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2013年9月 アーカイブ

2013年9月 3日

ホーム5連勝

2013年J2第28節
コンサドーレ札幌 2-0 横浜FC
得点者:札幌/フェホ、三上
     横浜FC/なし

 久しぶりのホームゲームの生観戦です。といってもいろんな事情で昔ほど試合に行けなくなってしまったので、生観戦自体実は開幕戦以来なんですが、去年の夏の帰省では試合が移動と重なって行けなかったので、ホームゲームも2年ぶりとなります。娘はまだ厚別に行ったことがないので、2人で行くことにしました。

 札幌は前節カターレ富山に負けて6位の徳島ヴォルティスとの勝点差が6に開き、目指すプレーオフ圏内からまた少し後退してしまったのですが、この試合の前に「ベトナムの英雄」レ・コン・ビンを獲得、ベトナム初のJリーガーの誕生に、にわかに盛り上がりを見せ、ぶっちゃけ富山戦のことなんてみんなきれいに忘れました。そのレ・コン・ビンの登録もぎりぎり間に合い、この試合でベンチ入り。ベトナム人選手が初めてJのピッチに立つ歴史的な瞬間を見るためか、厚別では今期最高となる8,756人が集まりました。ちなみにそれまで厚別で動員が一番多かった試合は、第16節水戸ホーリーホック戦の8,590人。みんな好きなんですね。凍傷が。
 なお、その試合が行われた5月26日はオレの誕生日でした。ハタチ(22年連続22回目)を迎えた日にコンサドーレがプレゼントしてくれたものは、とても残念な試合でした。ま、本厄だしな。

 まぁそんなことはとっとと忘れることにして、前節の布陣ではさすがに上里ひとりの負担がえらい大きいことを悟ったか、今節は素直にゴメスこと堀米悠斗がスタメンに名を連ねました。前線はワントップにフェホ、トップ下内村圭宏は変わらず、サイドは砂川誠と三上陽輔、つまり快勝したガイナーレ鳥取戦の布陣に戻したということですね。DF陣はここしばらく固定していたものの、センターバックのチョソンジンが出場停止のため、櫛引一紀が第20節FC岐阜戦以来8試合ぶりのスタメン出場となります。
 横浜FCは現在勝点31で15位とプレーオフ圏内争いからもやや脱落した感じですが、実績のある選手が揃っており決して侮れません。そういえば西何とか選手っていませんでしたっけ。いないんですねきっと。

 この日、厚別にしては珍しくそれほど風はなく、絶好のコンディション。春先はひどい状態だったピッチも、スタッフの努力のたまものか、夏を迎えだいぶよくなってきたようです。そしてフェホもだいぶ慣れてきたらしく、試合は開始からホームの札幌がペースを握る展開になりました。ヘディングはあまり得意ではないといっても、2メートル近い身長なら落下点に入りさえすればほぼ間違いなく空中戦には勝てるわけで、「いざとなったらフェホめがけて蹴ればいい」というのはけっこう安心感があるのでしょうね。フェホ自身、ヘディングはそれほど得意ではないようですが、それでも他の選手と比べて頭一つ違う身長があれば相手より先に触ることは充分可能なわけで、相手にとってはいやな選手であることは確か。もっとも、それに頼りきりになるのもどうかという気はするのですが、武器があるなら使うというのもまた心理。その「武器」を封じられたときに第二第三の必殺技があればいいのです。ジャンプだと主人公以外が必殺技を使うと、たいてい死にますけどね。武天老師やアバン先生とか(まぁ実際は生き返ったり、実は死んでませんでしたというパターンなのが常ですが)。
 で、そういう意味で「いるだけ」でも文字通り威圧感のある選手なのですが、やはりFWの助っ人である以上は得点という目に見える形での実績が必要なのも道理。とはいえ、これまでの所属クラブでも、少なくとも記録を確認できる範囲では点を取りまくっていたというわけでもなさそうで、またここまでの札幌でのプレイを見る限りは、ことさらにストライカータイプというわけでもなさそうな感じ。それでもあの身体があれば、J2ならそこそこ点は取れるだろうと思っていたら、そのゴールは目の前で生まれました。21分、縦パスにうまく身体を使って相手と入れ替わったフェホはドリブルでゴール前に突進。その身体からはあまり想像できないスピードに某進撃のアニメに出てくる巨人の姿を重ね合わせていると、あれよあれよという間にゴール前へ。そのまま右足を振り抜くと、ボールは逆サイドのポストに当たってゴールイン。待望のJリーグ初ゴールをゲットしました。
 流れとしてはどちらかのペースというほどでもなかったのですが、こういう「流れとは関係ないところで奪ったゴール」というのは相手にとっては引きずってしまうものなのか、このゴールをきっかけにペースは札幌に傾きます。とはいえ、ここで追加点を取れれば楽に進められたのでしょうけど、肝心なところで決定力を欠き、前半は1-0のまま終了。

