? ヤンツー烈風隊
サッカー百鬼夜行

第15節 対湘南ベルマーレ
2004.5.29(SAT) 札幌ドーム

コンサドーレ札幌 1-1 湘南ベルマーレ
清野【28分】 1-0
0-1
高田【64分】
スターティングメンバー
フジ GK 植村
パパ
リーダー
キチ
DF 北出
浮氣
村山
イチ
直太朗
ゴンドー
三沢
スナマコ
MF 中里
熊林

坂本
城定
アイカー
清野
FW 高田
キング・オブ・トーキョー
アイカー→King of Sapporo【68分】
スナマコ→岳也【74分】
岡ちゃん→イチ【78分】
交代 熊林→挽地【54分】
坂本→加藤【61分】
キング・オブ・トーキョー→柿本【67分】
スナマコ【27分】
キチ【49分】
警告 中里【54分】
挽地【89分】
浮氣【89分】

試合の感想
 連敗街道を行くコンサドーレ札幌の今節の相手は湘南ベルマーレ。第1クールのアウェイ戦(第4節)では1-1の引き分けでしたが、この試合で三原廣樹を全治9ヶ月の重傷で失った札幌は、出口の見えないトンネルに入ったまま。しかしそれは湘南も似たようなもので、現在の湘南の順位は11位。札幌よりは1つだけ順位は上ですが、湘南のほうは2000年以来4年以上もトンネルに入ったままですから、曲がりなりにもJ1の夢を見ることが出来た札幌はまだマシなほうなのかも知れません。
 資金的にもメンツ的にも台所事情が苦しいのは湘南もいっしょで、守備の要であるパラシオスが離脱中で、3バックの真ん中に浮氣が入る布陣です。その中でも札幌的な注目はやはり北出でしょうか。よくうちらもアウェイで妙な試合を見せられると、「おまえら全員歩いて帰れ!」と野次ったりしますが、北出に限ってはドームから本当に歩いて帰れる場所に実家があるので気をつけましょう。

 そして札幌のスターティングイレブンですが、ここ2試合スタメンをもんじゃ阿部に譲っていた藤ヶ谷が満を持して復帰。「冬のソナタ」のキムサンヒョクに似ているともっぱらの評判の守護神が帰ってきました。フィールドプレイヤーでは、「ヨン様」ことペヨンジュンには似ても似つかないともっぱらの評判の暴れん坊将軍・中尾がレッドカードによる出場停止が明けた前節山形戦でさっそくイエローをもらい、今節は累積警告で出場停止。10番を背負って生まれ変わり宣言をした中尾ですが、一寸たりとも変わっていないところを披露しています。さらには俺達のソダン、偉大なるソダン、スーパースターソダンが「Windows Updateに失敗したから」という理由でスタメン落ち。加えて開幕以来スタメンを続けてきた岡ちゃんも調子を落としているためかスタメン落ちし、そんなわけでスタメンは藤ヶ谷、西澤、尽、吉瀬、市村、智樹、権東、和波、砂川、相川、清野という顔ぶれです。
 前節山形にこてんぱんにやられたテコ入れの意味もあるでしょうが、メンバーを多少入れ替えてこの試合に臨んだ札幌。まぁ入れ替えたところで猫背とかバリトンボイスとか16番の宿命を背負った男とかの、さして代わり映えもしないメンツではありますが、ホームで何とか浮上のきっかけを掴みたいところです。

 そんなこんなでキックオフ。試合は開始から札幌ペース。湘南のプレッシャーがそれほどキツくないのをいいことに、開始早々に清野が左足でシュートを放ちます。このシュートは相手GK植村にセーブされますが、ここまで立ち上がりに難のある札幌にとっては上々、そのはじかれたボールを再び清野が拾い、ドリブルで相手を交わして中央で待つ相川にパス。ところが、フリーだった相川はこのボールを空振りしてしまいました。ここまで見事な空振りはヤクルトの池山以来見たことがありません。
 その後も相川はファウルチップのようなヘディングを披露したり、ポテトチップのような木村佳乃だったり、ベストキッドのような空手だったり、スリジャヤワルダナプラコッテのような首都名だったり、西線九条旭山公園通のような市電の駅名だったり、まぁそんな感じ。方や清野もシュートは打てども打てどもなお我がシュートゴールにならざりぢつと脚を見る。見ても決まんねぇものは決まんねぇ。
 そんな感じでなかなか点が取れなかったのですが、前半28分にようやく先制点が生まれます。和波のパスを受けた砂川がドリブルで左サイドを突破、上げたクロスに清野が頭で合わせて待望の先制ゴールをゲットしました。
 先制した後も札幌は苦手のパラシオスがいないことをいいことに、攻撃の手を緩めません。守備面でも苦手のアマラオにゴール近くでボールを持たせないようにうまく守っており、湘南の攻撃がさほど機能していないという面もあったものの、プレスの出足もまずまずで、湘南につけいるスキをほとんど与えずになかなかうまく守れているようです。そのへんを考えれば、前半のうちに2点目をとっていたかったところですが、数あるチャンスをものにすることが出来ず前半を終了します。

 後半も開始からしばらくは札幌ペースの試合が続きます。後半7分には左サイドを抜け出した和波のクロスがどフリーの相川に合いますが、このビッグチャンスも相川がヘディングをミスしてぶっぱずしてしまいます。ミスをした相川はもちろん、ニアサイドで待っていた清野も頭を抱えていましたが、キミも人のことは言えませんよ? その後も砂川や権東が積極的にシュートを狙いますが、とにかく枠に飛ばない。飛びやしない。まさしくゲームは一日1時間とも言うべき得点は1試合に1点。高橋名人との約束だよ!
 そうこうしているうちに旗色の悪かった湘南は、坂本に代えて切り札の加藤大志を投入。これがひとつのターニングポイントになります。突破力に秀でた加藤の投入によって再度での主導権を握った湘南は、徐々にペースを掴むようになります。
 そして後半19分、その加藤の突破から混戦となったこぼれ球を加藤大志に決められてしまい、同点に追いつかれてしまいました。
 いい加減ここらあたりで勝っておきたい、つーかここで勝たなきゃ次いつ勝てるかわからないというハレー彗星のような札幌は、相川に代えて新居を、入れたはいいんですけど、その直後に砂川に代えて岳也を投入。累積4枚目のイエローを受け次節出場停止が確定している砂川を引っ込めるのはわからないでもないですが、と勝てる流れなのにわざわざ味方を一人減らさなくてもよかろうにと思ったのですが、同点に追いつかれて精神的にショボーン状態になったことも相まって、案の定1人減った札幌の勢いに陰りが見られます。
 この時間帯になるとさすがに札幌の出足もだいぶ鈍ってきて、湘南に攻め込まれるシーンも出てきますが、守護神サンヒョク…イヤ藤ヶ谷のファインセーブなどで湘南の攻撃を凌ぎます。

 結局最後まで攻め続けながらも毎度のことではありますが最後の決め手を欠き、第1クールに引き続き1-1のドロー。ブービーと最下位の対戦は、仲良く勝点1を分け合う結果となりました。正直勝てる試合だったとは思いますが、そこで勝ちきれないのもまた現在の札幌の実力。とりあえずは久しぶりに勝点をゲットしたということで現状では納得するべきかもしれません。

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