サッカー百鬼夜行

衝撃! ムー大陸消滅の原因はもたいまさこ?
2001/02/18
 さて、前回前々回とクラブについて書きましたので、今回は「サポーター」について書いてみようと思います。といっても、別に「サポーターとはこうあるべき」というような「あるべき論」を論じたり、「さわやか戦隊・ひざサポーターズ」について語ったり、ヘアサポートについて独自の理論を展開する気はあんまりなく、普段ちょっと思ってることをはみ出させるだけなんですけど。

 ご存じの方も多いと思いますが、厚別などの札幌のホームスタジアムのメインスタンドやバックスタンドでは、いわゆる「V字メガホン」での応援が主流となっています。ゴール裏で使っている人はあまりいないんですけど、このメガホンがいつも議論の対象になってるんですよね。どういう議論かといえば、「メガホンを世界平和に役立てられないか」とか「V字メガホンでダウンジングは可能か」ということではもちろんなく、「メガホンを使っての応援はやめよう」とかなんとか。
 ここでそもそも厚別などでメガホンが使われ始めたいきさつを話しておきたいと思います。札幌は実は全国1位の生産量を誇るメガホンの名産地でありまして、毎年商売繁盛を願って北海道神宮に巨大なメガホンを奉納するのが年初めの恒例行事になっているというのはもちろん嘘なんですけど、実際のところは、春先や晩秋の札幌は寒いので観戦するのに手袋が必要なんですが、当然のことながら手袋を履いた場合(北海道では手袋は"履く"と言います)手拍子は出来ません。なので、手拍子の代わりにメガホンが使われ始めたと言われています。また、メイン・バックスタンドのお客さんも、メガホンを叩くことによってゴール裏の応援に参加しやすいとか、「手軽にいかりや長介の気分を味わえる」いうメリットもあるのですが、とりあえずメガホンが使われ始めたのは、そういった理由があるようです。

 しかし、中には強硬に「メガホンは禁止するべき」なんて人もいるようで、メガホン反対派の方々の意見としましては、「耳元で叩かれるとかなりうるさい」というもっともな意見もあるのですが、その他は「野球みたいで(サッカーっぽくなくて)かっこわるい」とか「海外では声と手拍子が当たり前」という理由ばかりで、いまいち説得力に欠けるんですよね。何だか、高校の野球部が長髪を禁止して坊主にさせる理由が「長髪はスポォツマンらしくないから」とか「昔から坊主は当たり前」というのとどこが違うんだろう? と思わなくもありません。
 つうか、かっこいいかわるいかなんて主観の問題であって、「声と手拍子はかっこいい」と一概に決められるものでもないと思うんですけどね。「酋長の娘も村では美人」というか、「山田花子も平安時代ならモテモテ」というか、ロン毛がカッケエと思う人もいればアフロがカッケエと思う人もいるでしょうし、世の中は広いですから、「上村愛子よりダンゼン、宜保愛子」なんて人もいるかもしれないのです。別に殊更に野球との差別化を図る必要はないと思いますし、オレ自身はサッカーの応援がかっこいくて野球の応援がかっこわるいとは思いませんし。
 それにサッカーらしいからしくないかだって、その根拠は「海外ではそうやってる」というものでしかないわけでしょ? いや、別に海外サッカーに憧れるのはいいと思うんですよ。サッカーはヨーロッパや南米が本場ですしね。ただ、「海外サッカー最高!」と思うばかりに「サッカーじゃない、フットボールだ!」とか「フットボールじゃない、アットホームだ!」なんて馳星周みたいな人たちは、もし柏の「ブリーフ隊」が本場スタンダードだったら、やっぱり「サッカーの応援はブリーフであるべきだ!」と叫んでブリフィッシュスタイルを推進するのでしょうか。いたずらした理由が「鈴木くんがやったから僕もやりました」といったりする小学生みたいです。

 まぁこれはメガホンだけに限った話ではなく、どうも最近、まぁ最近に始まったことじゃないのかもしれませんけど、衛星放送などが発達して日本人選手も外に出ていくようになって海外サッカーが身近になったのはいいことなんですけど、それで何でもかんでも「海外はすばらしい」という風潮には何ともな印象を受けてしまうのですがいかがでしょう。発煙筒だって、海外で使われていなければ日本で使う人は出てこないと思います。「気合い」を煙で表現したいのなら、別に発煙筒じゃなくて「おばけけむり」でもいいのにと思います。
 オレとしては「応援のやり方なんて別にどうだっていいんでねぇの?」という意見なんですけど、先ほどもちょっと書いたようにメガホンの打音って結構大きくて耳元で鳴らされると相当響くらしいですので、そういったところが問題ならば改善する余地はあるとは思うんですよ。ただ、それは叩き方や叩く位置の問題ですし、相手チームの選手から見れば厚別の360度メガホンってかなりプレッシャーらしいんで、ホームアドバンテージとしてはかなり役には立っているみたいですから、別段問題がなければ、つまり「メガホンのせいで俺王のカードゲット2割増!」とか「川淵チェアマン、メガホンで袋だたきに遭う!」とか「ノッポさんにメガホンを持たせたらいきなり饒舌になった」ということが起こらないのであれば、そんなに目くじら立てることもないんじゃないでしょうかね。
 いずれにしても、大事なのは「応援のやり方」ではなく「応援しようという気持ち」だと思いますから、みんなそれぞれお金と時間を使ってスタジアムに足を運んでいる以上、他人に危害を加えるようなものじゃなければ、誰かから何かを強制されるべきこともないと思います。ですからスタジアムに行って、もし円楽さんに「座布団全部持っていけ」と言われたとしても、山田君以外は従う必要はないと思います。

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