 サポーターとしてはもちろん勝利以上に望んでいるものはないわけですけど、その一方でやはり新戦力のプレイもみたいというのもまた正直な気持ちです。特にそれが「ベトナムの英雄」とまで称される選手ならなおさら。とはいえ、つい先週合流したばかりでコンディション面でも万全ではないでしょうし、ろくに戦術練習もしておらず、ピッチ上のコミュニケーション面にも不安が残る、となれば、少なくとも現時点では拮抗した試合では使いにくいというのは、頭では理解しています。しかし、見れるなら見たい。だったら3-0くらいになれば出番もあるよね! じゃあとっととあと2点取ってくれや、というひどい贅沢をふかすのもサポーターの性なわけです(開き直り)。
 しかしそうはいっても横浜FCだってむざむざそんな相手のセレモニー的な展開に持って行かれるのをよしとするはずがなく、後半は横浜FCペースとなりました。後半10分には早くも電池切れで足を攣らせたフェホ(※ポルトガル語で「鉄人」という意味)に交代して前田俊介を投入しますが、高さでのアドバンテージを失った札幌の攻撃は単発で終わるようになり、押し込まれる展開が続きます。17分には魅惑の助っ人クロス・バー選手までが出動するピンチを迎え、肝を冷やすシーンも。
 札幌もその後は何度か惜しいチャンスを作り出しますが、すんでの所でクリアされたりシュートがむしろクリアだったり、26分に砂さんに代えて榊翔太を投入しており、残る交代カードは1枚のみとなりましたが、この流れではとてもじゃないけどレ・コン・ビンを出せる状況ではありません。ましてや西岡のヒーローも。結局最後の交代はFW内村に代えてDF松本怜大を投入、逃げ切り重視の交代となるのもやむを得ず、新戦力のお披露目もないまま1-0で終わると思われた後半アディショナルタイムでした。相手の裏にわんわん言いながら抜け出した榊翔太が、飛び出してきたGKにかみつきそうになりながらも後ろ足でループシュートを放ちます。ボールはゆっくりとゴールに吸い込まれ…るかと思いきや、戻ってきた相手DFがぎりぎりでクリア。さっき内村さんのシュート同じようにクリアされたので、また同じような感じかと思ったのですが、このボールがクロスバーに当たって真下に落ちてきました。ここに詰めていたのがベテラン三上陽輔。相手DFと交錯しながらちゃっかりと押し込んでリードを奪いました。
 にしても、これで三上は今季3点目ですが、そのいずれもがださいゴール。ジャストミートしたシュートはだいたい枠の外に飛んでいくのに、ださいゴールだけはしっかり決めるベテランの一発で試合を決定づけた札幌が2-0で勝利。ホーム5連勝を飾りました。

2013年9月 5日

その域に達していない

2013年J2第29節
ガンバ大阪 3-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/いません
     ガンバ/西野、宇佐美、ロチャ

 まぁこんなもんでしょう。

 横浜FCにホームで勝利し、再び勝率を5割に持ってきた札幌。何度目かの「貯金」への挑戦となる試合は、折り悪く首位のガンバ大阪とのアウェイ戦でした。今季J2に降格してきたガンバは、アウェイに行く先々で「ガンバ特需」と言われるチケット完売状態を生み出し、その代償として勝点3を持って帰っていってるわけですが(札幌も現時点での今期最高入場者数はガンバ大阪戦の17,020人)、じゃあそのガンバのホームゲームはといえば、去年(J1)の平均観客動員数14,778人に対し、この札幌戦までの平均は12,985人。J2に落ちて観客も13,000弱まで減ったというべきか、それともJ2に落ちたのに13,000弱くらいまでしか減ってないというべきか。ちなみにこの試合の入場者数は12,449人でした。去年の札幌戦は15,000人くらい入ってたんですが…。

