? そんなタケシに騙されて
サッカー百鬼夜行

第12節 対浦和レッドダイヤモンズ(テレビ観戦)
2001.11.3(SAT) 札幌ドーム

コンサドーレ札幌 1-1 浦和レッドダイヤモンズ
ウィル【4分】 1-0
0-1
0-0
0-0
アリソン【80分】
スターティングメンバー
洋平 GK 洋平(偽)
ゴンザレス
先生
健作
DF 井原
石井
路木
タブチ
板長
三平
アダウト
ノノ
MF 山田
鈴木
阿部ちゃん
城定
アリソン
バンバン
俺王
FW ドッヂ
俺王子
アダウト→三沢【51分】
バンバン→黄川田【86分】
ノノ→優津樹【117分】
健作→中尾【119分】
交代 城定→トゥット【64分】
ドッヂ→達也【79分】
アリソン→土橋【111分】

試合の感想
 札幌ドームに浦和レッズを迎えての第12節は、27日にナビスコカップの決勝戦が行われた関係から、またも前節から3日とおかずに強行日程。NHKが2部上がりのチーム同士の対戦をBSにて全国生放送という暴挙…いや快挙に出たものの、うちにはBSがないのです。しかし、なぜかテレビ埼玉は入るのでそっちで生観戦。さすがは埼玉県練馬市であります。ていうかこれTVhの製作映像そのまんまじゃん。たぶんテレビ埼玉を見てるのはほとんどが浦和サポーターでしょうけど、彼らに「宮の沢のタイル買え」とか言ってどうするよ。
 1stステージでまずまずの成績を挙げた浦和は、1stステージ限りで小野伸二がオランダのフェイエノールトに移籍したのを受けて川崎フロンターレからエメルソンを獲得しましたが、2ndステージ開幕早々にチッタ監督が突然辞任。俺王子と一緒に川崎からヘッドコーチとして入団したピッタが後任監督となりましたが、就任すると同時に川崎フロンターレをものの見事に崩壊させた手腕を遺憾なく発揮、就任以来まったく勝てない試合が続きました。エメルソンのおまけのようにやってきてチームをダメまらせていくピッタに対して、浦和サポーターは「解任しろ」「お願いですから辞めてください」「スポロガムのおまけのほうがまだマシだ」と非難囂々となっていましたが、前節清水に初勝利を挙げてとりあえず事態は沈静化。何とかJ1残留一歩手前のところまでこぎ着けています。

 さて、今回の目玉は何といっても俺王子。昨季札幌のJ1昇格に貢献した20歳の子持ちストライカーは、「出場停止でドームまで来れない」という周囲の予想をギリギリ(2枚)のところでかわし、「朝起きたら肩が反対になっていた」思い出の地・札幌の土を踏むことが出来ました。とはいえ、俺王子加入以来すっかり元気がなくなったトゥットはこの日もベンチスタートで、浦和サポーターが期待していた「J最強2トップ」は不発のまま。両方ともツッコミの芸人は成功しないという見本となっています。
 残留決定確実となってから、怪我人の多さも相まってなかなか「確実」の2文字が取れない札幌ですが、1stステージで2-0の完敗を喫したリベンジを果たしたいですし、次節以降はアウェイが2試合続くということもあって、是非ともホームのこの試合で残留決定と行きたいところ。そんな札幌のスタメンですが、前節欠場したアダウトは何とか間に合ったものの、左足首を痛めている山瀬はやはりこの日も欠場。ブラジル留学の決まっている中尾が今季2度目のベンチ入りとなり、ケガの癒えた黄川田が復活してデビュー戦以来ゴールから遠ざかっている堀井は岳也落ちとなってしまいました。

 前節はまるでいいところなく名古屋に撃沈された札幌ですが、この日は立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けます。板長とビジュがアリソンを、アダウトと田渕が浦和の両サイドを抑え、俺王子へのボールルートを遮断する作戦で開始から札幌が押し気味だなぁ、と思っていたら、浦和のクリアボールを抑えた板長が上納したボールを俺王様がいきなりミドルシュート。クロスボールを予想して前目にポジションを取っていた西部の頭上を越してゴールイン。
 早速先制した札幌はその後も浦和陣内に攻め込みます。ただ、名古屋戦に比べてプレスや攻撃が格別良くなったかと言われれば決してそうではなく、むしろ全然変わってないんですが、名古屋以上に浦和の運動量が少ないのと、復帰したアダウトがいい感じで攻撃に絡んでいたので、なんとなく札幌がいい試合をやっているように見えます。しかしまぁ、浦和のゴールキーパー・西部洋平はスゴいキーパーですね。あのキャッチングのヘタさ加減はプロとしてある意味スゴいです。しかしそんな西部相手ですら何度かあった決定的チャンスを決められないでいるウチに、流れは徐々に浦和へ行ってしまいます。しかし件の俺王子は(危ないシーンもありましたが)しっかりと抑え、それでも何とかリードのまま前半終了。

 後半、ケガをしていた右足首を再び痛めてしまったアダウトが和波と交代し、ここに来てめでたく名古屋戦のメンバーが晴れて復活。今更SMAPに森且行が戻ってくるというような感じで、案の定ボールがまったく繋がらなくなり、浦和にボールを支配されっぱなしとなりますが、それでも先生、今野、健作の3バックを始めとしてディフェンスが身体を張ってゴールを許しません。浦和は後半20分辺りにトゥットを入れて勝負をかけてきます。しかしやはり両方ともツッコミの芸人です。たとえば三村マサカズと田中裕二が組んだってオモロいはずもないように、あまり有効な攻撃を繰り出すことも出来ません。
 とはいうもののいい加減旗色悪いなーと思い始めた矢先にペナルティエリア前でファウルを与えてしまい、このフリーキックをアリソンを決められてしまいました。しまった! コンビだと思っていたらトリオ漫才だったとは!

 その後、岡ちゃんはまだ痛めた脇腹が完調ではないらしいバンバンを下げて黄川田を投入しますが状況は変わらず、試合は延長戦へ突入。延長戦も、水曜日に試合をしているだけに札幌の選手は疲労の色が濃く足が止まった状態なのに対して、浦和のメンバーはそもそも最初から動いていないために体力は充分。札幌はフレッシュなメンバーを入れて打開したいところですが、残るメンバーは優津樹と中尾。優津樹と和波を同時に入れるという策は、いくら何でもギャンブルを通り越してモッカと宇野の三遊間みたいなモンですし、試合経験の少ない中尾にそれを託すのも無謀と言うもの。頼みの俺王様も、板長も守備に追われ山瀬もバンバンもいないため孤立してしまい、さすがに1人ではいかんともしがたい有様です。
 そんな感じで終了間際の田中達也のシュートを洋平が防ぎ、何とかドローにもっていった札幌。浦和の拙攻に助けられた感のあるホームゲームとしては全体的に不満の残る試合でしたが、とりあえずは昼間の試合でヴェルディが引き分けたために残留を確定しました。まぁ、何となく残留決めてみたというのも全然注目されないチームにはふさわしいのかもしれません。

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