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2013年8月 アーカイブ

2013年8月 1日

はぁ盟主

2013年J2第23節
コンサドーレ札幌 3-0 アビスパ福岡
得点者:札幌/岡本、荒野 x 2
     福岡/なし

 アウェイ2連敗でせっかく五分に戻した成績がまた負けが2つ先行してしまった札幌。連敗でもなぜか順位は10位のまま、6位の栃木SCとの差もほとんど開かなかったのは幸いでした。今はとにかくこのあたりにくらいついていくことが重要です。最終的な順位がどうなるとしても、やっぱり「最後までやりきった感」は欲しいですからね。最後の最後までハラハラしたいというか、他のカードの結果も逐一チェックできる状況って割と楽しいと思うのですよね。順位を争うライバルの試合で、その相手の勝利を期待して負けた時に「なんだアイツら使えねぇな」って言うのは楽しいし、ライバルチームのサポーターに「なんだよ札幌勝ってんじゃねーよ」って言われるのも楽しい。それこそがJリーグですよ。
 そういう意味では現在6位栃木SCと同じ勝点34で7位につけるアビスパ福岡が相手のこの試合はとても重要です。札幌の勝点は現在29で、その勝点差はわずかに5。充分に逆転可能です。もっとも、このあたりは勝点6の範囲に札幌と福岡を含めた9チームがひしめいているだんご大家族状況なので、ちょっとしたことで簡単に順位が覆ったりお歯黒べったりするんですが、それでもなるべく蜘蛛の糸に捕まりつつ周りを蹴落とさなければなりません。原作だとその結果みんな一緒に落ちていきますがね。いやアニメも内容同じですが。まさかアニメ化されていたとは思わなんだ。

 さて、この試合エースFW内村圭宏と中盤の要であるボランチ上里一将が揃って欠場。ケツの場。河合さんも深井くんもまだ戦線離脱中となると、既に残っているボランチは堀米悠斗しかおらず、第6節ガンバ大阪戦以来のスタメン出場。そしてFWはチーム内では「温泉おじさん」として有名な弱冠21歳のベテラン三上陽輔を今季初めてワントップで起用となりました。スタメンフィールドプレイヤー10人のうち半分がユース出身。ユース過ぎて困っちゃう。別に困りませんけど。

 そんなわけで試合は、結果としてこの布陣がうまくハマりました。前半12分、三上からのパスを受けた岡本ヤスがドリブルで中へ切れ込む得意の形で右足を振り抜くと、ボールはゴール隅に綺麗に決まり早速先制ゴールをゲット。これで試合を有利に進められるようになった札幌は、その後も惜しいチャンスを何度も作り出します。福岡の動きがあまりパッとしなかったこともあって、割と安心して見ていられる試合だったのですが、どっこい我々が応援しているのは他の何でもないコンサドーレ札幌です。これまでこういうふうに圧倒的に攻め込んでおきながら得点が奪えず、わずかなミスでの失点でリズムを崩して自滅というパターンで勝てる試合を落としてきたことなど、1度や2度ではありません。この試合は既に1点先制はしておりますけど、「札幌が強そうに見える時ほど信用しない」クセがついているよく訓練されたコンサドーレサポーターも決して少なくはないと思います。
 ですので、出来れば前半のうちに追加点を取っておきたいと思っていたわけですが、そこで仕事を果たしたのが、MF荒野拓馬でした。プロ入りしてからここまでまだゴールなし…といっても彼はまだプロとしては2年目なんですよね。高校2年生でチーム史上最年少でプロデビューを飾り、3年時もトップチームに帯同してたのでユースをあまり見ないサポーターもずいぶん前から彼のことは知っていますし、最近はなんか営業のサラリーマンみたいな髪型にしてるのでついうっかり忘れがちですが。同様に三上も高校生の頃にデビューしてるので忘れられがちですが、荒野のひとつ上です。まぁ彼の場合は見た目が既にベテランの域に達しているのであまり気にしなくてもいいと思いますが。
 で、その荒野が前半38分に、ユースの先輩だった松本怜大からのアーリークロスに合わせて見事なボレーを決め、貴重な追加点をゲット。プロ初ゴールに気をよくしたのか、前半アディショナルタイムにはヤスからのパスにDF競り合いながら、飛び出してきたGKの上をふわりと抜く技ありのループシュートでプロ2ゴール目を決めました。最初の契約取るのに時間がかかったけど、ひとつ取れたらすぐに次の契約も取れた営業サラリーマンという感じですね。すすきのへ行こう。