 で、この試合で札幌は前節出場停止だったチョソンジンや、怪我で欠場した宮澤が戻って、長期離脱の怪我人を除けばまぁ現時点でベストと言える布陣を整えてきました。相手は「J2にいること自体が反則ですから」と試合が始まった瞬間主審に全員カードを出されてもおかしくないレベルのガンバ大阪に対して、勝てとまでは言わなくても、少しは通用してもらいたいですし、少なくともだいぶ力の差を感じた第6節のホームゲームの時よりもその差が縮まったのを見せてもらえればなぁと思っておりました。
 結論から言えば、まぁまぁ成長できたんじゃないかという感じでしたね。前半なんて札幌のペースで試合を進めることができた時間が長かったですし。とはいえ、それでも結果として0-3というスコアは完敗と言えるもので、もう少し競った試合にはできたんじゃないかなぁと思わなくもなく。前半で…というか正確にはフェホが元気なうちに1点でも取れていればまた試合の流れは変わっていたんじゃないかと思いますし、また得点の予感の充分する内容ではありました。
 まぁ失点については…。宇佐美のゴールは宇佐美を褒めるしかないでしょう。杉山さん止められなかったかなぁという気もちょっとだけしますが、J2であんなシュート滅多に飛んでこないですもんね。なのであれは仕方ないとして、最初の失点はあんなところで不必要なファウル与えたのがよくない(しかも相手にはプレースキックの名手である遠藤がいる)ですし、3点目はロチャを完全にフリーにしてましたからね。
 まぁそれを含めたとしても、全体的には冒頭に書いたとおりやっぱり「こんなもん」としか言えないですかねぇ。後先考えずに前半から飛ばすしかなかった札幌と、二川や明神をベンチに置いておけるガンバとは比較になりませんよね。マゼラアタックでガンダムに挑むようなもん。しかも最後のほうはすでにマゼラトップを失ってる状態みたいな。それつまり丸腰じゃねぇか。
 ただ、タコ殴りにされるリスクを考慮した上でも、これまでの戦い方でガチンコ勝負を貫いた姿勢は評価したいのです。とにかく勝利最優先で「引いて守ってカウンター」なんて戦術も、やろうと思えばできたはず(それやって勝てたかどうかは別問題ですが)。あえてそれをやらずに、ガンバにガチンコ勝負を挑んで、それで主導権を握る時間もそこそこ作れたのですから、収穫がなかったわけではない…と言えるかどうかは、今後まだ残されている上位陣との対決次第ってところですかね。

2013年9月 6日

英雄の左足と右足

2013年J2第30節
コンサドーレ札幌 3-0 愛媛FC
得点者:札幌/前田、内村、フェホ
     愛媛/いない

 ガンバ大阪とのアウェイゲームで軽くひねられてから中2日、コンサドーレ札幌は今年最初で最後のホームでの平日ナイトゲームを行います。ムですが、場所はナイトゲームにも関わらず厚別公園競技場。以前も書いた通り、厚別には照明設備がないため、ナイトゲームは原則できないのですが、どうしても必要な場合は照明車を配備して試合を行うことがあります。札幌ドームができてからはナイトゲームはドームで行うことが多くなりましたが、札幌ドームが使えない時は照明車の出動となります。でも同じ札幌ドームをホームとしている日本ハムも、この日は確か楽天ホームでの試合だったはずですが…。メンテかなんかでしょうかね。

 まぁとにかく今では割とレアとなった厚別ナイトゲームの相手は愛媛FCです。第18節のアウェイ戦では、上里の直接FKで先制したものの、赤井秀一、石井謙伍の連続ゴールで逆転を許し、後半も河原にだめ押しゴールを食らい、その後松本怜大のプロ初ゴールで1点差にまで詰め寄るものの、ちぐはぐなまま2-3で敗れています。
 ただ愛媛にはアウェイではめっぽう弱いもののホームではまだ1度も負けたことがありません。おまけに札幌戦ではむやみに張り切る赤井・石井の道産子コンビは揃っていません。赤井はベンチスタートで、石井に至っては遠征メンバーに入っておらず。いやー残念だなー彼らをすりつぶした上で勝たなければいけないのになー。ほんと残念だわー。
 そして札幌は、ガンバ戦後に体調の異常を訴えて病院に搬送されたフェホが、さすがに大事を取ってベンチスタートとなり、さらにDF日高が欠場となったものの、長らく戦列を離れていた河合主将がようやくベンチ入り。ワントップに前田俊介、左サイドバックに松本怜大がスタメン出場となりました。

