? 哲二の部屋
サッカー百鬼夜行

第3節 対ジュビロ磐田
2002.3.17(SUN) ジュビロ磐田スタジアム

ジュビロ磐田 4-0 コンサドーレ札幌
藤田【19分】
藤田【62分】
中山【72分】
グラウ【83分】
1-0
3-0
 
スターティングメンバー
ヴァンズワム GK 洋平
秀人
大岩
山西
DF 板長
吉川
マクさん
健作
プリンス
福西
金沢
ジレ
俊哉
MF ゴンザレス
三平
山瀬
ナオキ
二等兵
ゴン
FW ロブ
オグ
プリンス→のぶお【68分】
二等兵→ロドリゴ【75分】
交代 ナオキ→コマネチ【61分】
健作→三沢【70分】
オグ→岳也【76分】

試合の感想
 開幕2連敗となかなか結果のでない札幌は、コンサドーレ創立以来公式戦ではまだ一度も勝てていない優勝候補筆頭ジュビロ磐田の本拠地・ジュビロ磐田スタジアムへ乗り込んでのアウェイ戦を戦います。昨年あれだけの圧倒的な成績を残しながら気がつけば無冠に終わっていた(1stステージ優勝は冠じゃないのか…)磐田ですが、今オフは起用法についてダダをこね始めた奥大介をとっとと「内紛の種収容所」横浜Fマリノスに貸し出し、さすがに賢明なところを見せたフロントですが、そうかと思いきや、ボカ・ジュニオルス(アルゼンチン)へ留学していた高原の穴を埋めるべくロドリゴという選手を獲得した途端に、アルゼンチンの経済不況を理由に磐田に高原が強制返還されるという大ネタも繰り出すあたり、さすがにJリーグを代表するチームです。
 この辺り、市原からリッキーを獲得するという渋い補強を見せた以外は特に大きな動きのなかった鹿島とは好対照です。まぁ、鹿島の場合はベベートに大枚払って討ち死にという前科がありますしね。

 そんな磐田は奥が抜け、名波は右膝の故障から長期離脱中、田中誠もケガ、そして服部も病欠中と厳しいチーム事情です。田中の欠けた3バックは秀人、大岩、山西と並び、ウィングバックは右が元ユース代表・前田、左はジヴコヴィッチ、ダブルボランチは金沢と福西、トップ下に藤田、2トップは高原と中山という布陣。
 そして札幌のスタメンは、オフェンシブハーフが平間からナオキへ変わった他はコレまでと同じメンバーで、ジュビロスタジアムでは過去2得点を決めている相性のいい和波が左膝痛も治りベンチ入り、その他は古川先生、平間、岳也というメンツ。この日もまた懲りもせず磐田に集結したサポーターは、ジュビロスタジアムがサッカー専用なのをいいことに練習中のイレブンにいい加減な声援を送ります。藤ヶ谷の靴ひもがほどけているのを見つけたサポーターが口々に叫びます。「藤ヶ谷、靴ひもほどけてる!」「ひも結べ! 危ないぞ!」「ひも、ヒモ! ひもぉぉぉぉ~~~~!!

 藤ヶ谷:「イヤ、わかってるから(汗)」

 ごめん。

 そして全体でのシュート練習でロブソンの打ったシュートがクロスバーを直撃。

 「もっと下あぁぁぁ!!」

 さてそんな感じで始まった試合ですが、試合はまぁ予想していたとおり磐田ペース。ゴン・タカの2トップは執拗に裏を狙った動きを繰り返し、両ウイングバックもサイドのスペースを徹底的に突きます。この辺りの基本に忠実な動きが磐田を強豪せしめているのでしょう。それでもビジュと今野のワンワンボランチを中心に、吉川とマクさんのコンビも意地で中山、高原を抑えています。開幕2戦よりは守備はだいぶよくなった感じ。
 しかし前半19分、磐田の素早いリスタートから抜け出した中山を後ろから倒してしまい、吉田主審は迷わずPKを宣告。コレを藤田に決められて先制を許してしまいます。が、確かに微妙なプレイではあったものの中山の倒れ方がシュミレーションくさかったことで、逆にコレで札幌の選手に火がついたか怒濤の反撃を繰り出します。プレッシャーも速くなり、球際でも相手に競り負けなくなりました。最初からやらんかい。洋平もPKは決められたものの、その後は素晴らしいセーブでそれ以上の失点を許しませんでしたが、シュートを打たないストライカーのお陰でなかなか磐田ゴールを破ることが出来ません。結局前半は1-0のまま終了。

 そして追い上げムードだったはずの後半開始早々でした。相手DFラインの裏を狙ったロングボールに反応したロブが、何を思ったか左手でナイストス。誰が見ても明らかなハンドでイエロー2枚で退場。試合の流れから消えるだけに飽きたらず物理的にも消滅しました。コレが透明ランナーならぬ透明ストライカーですか? 小松崎かオマエは。
 そりゃ似たようなことはエメも結構やってたけどさぁ。既に1枚もらっているヤツのやることじゃないだろうよ。コレが山瀬や今野やビジュや板長なら「今のは前足です。」と言い張ることも出来たけどさ。
 昨年、10人の磐田にすら勝てなかった札幌が逆に10人になっては勝てるはずもありません。このアホな退場で前半見せていたようなアグレッシブなプレイもすっかり影を潜めてしまいます。磐田はますますガツガツ攻め込み、ほとんど札幌陣内でのプレイが続きます。何度となく上げられるクロスに身を挺してキャッチする洋平。右から左からのコーナーキックを何とかパンチで逃れる洋平。容赦なく打たれるシュートをギリギリで防ぐ洋平。

 座り込むヴァンズワム

 旗色が悪いと見た哲さんは選手交代に活路を見いだそうとします。手持ちの4枚のカードからまず最初にフィールドに出した札は…ナオキを生け贄にコマネチ。ひ、ひらまですか? 和波じゃなくて?
 案の定ボールをもらっても、悪いときのミールさんの如くボールにじゃれつくばかりでパスを出さない平間。苦し紛れに出したパスは当然の如く磐田選手にカットされてカウンターを喰らい、藤田に2点目を決められてしまいました。まぁ、ワンワンチームに一匹だけ猫がいるわけですからうまく行くはずはありませんが、こんな選手だったっけ? 平間って。
 10人の札幌選手は、追加点を喫したことでまだかろうじて保っていた集中の糸が完全に切れてしまいました。そしてようやく「秘密兵器」韋駄天和波投入となりますが、交代したのは健作。今までやってた3バック変更じゃないの? ある程度引いて守っている相手に対して和波の快足が生かせるわけもなく、逆に川口に突破を許し続ける始末で、磐田の攻撃は一向にゆるまる気配を見せません。ファウルも辞さない覚悟でゴールを死守し続ける洋平。

 座り込むヴァンズワム

 ヒマそうでいいなぁ。おい。

 いくら洋平といえどもここまで猛攻に晒され続ければいつまでも耐え続けられるはずもなく、コーナーキックから中山にヘッドを叩き込まれると、しまいには絶対にネタだけで終わると思われていたロドリゴくんにまで来日初ゴールをプレゼントしてやるという大盤振る舞い。昨季のイヤな思い出を払拭したかった札幌サポーターにさらに深いトラウマを植え付ける結果となったのでした。

印

戻る