 そんなわけで前半だけで3点リードという思ってもない結果で、後半はそれほど無理して戦う必要がなくなりました。となれば、財前監督としては追加点狙いをするよりも、貴重な実戦でのテストの場とすることを優先したようです。後半25分には前半からすっ飛ばしまくってさすがに疲れの見えたルーキー堀米悠斗に替え、右足首の手術で長らく戦列を離れていた前貴之を投入。35分にはベテラン砂川に替えて榊翔太をピッチに放犬。そして39分には荒野に替えて前田俊介を投入しました。
 福岡も後半になってからはだいぶ持ち直してきたことで前半よりは相手にボールを持たれる時間も増えたものの、2段階目に進化して超ソンジンとなったソンジンがうまく守備をコントロールし、福岡のゴールを許さず。39分にはいやがらせのように投入されたマエシュンが福岡の守備陣をいやがらせのように引っかき回しますが、何度かあったゴールチャンスもマエシュンは自分よりも三上にゴールを決めさせたかったようで、全てのパスを三上に集め、三上は三上で「施しなんて受けねぇぜ」とばかりにキレイに外したりして追加点ならず。まぁそんな感じで収穫の多い試合は3-0の完勝と相成ったのでした。

2013年8月 6日

はぁ緑

2013年J2第24節
東京ヴェルディ 2-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/内村
     ヴェルディ/西 x 2

 前節申し分のない試合内容でアビスパ福岡をホームで下した札幌。順位こそ10位と変わらなかったものの、プレーオフ圏内である6位栃木SCとの勝点差は3にまで縮まりました。勝点3差というのはわずか1勝ぶんの差です。とはいえまだ栃木との間に3チームありますし、こっちが勝っても相手が負けなれば差は縮まりませんから、すぐに捉えられるというわけではありませんけど、それでも「いつでもまくれる位置」についているかついていないか、というのは追う側にはモチベーションアップに繋がりますし、相手にとってはプレッシャーになります。なので勝てればもちろんそれに越したことはないですけど、そうじゃなくても最低限この集団から落とされないようにしないといけません。

 そういう意味では、この試合の敗戦は非常にもったいない、北海道弁でいえばいたましい試合でした。いやまぁ基本的に敗戦はいつだってもったいないものですし、別に負けたくて負けているわけでもないとも思うんですが、それでも最悪でも引き分けにはできた試合でしたし、すべきだった試合だと思うのですよね。まぁ杉山のチョンボはいつものことなので今更どうこういう気もないですけど、もう1点くらいは取れたんじゃないかとは思います。実際惜しいチャンスはいくつもあったんですけどね。ことごとく相手GK佐藤優也に防がれちゃいましたからね。優也は乗らせてしまうと調子に乗ってファインセーブ連発しますからね。相手にすると厄介だけど味方にすると頼りないタイプのキーパーですので、乗らせる前に点を取っておきたかったんですけどねぇ。

 まぁ内村のゴールで1点を返したのはせめてもの救いではありましたが、これでコンサドーレ札幌は13位に後退。6位との差も再び5に開いてしまいました。まぁいいやあんまり覚えてないし。

2013年8月16日

はぁ倍返し

2013年J2第25節
松本山雅FC 2-4 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/上原、チョソンジン、内村、三上
     松本/魅惑の助っ人オウンゴール、多々良