 試合は開始からホームの札幌が主導権を握ります。特に元気だったのがフェホに代わってスタメン出場したマエシュンこと前田俊介。もともと「天才」とまで称される高いテクニックを持つ選手でありながら、プレイにムラがあるせいか、今まで所属したどこのチームでも「不動のレギュラー」とまでは行っていないのですが、この日のマエシュンは「札幌の夜は俺のものだぜ!」とばかりに躍動。ボールを持てば何かが起こるといった感じで、マエシュンのドリブルと上里のロングパスでご飯3杯行けそうなくらいです。そして前半30分、相手ペナルティエリア近くでボールを受けたマエシュンは、ペナルティエリアのラインに沿うような感じで中に切れ込みながら左足でこすり上げるように放ったシュートは、懸命に手を伸ばす相手GKをあざ笑うかのように鋭い弧を描いてファーサイドのネットに吸い込まれました。まるでそこだけ時間が止まったかのような美しいシュート。こういう形のシュート、2001年の博多の森で俺王様が決めてましたけど、あれもすごかったなぁ。こういうシュートを決めるから諦められないのですよね。
 マエシュンのレインボーなゴールで先制した札幌は、その後も何度かチャンスを迎え、前半終了間際にはコーナーキックから相手のクリアミスを見逃さず、鋭い反応で内村圭宏が押し込んでゴール。好調な攻撃陣とは裏腹にやや守備面で不安定なところが見られていただけに、チームにとっても大きな大きな追加点をゲットし、前半を終了します。

 後半、愛媛はたまらず赤井を投入します。しかしホームで2点をリードした札幌は余裕の展開。守備もだいぶ落ち着きを取り戻し、愛媛の攻撃はいずれも単発に終わります。週中の試合で日曜日には水戸への遠征を控えていますから、なるべく力をセーブしつつ試合を終わらせる必要があります。というわけで、財前監督は23分には早くもマエシュンを下げ、嫌がらせのようにフェホを投入、34分には上里を下げて河合主将を入れ、上里の温存と河合さんの試合勘取り戻しを狙いました。いくつかチャンスを迎えながらも得点を奪うことができないながらも、2点のリードを保ち試合は終盤へ。残る交代枠はあと一つ。こうなるともう、アレですよね。そう、ベトナムの英雄、グエン・ヴァン・チョムの出番です。ついったでこのネタかましたら案外知らない人が多くて、自分の常識は他人の常識ではないということを思い知ったわけですが、トンキン湾の人食い虎ですよ。愛機はサンダーチーフですよ。最初は人を人と思わないクズみたいな描かれ方だったのにいつの間にか仲間思いのナイスガイになってたあの人ですよ。まぁそれはもういいですね。はい、レ・コン・ビンの出番がついにやってきました。
 ユニフォームを裏表逆に着るというお茶目をやらかし、内村と交代で後半40分にピッチに入ってきたレ・コン・ビン。あまりボールは回ってこなかったものの、さすがに一国の英雄と呼ばれるだけの選手、わずかな時間でしっかり結果を残しました。43分に得たコーナーキックのプレースキッカーを任されたレ・コン・ビンの右足から放たれたボールは、1点目のマエシュンのシュートにも劣らない鋭いカーブを描き愛媛ゴール前を強襲。そのボールにいち早く反応したフェホが高いヘディングでゴールに突き刺し、とどめのアシストを決めました。
 怪我人も少しずつ戻ってくる中で、何かチームがかっちりと噛み合ったような感じの勝利。目標のプレーオフ出場に向けて、何かが大きく変わっていきそうな試合でした。

2013年9月13日

名前おぼえた。

2013年J2第31節
水戸ホーリーホック 1-3 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/上原、フェホ、内村
     水戸/西岡

