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2015年1月 アーカイブ

2015年1月 7日

行く人行く(かもしれない)人

 明けましておめでとうございました。

 昨年はもう仕事納めというところで、DF奈良竜樹選手のFC東京への期限付き移籍が発表されました。2011年に二種登録選手ながらトップデビューし、以後レギュラーとして活躍、昨年は1対1ならほとんど負けないだけでなく、ビルドアップ面でも大きく成長を見せていました。そんな姿を見るにつけ、そう遠くない未来に札幌を出て行く選手であることはなんとなく感じてはいました。それが今年であったことは我々にとっては早い気がしましたが、2016年のリオデジャネイロ五輪のことを考えれば、彼にとっては決して早くないということなんでしょうね。

 というのも、この世代には奈良くんの他にも岩波拓也(ヴィッセル神戸)、植田直通(鹿島アントラーズ)、遠藤航(湘南ベルマーレ)といった、所属チームでレギュラーとしてバリバリ試合に出ているセンターバックがおります。彼らの所属チームはみなJ1。遠藤は代表では中盤を担うことが多いですし、ここ最近の使われ方を見る限りは、U-21代表の手倉森監督からの奈良くんの評価は決して岩波や植田に劣るものでもないようですが、さりとてレギュラーが保証されているというわけではもちろんないでしょう。
 奈良くんが将来の海外移籍を考えているのであれば、過去何人もがそうしてきたように、五輪などの国際大会の試合で活躍するのが一番の近道です。ただし、彼の務めるセンターバックは、戦術的な交代が多い攻撃的ポジションの選手と異なり、アクシデントでもない限り試合途中で交代が行われることはほとんどないポジション。レギュラーと控えの間にある差は、我々が思っている以上に大きいはず。本大会でオーバーエイジを使う可能性があることも考えれば、ますますその差は広がるでしょう。
 今年の3月にはアジア予選が始まり、アピールの機会はそう多く残されていない中で、代表レギュラー定着を狙うのであれば、少なくとも今の時点で彼らレギュラー陣と同じ土俵に立っていなければいけない(J2で無双していてもあまり意味がない)、ということなのでしょう。

 どうせならレンタルじゃなくて完全移籍で移籍金たんまり残して欲しかったというのが偽らざる本音ですが、それなら五輪代表のレギュラー取って本大会で活躍してその年の内に海外移籍して、育成補償金をきっちり残してくれればいいです。友情より大事なものは金だと高宮なすの先輩も言っていましたし。ただし、我々は代表では荒野を全力で応援するのでそっちまで応援してる余裕はないものと思え。

 海外移籍と言えば、年が変わり、コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブも仕事始めとなった1月5日、契約更新選手の発表があり、昨季からの所属選手のほとんどは無事契約更新となったのですが、大方の予想通り「あのお方」の名前がありませんでした。先月からスペインの「ラマンガ・クラブハイパフォーマンスセンター」なるプログラム(?)に参加しており、12月いっぱいで帰国する予定を、1月上旬まで伸ばして海外クラブのオファーを待っているようです。
 まぁそれはいつものことなんでいいんですけどね。このラマンガなんちゃらというのは、道新スポォツによれば「各国から集まった選手が専属スタッフの指導を受けられる育成システム」ということで、それだけ聞くと「生徒の半数以上をアジアからの留学生が占める福祉関係学部しかない地方大学」みたいなイメージしか湧かないのですが、そんなんでオファー来るモンなんでしょうかねえ。

2015年1月 9日

火間虫入道

 前回のエントリで触れられなかったのですが、以前から報道されていたとおり、昨シーズンは東京ヴェルディに所属していたブラジル人MFニウド選手の期限付き移籍での加入が報道されました。

 「入道」なんてずいぶん僧っぽく聞こえる名前ですが、本名はジョゼニウド・ブリト・ダ・シウヴァ。登録名は名前の一部を取ったということなんでしょうね。中学からの友人の「ひでお」くんは「でお」と呼ばれていますが、そんな感じなんでしょうか。1993年8月23日生まれの21歳、ブラジル・サンタカタリナ州のアヴァイFCでキャリアスタート、昨年はヴェルディに期限付き移籍で所属していました。

 札幌ってブラジル人のMFがレギュラーだったことって実はそんなに多くなくて、ここ10年間でも2007年のカウエ、2008~2009年のクライトン、2009年のハファエル(途中加入)、2012年のハモン(途中加入)くらいしかいません。なので、「中盤にブラジル人がいる」というのが実はあんまりないながらも、ハモンにしろハファエルにしろクライトンにしろ、割と自分でなんでもやりたがる、運動量はそれほどでもない、どんなにフリーの選手がいても自分が「使える」と認めた選手でなければまったくパスを出そうとしない、みたいなタイプの選手が多かった気がしますが、このニウドはヴェルディ戦で見た限りでは、運動量もあるし周りも使う、ブラジル人にしては「気の利いた」プレイをするという印象でしたので、けっこういい補強なんじゃないですかね。

