? そんなタケシに騙されて
サッカー百鬼夜行

第3節 対横浜Fマリノス
2001.8.25(SAT) 横浜国際総合競技場

横浜Fマリノス 3v-2 コンサドーレ札幌
ブリット【34分】
ブリット【65分】
ナザ【107分】
1-1
1-1
0-0
1-0
ウィル【26分】
伊藤【89分】
スターティングメンバー
ヨシカツ GK 洋平
小村
松田
ナザ
DF
殿
健作

上野
遠藤
ドゥトラ
俊輔
MF タブチ
板長
ナメック星人
三沢
山瀬
ブリット
ホー
FW バンバン
俺王
ブリット→平間【87分】 交代 板長→ゴンザレス【42分】
三沢→曽田【68分】
バンバン→優津樹【77分】
タブチ→森川【101分】

試合の感想
 2ndステージ開幕2連敗と、1stステージの開幕とはうってかわってロケットスタート(ただし逆噴射)をかましている札幌は、今節アウェイ戦。相手は開幕2連勝とじわじわ調子を上げてきた横浜Fマリノスです。つい一月前に試合しませんでしたっけ?
 低迷した1stステージの巻き返しを計るべく、監督を代え、新外国人も獲得、まだ試行錯誤の段階ながらも2nd開幕2連勝を飾り、どうやら1stステージとはチーム力に格段の差がある模様。この試合で横浜が2ndステージに巻き返しを計るべく獲得し、ステージが始まる前のナビスコカップでいきなり得点を挙げ、そしていきなりケガをしたブリット選手が復帰。ちっ、そのまま帰国とかすればマルドナードやハッダ以上にオモロかったのに。とはいえ常日頃から「オレはスペインに行きたい。スペイン以外には行かない。なぜならオレがスペインだからだ」と横浜でまったく点の取れない城の払い下げに失敗したことだけが不安材料です。そんなスペインは今日もなぜかスタメン。
 対して札幌は前述の通り開幕2連敗。キャプテンのノノと副キャプテンの殿という精神的支柱を欠いた前節のFC東京戦ではオウンゴール2発を含む計5失点と、DFは崩壊の一途をたどっています。週の半ばにアウミールを解雇した荒療治が奏功するかに注目が集まりますが、殿は何とか間に合ったもののノノはやはりこの試合にも間に合わず、ノノのポジションには前節出場停止だった森下を入れました。

 さて、台風一過の影響か、再び蒸し暑さが戻ってきた横浜。前半は抑えめに来るだろうと予想したとおり、試合は開始から横浜が終始ボールをキープし続ける展開です。「ボールをキープされてもとにかくゴールにボールを入れさせなければいい」という、「顔が出てなければチチ見せてもオッケー」という東スポの素人OLのような様相でしたが、自陣PA前での直接FK3連発というピンチを乗り切ると、徐々にボールを前線に運べるようになります。
 そして迎えた相手PA前やや右で得た直接フリーキックの最初のチャンス。蹴るのはもちろん俺王様。日本代表GK・川口能活との対決にスタジアムの注目が集まりますが…。なんか俺王様から見てゴール右側ガラ空きという、壁さえ越えれば絶対に入る川口のポジショニング。ただし、そうは言っても相手は日本代表GKだけに、思わず「コレって罠? 王シフト?」なんて疑心暗鬼にもかられます。が、そんなことお構いなしに俺王様が蹴ったボールはガラ空きのゴール右側へ飛び、ヨシカツ触れることも出来ずゴール。俺王様に駆け引きに持ち込もうと思ったってムダです。だって何も考えてないんだから。
 最初のチャンスで先制点を手に入れた札幌は、再びカメのように自陣で守りを固める、通称ヒッキー作戦。同点に追いつきたい横浜が攻め込んできますが、いつものように足下へのパスばかりで約束事も何もない攻めに迫力は皆無。しかしそんな中でも新外国人はスゲエ。左サイドのドゥトラはボールを持てば常に勝負で危険な雰囲気を漂わせ、ドゥトラが中に入り込んであけたスペースをナザがさりげなく埋め、ブリットも必ずイヤなところに入り込んできます。ちょっとマズいな、と思い始めた前半34分、俊輔のコーナーキックからファーサイドで小村が落としたボールをブリットが押し込み同点とされてしまいました。殿がいるとコーナーキックから失点しますが、殿がいないと5失点します。さぁどちらか選べ。
 とはいえ、札幌に得点シーン以外にチャンスらしいチャンスはなく、つまり神経衰弱で一手目で偶然揃ってしまったような唯一のチャンスをモノにしたことを考えれば、1点取られても同点というのはまぁ上等です。

 後半に入ると流れ的にはほぼ5分、やや札幌が押し気味の時間が続きました。しかし何しろ主審の山西さん、小村が恐れ多くも俺王様のユニフォームを思い切り引っ張ったプレイを見逃すなど異次元ジャッジ炸裂の連続で、何か「Fマリノスを2部落ちさせるな」という通達でも出てるんじゃねぇの? とよからぬことを考えてしまうほどだったんですが、その小村をバンバンが突き飛ばしたプレイにすら何のおとがめもなかったんで、横浜云々よりも単に何も見てないだけだったようです。とにかくそんな感じで点を奪うことが出来ず、徐々に流れを横浜に渡してしまいます。そして後半20分、左からのクロスボールを胸トラップからダイレクトで左足ボレーという見事なシュートをブリットに決められ逆転を許してしまいました。ちくしょうブリットってなんだよ! スペルが「Brito」ならブリトーじゃねぇか! 昔日本ハムにいただろ!
 などと意味不明な怒りを振りまいていると、直後に岡ちゃんは和波に代えて曽田を投入、さらにそれから10分後にやはりこの日も所在なさげにフィールドをチョロチョロしていただけのバンバンを優津樹に交代しました。それにしてもバンバンはどうしちゃったんでしょうねぇ。ちょっと自分のプレイを見失ってるのかも知れません。余計なこといっさいせずに夜の校舎窓ガラス壊して回るくらいがちょうどいいのに。
 この交代が奏功して攻め込む時間は長くなるものの、やはりゴールを割れないじりじりとした展開。ああ、このまま終わるのかと負けもうっすらと覚悟をし始めた試合終了間際、この日もっとも気合いの入っていた健作の祈りを込めたアーリークロスが曽田の頭へ。コレを曽田がヘッドで落とすと、そこへ走り込んでいた優津樹がスライディングで押し込み起死回生の同点弾。リーグ初得点となった優津樹でしたが、すぐ後ろのゴール裏から見ていたはずのオレは、オーロラビジョンに「伊藤優津樹」の名が出るまで山瀬のゴールだと思いこんでいました。すまん、優津樹。全てはピッチからアホみたいに遠い横浜国際が悪いのだ(責任転嫁)。
 延長に突入すると試合はほぼ札幌ペース。特に同点とする直前にブリットが交代していたため、点を取られる気は全くしません。延長前半、札幌陣内に深く入り込んでフリーとなったスペインがシュートを打たずに中に折り返し、クリアされたのを見て勝利を確信したのですが、札幌もやはり決め手を欠き、延長後半開始早々、ディフェンスをうっちゃって猛然と突っ込んできたナザにこぼれ球を見事に叩き込まれ無念のVゴール負け。共に抱える助っ人外国人が大いに活躍した両チームでしたが、3人が3人ともツラが凶悪な横浜に対し、凶悪ヅラが2人しかいない札幌、結局はマフィアヅラの量で負けたという試合でした。

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