣を敷いてきました。これにより中盤5人はスピードの和波、ロングパスの三原、ドリブルの岡田、キープ力の砂川、そしてディフェンスの田畑と見事に特徴の分かれた5人集。まさしくギニュー特戦隊です。誰がグルドかは考えないように。※最近ドラゴンボールネタが多いのは読み返してしまったからです。

 さて試合はいつもの通り序盤から札幌のペースで試合が進みます。前線から全員で執拗にプレスをかけ、相手に攻めさせる前にボールを奪う様は確かに「積極的に自分たちから仕掛ける」アクションサッカー。さすがに1年以上やってきたコンセプトはだいぶ浸透してきたようです。とりあえず守備面では。それでもその守備は仙台戦同様相手に攻撃の糸口すらつかませず、湘南は前線の柿本や加藤望までボールを運ぶことが出来ません。
 攻撃のほうはといえば三原が入ったことにより、これまで砂川だけを抑えていればよかったのがパスの出所がもう一つ増えることになり、さらに三原が真ん中を務めることにより砂川がより自由に動けるようになるという効果を生んでいます。その代わり後ろの田畑が大忙しですが。それでもさすがにいい人キャラでは和波とトップを争う田畑、文句のひとつも言わずにひたすら広い中盤をカバーしまくります。
 また、「スピードはあるけどキープは苦手、フィジカル勝負も不得手」という評価が一般的だったはずの岳也も、2人に囲まれながらもタチ足の裏を通すフットサルのようなプレイで抜き去りチャンスを演出、ドリブル突破を身体全体で止めに来て、あまつさえユニフォームを引っ張っていた白井のタックルを真っ向勝負で制するなど、まさしく「9番」を背負うにふさわしい働き。ますます磨きがかかるもうすぐ30歳。ここまで頼りになるとは思いませんでした。等々力ではごめんなさい。これで点さえ取ってくれればというのは言わない約束です
 そしてもう1人のFW・元気も「ソダが2人いる」と言われながらも持ち前の運動量で前線からのプレス…どころか時として最終ライン近くまで下がって守備をし、奪ったら全力で前線まで駆け上がり、そしてまた相手ボールになったら全力で戻ってくる姿には脱帽。これで点さえ取ってくれればというのは言わない約束です。イヤ、実際取ってもらわんと困るんだけどさ。この2人が守備をしてくれなければタバタンが前半で夜空の星になっていたと思われますので、難しいところです。
 そんなわけでこのあたりはいつもの如くチャンスは作れども、ソダンの「スーパーダイビング神頭」は未遂、三原の直接フリーキックもクロスバー、元気のシュートも岳也のシュートもスナマコのシュートも縁日の射的の鉄砲の如く、おいオヤジこれの銃身曲がってねぇか明らかに? などとパンチパーマのオッサンには思っても言えるはずもない状態で、いつもの通り得点は挙げられずに前半を終了。

 さすがに旗色が悪いと思ったか、後半は湘南も開始から積極的に攻め込んできます。ここでペースを握られては仙台戦の二の舞になりますので、札幌としては我慢の時間帯です。流れが悪いときというのは、じっと耐えて流れが変わるのを待つか、それとも流れを変えるべく動くかどちらかとなるわけですが、アクションサッカーとは言いつつもこと選手交代に関してはあんまりアクションじゃないヤンツーも、さすがに運動量の落ちてきた三原を下げて上里を投入しようとしたまさにその時でした。ピッチ脇で準備を終えようとしてる上里のすぐ後ろを、池田主審が胸ポケットに手をやりながら横切っていきました。
 サッカーのレフェリーが胸ポケットに手を入れる…そこからはもちろんハトを出したりシルクのハンカチーフをさりげなく見せてオサレを演出するはずもなく、出てきたのは全世界共通の紋所。しかも色は赤です。その恐怖の紙が出された相手は…池内友彦。

 またおまえか!

 どうやらボールとは関係ないところで坂本をこづいたらしいです。派手に痛がる坂本を指差し「この人を殺した犯人はこの中にいます!」と叫ぶ池内ですが、誰がどう見ても犯人はあなたしかいません。
 そんなわけでまたしても10人になり、困ったのはヤンツー。先制点を奪うために上里を投入するはずが、いなくなった池内の穴を埋めるためにディフェンダーを投入せざるを得ず、三原に替えて上里ではなく急遽西嶋がピッチへ。ゲームプランめちゃ狂いです。
 しかし、それでも10人の札幌は11人の湘南に一歩も引けを取りませんでした。伊達に長いキャンプで鍛えてきたわけではない! とばかりに縦横無尽に動き回る選手たち。仙台戦の轍だけは踏むまいと湘南ゴールを脅かします。しかし、砂川のシュートはポストを叩いたり田畑のシュートも白井にブロックされたりと、あと一歩のところまで迫りながらゴールを奪うことが出来ません。
 守備面でもさすがに1人少ないだけあって湘南にボールを運ばれるシーンも目立つようになりますが、高い集中力と組織的守備で何とかカバー。カードの基準は厳しかった池田主審にもファウルの笛を吹かせずにボールを奪う見事な守備です。ソダンと髙原の連携は相変わらずですけど。

 後半30分過ぎにはようやく上里を投入し、さらに残り5分くらいに中山に替えて清野を投入しますが、どうしてもゴールを割ることが出来ずに試合終了。昨季4試合4引き分けで終了した湘南戦は、今年もやっぱり引き分けで始まったのでした。

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