 ただ、昨季は24試合出場でイエローカード12枚、レッドカード1枚(イエロー2枚による)とだいぶ荒っぽいプレイヤーではあるようです。38試合で15枚のイエローカード、イエロー2枚での退場2回、一発退場1回という、コンサドーレ史に燦然とその名を残す超人フッキの伝説に匹敵するカードゲット率です。もっとも、フッキの場合はC3(異議)が5枚もありましたけど(ニウドはゼロ)。

 ともかく、これでニウド、ナザリト、パウロン、イルファンという助っ人の陣容となりました。まだアジア枠がひとつ残っていて、韓国語と英語の通訳を担当している李成樹マネージャーが今季も残るみたいですので、韓国人選手を獲る可能性もありそう。そうなると、おそらくですが奈良くんがいなくなってセンターバックのメンツが心許ないので、キャンプでテストして加入、みたいな流れもあるかもしれません。ソンジン電撃復帰とかでもいいのよ? 男塾風に、チームのピンチに「よう、相変わらずみたいだな」と颯爽と登場して、冨樫が「お、お前は~~~~~~!」と叫ぶみたいな。

2015年1月27日

2015年シーズン始動

 相変わらず気を抜くと平気で更新期間が2週間くらい空いてしまっていますが、わたしはげんきです。

 1月25日、コンサドーレ札幌の実質のシーズンスタートとなるCPP(Consadole Preview Party)が行われました。毎年形を変えつつ行われている恒例のイベントですが、今年は初めてスカパー!で放映されるそうです(去年も一応ネット配信されましたが)。放映日は2月1日とのこと。
 このCPPに先がけて、21日は新加入選手の記者会見が行われ、同時にセレッソ大阪のGKク・ソンユン選手の加入も正式に発表されています。ク選手は1994年6月27日、韓国生まれの20歳。195cmの大型GKで、高校生の時にその将来性を買われて2012年にセレッソ大阪のU-18に加入、同年二種登録選手としてトップチームにも加わっています。
 トップチームでは韓国代表のキム・ジンヒョン選手の厚い壁に阻まれ試合出場こそなかったものの、韓国U-21代表にも選出されており、そのポテンシャルは折り紙つき。
 札幌は「ダブル守護神(※2人同時には使うのは不可)」の片割れだったイ・ホスンが湘南ベルマーレに移籍。外国籍枠(アジア枠)が空くことになったので、ここになんらかの補強があるだろうとは思われておりましたが、GKには金山隼樹がいますし、どっちかというと奈良竜樹が抜けて手薄になったセンターバックに使う可能性が高いのではないかと思っていました。ところが結局はホスンの穴を埋める形の補強。GKは2人1組で練習するので、偶数いたほうが都合がいい、という話を昔小耳に挟んだことがあります。そういった事情や、同年代の選手を入れることで阿波加を刺激して成長を促すこと、あと「縁の下の力持ち」として、目に見えない形でチームに大きな貢献をしている杉山哲になるべくそのまま縁の下にいてもらうという粋な計らいではないかと思います。

 それと、ここで触れるチャンスを逸してしまっていたのですが、川崎フロンターレからDF福森晃斗選手の期限付き移籍での加入も(けっこう前に)発表されています。川崎ではあまり出番はなかったようなのですが、左利きのサイドバックの選手ということです。各方面の情報をまとめると、「守備はあまり得意ではないが、左足の精度は半端ない」という選手らしいです。「左足強化型松本怜大」といった感じでしょうかね。手薄な左サイドのプレイヤーなので、存在感を発揮して欲しいところですが、なんか本当にサッカー選手かと思うくらい引っ込み思案な選手なようです。普通どのようなジャンルでも、プロになる選手は基本的に負けず嫌いで我が強い傾向にあるものですが。同じく引っ込み思案であることで有名な宮澤裕樹とは馬が合いそうですが、期間限定ながらも神奈川から飛び出した福森に比べて、断固として北海道から出ない宮澤のほうがまだ引っ込み思案レベルは上かもしれませんね。

 さて馬と言えば、なんか本当の馬までコンサドーレに加入したそうで、ノーザンホースパーク所属のチッチ選手(ポニー・牡5歳)の獲得も発表されました。サリーはどうした。札幌では2007~2008に在籍したダヴィ(現鹿島アントラーズ)が、ブラジル時代に「カバーロ(馬)」と呼ばれており、「必殺ひづめシュート」を得意としていたことは記憶に新しいですが、本物の馬の加入は初めて。
 実際のところはノーザンホースパークとスポンサー契約を結び、チッチ選手を使った同園のPRをコンサドーレ札幌が行うというスタイルのようですが、これがうまく行けば道内の各施設との提携なども膨らんできそうですね。選手一覧には所々にFW馬とかDFクマとかMFペンギンとかGKクリオネなんかがいて、これもうわけわかんねぇな。

 そんなわけで札幌は、今週から第一次キャンプとなる沖縄キャンプがスタート。ここから開幕まで札幌には帰れません。毎年言ってることですがケガのないよう気をつけて練習に励んでもらいたいものです。

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