 なかなか試合レポートが現実に追いついていけないサッカー百鬼夜行です。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 前節アウェイで東京ヴェルディに敗れ、相変わらず「5割の壁」に跳ね返され続けている札幌ですが、今節もアウェイ戦です。相手は松本山雅FC、試合会場は松本山雅のホームスタジアムであるアルウィンです。正式名称は「長野県松本平広域公園総合球技場」ですが、みんな通称の「アルウィン」と呼びます。札幌ドームの「HIROBA」がまったく定着しなかったのは、きっと正式名称自体が使いやすかったからなんでしょうね。正式名称を「北海道札幌羊ヶ丘全天候型多目的競技場」とかにすればあるいは定着していたかもしれません。もっとも、アルウィンもアルウィンで愛称が定着しすぎてネーミングライツを募集しても売れない、という側面もあるようですが。
 まぁそんなことはさておき、アルウィンでは初めての試合となる札幌。Jリーグ全40チームの中でもトップクラスに素晴らしいと言われる球技専用スタジアムでの初試合を観ようと多数のサポーターが現地に駆けつけました。

 札幌は前節から多少メンバーを変更。ボランチ上里一将が復帰し、前節はベンチだった三上陽輔が再び1トップでスタメン出場。内村をトップ下として両サイドに荒野、砂川という布陣。流動的な攻撃陣の中、4バックは最近日高拓磨、奈良竜樹、チョソンジン、上原慎也というメンツがメインとなりつつあるようです。母さん、例のあのブラジル人どうしたでせうね。あ、練習生を経て加入したもう1人のブラジル人フェホがこの試合で初めてベンチ入りしています。
 松本山雅とは前回のホームゲームでの対戦では終始押し気味に試合を進め、岡本賢明のゴールで先制しながらも、その直後に立て続けに失点を許し逆転負けを喰らっています。今回はそのリベンジと行きたいところ。それ以上に、現在13位の札幌と勝点わずか1差で11位につける松本に勝つのはとても大きな意味がありますから、ここのところ調子の良くないアウェイとはいえしっかりと勝点3を取りたい試合です。

…というわけで、結果から言えば4得点と倍返しでした。失点も倍返ししてあげたんですけどね。ホームゲームの時と同様、押し気味に試合を進めた札幌。ホームではほぼ圧倒していた前半に点が取れなかったことが最後まで響いた形でしたが、この試合は31分に砂さんのコーナーキックを上原が頭で合わせて先制。その後はやや松本にペースを握られるシーンもあったものの失点を許さず、さりとてこちらもいくつかのチャンスをものにできず1-0で前半を終了。
 後半は開始から松本のペースで試合が進みます。なんとなくイヤな予感が漂い始めた後半7分、相手のコーナーキックから伝説の助っ人オウン・ゴール選手が颯爽と現れ、同点に追いつかれてしまいました。このままでは前回と同じパターンになってしまう可能性もありましたが、そんなチームを救ったのが、DFチョソンジンでした。かつて札幌に所属した趙晟桓や金載桓といった韓国人DFと違ってKリーグを経ずに日本でプレイし、JFLカマタマーレ讃岐からの移籍、髪型は10年前の大泉洋と、気がつけばフィールドプレイヤーでは上里一将に次いで2番目に長く出場している割りには地味な感じのする助っ人ではありますが、失点から8分後の15分に、再びコーナーキックから頭でゴールを決めて突き放しに成功しました。
 これで息を吹き返した札幌はペースを取り戻します。28分には上原と交代で入った札幌の松本が松本守備陣を切り裂く松本クロスを上げ、ドンピシャで内村が合わせて追加点。さらにその2分後にはゴール前の混戦からベテラン三上がベテランらしい嗅覚を発揮し、ゴールラインから50cmくらいのところからゴール上のネットに突き刺すという意味不明なベテランシュートを突き刺してトドメを刺しました。
 3点のリードを得た財前監督は、満を持して後半37分に新助っ人フェホを投入。わずか8分間の出場ということであまり見せ場は作れませんでしたが、大きな身体の割りにはボールタッチは繊細で、あとあまり速く見えないのに速いというダヴィ的な感じですかね。どうしても速い=すばしっこい=小さいみたいなイメージがあるせいだと思いますけど。