 週中の試合を申し分のない内容で勝利した札幌は、中3日で水戸ホーリーホックとのアウェイゲームに臨みました。ホームではそれはもう残念な試合内容で鈴木隆行のPK1発に沈んだのですが、アウェイのこの試合でそのリベンジと行きたいところ。もちろんリーグ戦の中でも重要な試合で、コンサドーレ札幌は目標としているプレーオフ進出に向け、現在6位の京都サンガFCとの勝点差はわずかに3。もっとも、札幌と同じ勝点44で並んでいるチームがあと3チームあり、その中にはこの水戸ホーリーホックも含まれています(あとの2チームはファジアーノ岡山とアビスパ福岡)。直接対決となるこの試合で負けるのは相当な痛手となります。逆に言えばここで勝てば大きなアドバンテージとなります。
 幸い、新助っ人フェホがフィットしてきたこと、そしてエース内村が好調を維持していることや、精神的支柱である河合主将も戦列に復帰し、そして前の試合では新加入のベトナムの英雄レ・コン・ビンが初出場で初アシストを記録するなど、ラストスパートに向けて少しずつ歯車が噛み合いつつある状況です。

 そんな感じで大事な試合で勝てたことは勝てましたし、開幕戦終了後以来の「貯金1」を手にすることが出来たわけなんですが…。何とも手放しで喜べない試合でしたね。もちろん最低限勝利を求められる試合で勝ったこと、加えて思うようにボールを運べない状況で、先に失点を許す悪い流れから逆転したのは今までから比べるといいことなんですが、やっぱりちょっとねぇ、後味は悪かったですよねぇ。もうそんなのとは別に、やっぱりフェホの一発退場にどうしても触れなければならないわけで。
 もともとあれだけの身長差があったら、少し腕を上げればヒジのところに相手の顔が来るのはしょうがないと思うんですよ。高くジャンプするためには腕を使って反動をつけなければいけませんから、腕を使わずに飛べというのは無理な話です。
 とはいえヒジというのは人間の身体でも硬い部分で、当たれば危険なのは確かですから、当たったらファウルと取られても仕方がないとも思います。ただ、それでも赤はないですよね。あれが赤なら鈴木隆行が上里にやったプレイも赤じゃないとおかしいじゃん。
 つーかいい加減、身体能力に秀でた外国人選手のプレイを簡単にファウルにするのってやめてもらえませんかねぇ。コンサドーレだけでもフッキやダヴィ、ダニルソンといった超人系選手は何人もいましたが、みんな理不尽なカードもらって泣いた姿を見てますよ。フェホはホントに泣いてましたけど。もっとも、中には紛う方ないラフプレイも確かに多くて、特にフッキの水戸戦での右ストレートとか、ダヴィの新潟戦でのヘッドバッドなんかは擁護のしようがまったくもってないんですけど、それでも正当なショルダーチャージで相手が吹っ飛んで自分のファウルにされたらやっぱりイライラはすると思います。ダニルソンはラフプレイなんてほとんどなかったはずですよ。ああ、バチーンはあったけどな、バチーンは。あれはすごかったですよね。ダニルソンは相手に触ってないのになぜかバチーンって音がして相手が倒れましたからね。そりゃ、そんなサイヤ人みたいな選手は退場になりますよね。存在自体が反則ってことですもんね。ってそんなわけあるか。

 まぁ水戸も前半PKでもおかしくないところを思い切り流されましたし、単純に下手くそなレフェリーだったというだけの話なんですけど、でもいい加減そういう先入観バリバリのジャッジをなくしていかないと、国際試合に出たときに「普段はもらえるはずのファウルがもらえない」なんてことになりかねないわけで、むしろ日本サッカーにとってマイナスだと思うんですけどねぇ。

 そんなわけでなんかもうムカムカしっぱなしの試合だったわけですが、ゴールシーン自体はどれも素晴らしかったですよね。試合終了間際に砂さんからのパスを受けた内村さんの見事なカウンターからのゴールは、フェホ退場で札幌サポーターにたまっていたフラストレーションを吹っ飛ばしてくれましたし(主に本間ざまぁ的な意味合いで)、フェホの逆転ゴールに至るパスを出したマエシュンの一連のプレイは色んなものが漏れましたし。でもやっぱり1点目が一番印象的ですね。なにしろ、右サイドバックの日高さんからのクロスを、左サイドバックの上原が決めたというのは、きちがいじみたサイドバックの好きな自分からするとたまんないゴールです。しかもあれを試合開始から76分の時点で2人とも同時に上がってくるわけですからね。まぁ当然後ろに河合さんがいるということも関係しているんでしょうけど、ああいうのは大好きですね。いや、もう、たまんねぇ。

