? そんなタケシに騙されて
サッカー百鬼夜行

第11節 対名古屋グランパスエイト(テレビ観戦)
2001.10.31(WED) 瑞穂陸上競技場

名古屋グランパスエイト 2-0 コンサドーレ札幌
ウェズレイ【74分】
ウリダ【88分】
0-0
2-0
 
スターティングメンバー
楢崎 GK 洋平
大森(偽)
アシスト王(敵への)
古賀
中谷
DF ゴンザレス
先生
健作
ヤマロ
酒井
ウリダ
ウェズレイ
MF タブチ
板長
三平
三沢
ノノ
マルセロ
ゴリ
FW バンバン
俺王
ウェズレイ→岡山【89分】 交代 三沢→岳也【58分】
板長→優津樹【76分】

試合の感想
 残留決定まであと勝点3というところまで来てちょっと足踏みした札幌、ナビスコカップのあおりを受けてまたもや平日開催の今節は名古屋グランパスエイトとのアウェイ戦です。1stステージ限りで退団するピクシーのラストシーズンを飾れなかった名古屋はジョアン・カルロス監督を解任、スカウトの三浦哲郎氏を後任監督に据えています。しかしヴェルディの小見監督といい、東京の大熊監督といいウチの岡ちゃんといい、なんか昨今のJリーグはやたらめったら悪人ヅラの監督が増えているような気がするんですがいかがでしょう?
 その三浦監督の本職指導の甲斐あってか、2ndステージ開幕から第5節までは4勝1敗と快進撃を見せピクシーの穴を埋めたかと思いきや、6節以降は1引き分けを挟んで4連敗とドツボにはまっています。

 そんな名古屋は右サイドバックの石川康とDFの西澤が出場停止ということでそれぞれ中谷と古賀が入り、ボランチには酒井を投入、ピクシーの後釜として2ndステージから加入した新外国人マルセロと森山の2トップ、股関節のケガで欠場が噂されたウェズレイもスタメンに名を連ねます。
 対してあと勝点3でJ1残留の決まる札幌、早いところ決めちゃって悠々自適と行きたいところですが、文字通りの指令塔(命令に限る)ノノが2ndステージ初スタメンとなったのは明るい材料ではあるものの、広島戦で左足首を痛めた山瀬と練習中に右足首を痛めたアダウトが大事を取って欠場と相変わらず苦しい状況。アダウトのポジションには和波を入れ、森のポジションには今野を、山瀬のポジションに板長、そして板長のポジションに復活のノノといった按配のメンバーで、ルーキー吉川までもが遠征に帯同する緊急事態です。

 さて、お互い残留争いからも優勝争いからも程遠いチーム同士の対戦、平日の試合と言うことで閑散とした瑞穂陸上競技場のバックスタンド、まるで在りし日の川崎球場のようなテイストに影響されたのか、キックオフ早々から両チームともまったくもってしょぼい内容。やっぱりトリプルボランチは真ん中の3人が3人とも犬だからこそ成立する戦術のようで、札幌はほとんどプレスのかからない状態です。まぁ、まるまる2ヶ月ケガで試合に出ていないノノにいきなりベストのコンディションを求めるのは酷だと思いますが、ノノだけじゃなく他のメンバーもアウェイということもあるのか気合い的な部分なのか、何となく体も重そうです。そんなわけでラインは下がりっぱなしで2トップとの距離が間延びし、運良くボールを奪っても前線までボールを運ぶことが出来ません。
 しかし名古屋も名古屋で足元へのパスに終始し、とりあえず最後は前の3人頼みというモーニング娘。サッカーに終始し、ミスも多くちっとも見所のない内容です。一生懸命仕事を片づけたり、この日のために休暇を取ってスタジアムに駆けつけたサポーターは、こんな試合だったら目黒寄生虫博物館のほうがなんぼかマシと思ったことでしょう。そんなこんなで、当然のように両チームまるで得点の匂いのしないまま0-0で前半が終了。

 後半、名古屋イレブンは三浦監督にあのツラですごまれたか、若干動きが良くなり始めます。しかし、方や札幌は相変わらずでやっぱり全然攻められません。笛吹けど踊らないチームメイトにカツを入れようと思ったか、「みんな! 寝ちゃダメだ! 目を覚ますんだ!」とばかりに、ビンタの代わりとして洋平に鬼のようなバックパスをかました先生スペクタクル発動。しかし、みんなはもちろんオノレの肝まで潰すような先生の自爆技も実らず、相変わらず中盤でのプレスはかからずラインは下がりっぱなしのまま。7人がキレイに横に並ぶ壮観な最終ラインは、さながらGメン'75のオープニングのような有様です。
 旗色悪いと見た岡ちゃん、和波を下げて岳也を入れる…までは良かったんですけど、俺王様を2列目に下げ、板長を右に出して田渕を左に入れるというシフトチェンジを敢行します。そんな練習やってたんですか? というようなビックリシフトは案の定破綻し、拙攻の連続で苦しんでいた名古屋に却って余裕を与える結果に。クリアボールすらことごとく拾われる展開にイヤな予感をひしひしと感じていると、後半29分にダイレクトパスからのキレイな崩しからウェズレイに蹴りこまれついに失点してしまいます。
 残り15分で失点を喫した岡ちゃん、曽田を入れてパワープレイに出るかと思いきや、板長を下げて投入したのは伊藤優津樹。田渕を右に戻して4バック気味のシステムにするギャンブルに出ました。優津樹を入れたことによって左サイドの守備を捨てた格好の札幌は、俺王様が健作に出したボールをカットされてそのままカウンターを喰らってしまいます。田渕と健作の両サイドバックが思い切り上がっていたために、攻め込んでくる名古屋の選手4人に対し、残っていた札幌の選手は先生と今野の2人だけ。絵に描いたようなカウンターで最後はウリダに決められダメ押し点を与えてしまいました。

 もはや残りは2分。ロスタイムが多少あったところで札幌に反撃する元気はもはや残っておらず、1stステージ浦和戦以来の完封負けを喫してしまいました。ちなみに今節欠場した山瀬はその浦和戦の時もワールドユースで欠場しており、名古屋が拙攻を繰り返していなければ2失点どころでは済まなかったであろうこの試合、山瀬の存在の大きさを今更ながらに痛感しました。松崎主審がタイムアップの笛を吹いた瞬間、「山瀬を岡ちゃんに届けてくれよ…あれは…いい犬だ…」という気分になったのでした。

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