 そんなわけで、最後の失点はちょっといただけなかったですけど、内容的にはほぼ完勝とも言える試合を制し、9位に浮上。開幕戦直後以来の一桁順位となりました。

2013年8月26日

はぁベテラン

2013年J2第26節
コンサドーレ札幌 3-0 ガイナーレ鳥取
得点者:札幌/三上、内村、荒野
     鳥取/なし

 鳥取と日暮里は似ているようで違う。

 そんなわけで松本山雅相手に4ゴールを叩き込み、アウェイでは第18節の横浜FC戦以来5試合ぶりの勝利となった札幌は、ホームに帰ってガイナーレ鳥取を迎え討ちます。この試合はこの時期の週末開催では珍しく札幌ドームが会場でした。プロ野球と日程がバッティングすることが多い上に、使用料も割高な札幌ドームは、基本的に春先や晩秋など雪が積もる時期やナイトゲームなど、「厚別が使えない」場合にしか使われません(厚別競技場には照明設備がなく、やるとしたら照明車を引っ張ってこなければならないなど、いろいろとハードルが高い)。基本的にどこのスタジアムでも、試合を夜間に行うと照明代がかかるし、試合後の撤収作業も夜中までかかってしまいます。アウェイチームにとっても、試合が夜だと近場でもない限りその日のうちに帰れないことが多いので、遠征費が余計にかかりますから、お互いにとって昼間の試合のほうがありがたいのですけど、夏場になると内地では昼間は暑すぎて試合できないため、ほとんどの試合がナイトゲームになります。ところが夏場もさほど気温が上がらない北海道では、昼間でも外で試合を行うことができますから、コストの面も含めて、この時期は平日のナイトゲームを除くほとんどの試合が厚別で開催されることが通例でした。
 今回どういう経緯で札幌ドーム開催となったのかはちょっと調べきれませんでしたが、滅多にないことだからなのか、この日はホバリングステージを引き込んだ後のオープンアリーナを使ってジンギスカンパーティー(通称「ジンパ」)や、足立梨花さんのトークショーなど、様々なイベントを開催。普段札幌ドームを使う時って、平日とかくっそ寒いときくらいしかないですからねぇ。

 まぁそんな感じで割とパーティー感あふれるホームゲームとなりましたが、試合のほうもパーティー感あふれるものにしたいところ。札幌は前節松本に4得点をたたき込んだわけですが、財前監督は松本戦でのメンツもベストと判断していないのか、それとも先々を見越していろいろな選手の組み合わせパターンを試しているのか、前線の選手をいじってきました。サッカーには「勝っているチームは変えるな」という格言がありますが、札幌のような「成長したら出荷」を織り込まざるを得ないチームの場合、平均的にレベルアップをして「誰かがいなくなっても対応できる」ようにしていかないといけないですしね。
 で、この日の攻撃陣はワントップに前田俊介、トップ下に内村圭宏、サイドに砂川誠と三上陽輔のベテランコンビが並びました。

 鳥取とは第9節のアウェイゲームで対戦し、このときはまだ外弁慶だった札幌が、砂さんの直接フリーキックと岡本賢明のゴールで2-0で勝利しています。いつの間にやらすっかり内弁慶となってしまった札幌ですが、ここのところはホーム3連勝と波に乗っています。この試合も開始から鳥取のプレスに臆することなくペースを握りますが、ところが24分に大儀見浩介の義理の兄である永里源気のシュートを許してしまいます。この場面は魅惑のDFゴール・ポスト選手の登場で事なきを得たものの、一方でいつもながらの「攻めているのに一瞬の隙を突かれて失点し、そのうち攻め疲れ&前掛かりで追加点を許してしまう悪癖」も頭をよぎります。なるべくなら先制点を取っておきたい前半でしたが、相手の壁を崩しきることができないままそろそろ前半終了かという44分、サイドバック日高拓磨からのパスを受けたマエシュンが右サイドから上げたクロスを、ゴールラインから50cmくらいのところからゴール上のネットに突き刺して先制ゴールをゲットします。
 ちなみに皆様はとっくにすでにお気づきかと思いますが、前回書いた松本山雅戦の三上のゴール、記憶がごっちゃになって、この鳥取戦のゴールを書いてしまいました。すみません。松本戦のゴールは「クロスボールに相手と荒野が競って浮いたボールを三上がおごそかに蹴り込んだ」というものでした。まぁ、どっちにしてもださいゴールであることには変わりないですけどね(※ださくても1点は1点です)。