2013年9月16日

またまたまたまたまた三連勝ならず

2013年J2第31節
コンサドーレ札幌 2-2 ファジアーノ岡山
得点者:札幌/内村、三上
     岡山/くわ田、近藤

 水戸戦の勝利によってコンサドーレ札幌はようやく勝ちを先行させ、6位の京都サンガFCと勝点わずか1差の7位に浮上。プレーオフ圏内目の前にまでやってくることが出来ました。今度は今季5度目となる3連勝への挑戦です。過去4度は連勝しても3試合目で引き分けか負けかということが続いていたので、現在のところ6試合連続無失点で6連勝中というホームゲームの相性の良さを生かしたいところ…ではありますが、フェホが前節の一発退場処分でこの試合出場停止、さらに同じ試合でイエローカードを受けた上原慎也と奈良竜樹が累積警告でやはり出場停止と、主力3人を一期に失う非常に苦しい状況です。さすがに3人いっぺんにレギュラーがいなくなるのはきついですし、かつ197cmのフェホと186cmの上原、181cmながらも空中戦の強さを誇る奈良(曽田さんほどではないにせよ)がいないというのは、セットプレイで相手に与える脅威という意味でも段違いです。まぁ、そうはいってももともと札幌はセットプレイからの得点はあんまり多いわけではないのですけどね。

 相手のファジアーノ岡山は現在札幌とは勝点3差の9位と順位こそ下ですが、第7節のアウェイ戦で対戦した時は、17分に荒田のゴールで先制を許すものの、後半内村圭宏の連続ゴールで逆転…したまでは良かったんですが、その直後に田中に同点ゴールを食らい、さらにその4分後には竹田に再逆転ゴールを許すというなんともアレな感じの試合でした。

 それを考えると、今回も同じように先制ゴールを許し、後半内村のゴール(荒野からのパスを絶妙なコントロールでゴール隅ギリギリに決める内村さんらしい芸術的なゴール)で追いつき、その5分後に三上ンのゴール(相手GKとDFの連携ミスを突いてマエシュンが先に触ったボールが転がってきたところを押し込んだ三上パイセンらしいだっせえゴール)で逆転を果たしたにもかかわらず、後半アディショナルタイムに仕様書通りのようなバタバタっぷりから同点ゴールを決められたときは、アウェイの試合の再現かと思ったりもしましたね。まぁ結果としては引き分けに終わったわけですが、むしろ引き分けでも助かったというような気分でした。

 実際、きっちり逆転したのであればそのまま逃げ切らなければいけなかったわけで、あと数分我慢すれば問題なく勝てていたというところでゴールを決められて追いつかれたのですから、そういう意味では札幌にとっては「負けに等しい引き分け」となるのかもしれません。しかし、絶対に勝たなければいけなかったのは順位が下の岡山のほうであり、そういう試合で先制ゴールを決めておきながら、1失点目はともかくつまらない連携ミスで逆転を許してしまって、最後の最後でやっと追いついたのですから、どちらかといえば痛いのは岡山ですよね。あのミスがなければ勝てていたわけですからね。まぁあのゴールがなければ試合展開も変わっていたでしょうから、一概にそうなるとは言えませんが。しかも相手にとってはただの1点以上のダメージのある三上パイセンのゴールです。あれですよ。抜群の切れ味を誇る日本刀で斬られたらまったく痛みを感じないそうですけど、なまくら刀だと余計に痛いというあれと、同じではないけど似ているかもしれません。

 まぁそんなわけで、またしても3連勝ならず、おまけにホームでの連勝も無失点も途切れてしまったわけですけど、主力3人を欠いている中で引き分けというのは最低限の結果と言えると思います。ただこれからの終盤戦で、ヴィッセル神戸やジェフユナイテッド市原・千葉といった上位陣との対決も残されているだけに、ここで少しでも勝点を稼いでおきたかったのですが、とりあえずは主力を3人欠いた試合で岡山との差が詰まらなかったことをよしとすべきですかね。

2013年9月18日

ベトナムの英雄やってきた・その2

 北関東で行われたらしい試合はとりあえず置いとくとして、ベトナムフェスティバルでのサッカークリニックについて書きます。このクリニックは、9月14日~15日にかけて代々木公園にて行われた、「ベトナムフェスティバル2013」の一環として、14日に行われたもので、コーチとしてコンサドーレ札幌でもプレイした黄川田賢司さん、札幌市出身でアジア各国を中心に16カ国を渡り歩いている伊藤壇さん、水戸ホーリーホックなどでプレイした池田光忠さんを迎え、ゲストとしてベトナムの英雄レ・コン・ビンも来るというコンサドーレサポーター垂涎の内容です。すぐさま娘に「レ・コン・ビンとサッカーしてみたいか」と訊いたところ、東京生まれ東京育ちながらナチュラルに北海道弁を使い、コンサドーレサポーターとして父親の洗脳を受けている我が娘は「うん」と即答。早速参加の申込をしました。もっとも、レ・コン・ビンがベトナム人であることは知っていても、ベトナムフェスティバルとレ・コン・ビンという繋がりをいまいち理解してなかったらしい娘は、「フェホは? フェホは来ないの?」と言ってましたけど。すまん、フェホは来ないんだ。

 そして土曜日、開始10分くらい前に娘を連れてメインステージ横のサッカーグラウンドに到着。受付を済ませると、応対してくれたお姉ちゃんにレ・コン・ビンTシャツを渡され、これに着替えてください、とのこと。え、これってコンサドーレの公式サイトに出てた、ベトナムフェス限定のやつじゃん。まさか1回着たやつを回収することはないでしょうから、くれるってことなんでしょうね。もちろん娘のだけですけど。集まった子供達は22人だったようで、定員は25人って書いてありましたから、若干埋まらなかった模様。札幌でのイベントだったらたぶんこんなもんでは済まなかったでしょうね。ちなみに気合を入れてコンサドーレのレプリカユニフォームで行ったのですけど、そんな奇特な親は自分だけでした。そう、ここは札幌ではない。
 で、15:00からクリニック開始。クリニックとはいっても、上は小学校高学年、下は年長さんまでいましたし、ばりばりサッカーやってるっぽい経験者からうちの娘みたいなど初心者まで年齢もスキルもバラバラでしたから、そんなに本格的な指導というものではなく、ボールを蹴る楽しみを主眼にしたと思われる内容でした。自分の子供が、昔スタジアムで応援していた選手にサッカーを教えてもらっているのを見るのはなかなか不思議な感覚。
 そんな感じで休憩を挟みつつだいたい1時間が経過したあたりで、飲み物が足りなくなったので外に買いに行こうとしたら、グラウンドの入口あたりにレプリカユニフォーム姿のよく見慣れた人たちがたまっていました。どうやら関係者とクリニック受講生の保護者以外はグラウンドには入れてもらえない模様。ふむ、これでは娘をダシに特等席で見てるみたいじゃないか。まぁその通りだけど。そして近くの屋台で適当に飲み物を買って戻ろうとしたら、グラウンドのほうがにわかに騒がしくなりました。どうやらレ・コン・ビンが到着したようです。しまった。めんどくさいことになりそうだからレ・コン・ビン来る前に戻りたかったのに。案の定、グラウンドに入ろうとしたら入口で警備員に止められる俺。「保護者です」というマジックワードで通ることは出来ましたが、レプリカ着てりゃそうなりますよね。

 まぁそんなわけでベトナムの英雄、レ・コン・ビン登場。子供達を低学年以下組と高学年組に分け、レ・コン・ビンを加えたコーチチームとのミニゲームがスタートしました。こういうような子供達とのミニゲームはどこの国でも同じなんでしょうが、まぁ楽しそうなこと楽しそうなこと。百聞は一見にしかずということで、実際その一部をちょっとだけYouTubeにアップしましたが、終始こんな感じでした。


 参加した他の子たちがどのくらいレ・コン・ビンを知っていたかはわかりませんが、うちの娘は一緒にサッカーが出来て大喜びでした。正直、ベトナムの子たちが聞いたらうらやましがられるところですよね。ただ自分自身もレ・コン・ビンという選手は知っていても、彼がどういう人物なのかというところまでは知らなかったのですが、スケジュールがキツキツの中でもギリギリまで子供達やボランティアのスタッフに応対しようとしていた姿に、英雄と呼ばれる理由を垣間見た気がしました。まぁ上の動画のプレイなんて割と大人げなかったデスけどね!

 クリニックの主催の方と少し話す機会がありましたが、その方は伊藤壇さんと子供の頃からの知り合いなんだそうです(つまりこの方も札幌出身ということなんでしょうね)。たまたまFacebookで壇さんを見つけて数十年ぶりに繋がったそうで、今回の企画も、ベトナムリーグでのプレイ経験のある壇さんに協力を依頼したところ、快く応じてくれたとのことです。まぁチームにとってはいろいろと大変なこともあるとは思いますが、こういうのもいいものですよね。

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