 とにかく2試合連続のベテランゴールでリードして折り返した後半早々、右サイドを突破した日高からのクロスを内村がうまく合わせて追加点をゲットだぜ。これでずいぶん楽になった札幌が完全にペースを握り、27分には交代出場の荒野拓馬が左サイドを突破した上原からのクロスをスライディングしながら合わせてとどめとなるゴール。
 試合をほぼ手中にした札幌は、直後にフェホを投入。前節すでにデビューは飾っているものの、出場時間はわずか8分でしたからね。ボールもあまり回ってきませんでしたから、この試合で197cmの巨漢選手をどう生かしていくのか、どう使っていくのか、実戦の中で試せる絶好のチャンスです。
 まぁ結果としては、どうやらストライカータイプではない(少なくとも俺様タイプではない)ということとはわかり、あとなんかカードもらって帰ってきましたが、とりあえず足もとはうまいこと、周りもよく見えているタイプのようです。あと何となくオモシロ人間な気がしてきました。

 というわけでほぼ完勝という内容で連勝、再び勝率を5割に戻しました。

2013年8月28日

またしても貯金できず

2013年J2第27節
カターレ富山 3-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/内村
     富山/ソ、舩津、三根

 うーん、3連勝と貯金の壁は厚いですねぇ…。

 前節ホームで鳥取を下し、連勝で勝率を5割に持ってきた札幌。新助っ人フェホが満を持してスタメン出場と上位追撃の準備は整ったという矢先に、今まで一度も負けたことがない富山に完敗といいうのはちょっとショックが大きいですよね。業界風に言うとクーショツかいでー。まぁ今まで負けたことがないからといって、この先も負けることがないなんて保証は何もないわけですけど、さりとてプレーオフ圏内を目指していくのに、アウェイとはいえ19位のチームを相手にころっと負けるのはいただけないですよね。いだだけなさ度でいえば、かわいいからという理由でサラを逃がしたカツくらいのいただけなさです。

 前節からさらにメンバーをいじってきた財前監督、先述の通りフェホがワントップでスタメン出場、トップ下に内村圭宏はいつもの通りで、サイドに三上陽輔と荒野拓馬、はまぁいいとしても、ボランチ上里一将の相方として入ったのは、宮澤裕樹ではなく砂川誠。ここがまず不思議でしたね。最初のほうこそ再結成したツービートくらいの噛み合わなさが目についた上宮コンビも、ここのところはよくなってきていましたから、あえて変える理由はない気はするんですけどね。考えられるとしたら宮澤のコンディションなのかもしれませんが、それだったらゴメスこと堀米悠斗を入れてもよかった気もします。まぁこの辺は外からはわからない事情があるのかもしれませんけど、ここが25分の失点につながっているんじゃないかと思います。
 ソヨンドクのゴールは、そりゃあもうあれを止められるGKは少なくともJ2にはいないんじゃないかというすばらしいものでしたけど、実はあそこで上里がプレッシャーに行くのが遅れているんですよね。シュートを打つだけの時間を与えてしまったのは、上里が守備範囲をいつもより広く取らなければいけなかったのが影響していたんじゃないかと思います。

 ただそれでも事故みたいな失点ではありましたし、その後も内容的には札幌が押していましたから、負けてはいてもそんなに気にはなりませんでしたし、後半17分に三上のベテランミドルをGKがはじいたところを内村が決め、同点に追いついた時点で、割と本気で勝ったと思ったんですよ。富山はここ9試合勝っておらず(5分4敗)、その間1試合で2点以上取れていませんでしたから。前半終了時点で0-1で逃げ切るプランでいたでしょうし、それが一気に崩れれば逆転も可能と思っていたんですが…。その後のチャンスをものにできないでいるうちに、32分にあっさりと舩津に決められて再び突き放されると、40分には三根にだめ押しとなるJリーグ初ゴールを許してジ・エンド。

 財前監督はもともとあまり選手交代が得意なほうではないようですが、ご存じの通りコンサドーレは、倹約のためにアウェイの遠征人数を減らしていますので、選手交代で打てる手がきわめて限られてしまいます。河合竜二、古田寛幸、深井一希といった中心選手を怪我で欠いている中で、GKを除いた4人しかない枠であらゆる事態を想定せよというのも、新人監督にはちょいと厳しい要求な気がします。巨神兵もちょっと早すぎた感じもしますしね。

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