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サッカー百鬼夜行

第3節 対水戸ホーリーホック(テレビ観戦)
2003.3.29(SAT) 札幌ドーム

コンサドーレ札幌 2-4 水戸ホーリーホック
ホベルッチ【70分】
ホベルッチ【74分】
0-1
2-3
森【7分】
山崎【56分】
桜井【73分】
北川【88分】
スターティングメンバー
洋平 GK 鏑木
三沢
西澤
森くん
健作
DF 小川
田中釣男

木澤
ベット
ゴンザレス
板長
砂川
MF 冨田
栗田

樹森
岳也
King of Sapporo
FW 山崎
小野
砂川→ホベルっち【55分】
三沢→ゴリ【59分】
ゴンザレス→ソダン【89分】
交代 秦→吉本【63分】
樹森→桜井【71分】
木澤→北川【82分】
ベット【65分】 警告 森【26分】
北川【89分】

試合の感想
 ホームでの2戦目となる第3節の相手は水戸ホーリーホック。毎年J2の下位をうろうろし、そして毎年存続危機が囁かれるチームです。しかし、今季は前節まで開幕2連勝で2位と好調。特に今季は守備の踏ん張りが聞いており、前節のヴァンフォーレ甲府戦では、後半18分にDF磯崎敬太がイエロー2枚で退場したにもかかわらず、10人で虎の子の1点(オウンゴール)を守りきっています。
 今季はその磯崎が出場停止と厳しい状態ではありますが、水戸にとって今期最大の目玉である広島からレンタル移籍中のトゥーリオ(年齢詐称)は健在。そもそも戦力外として広島を出されたわけではなく、外国人枠の関係であぶれてしまったがためのレンタル移籍ですから、その実力はJ2レベルで留まるような選手ではありません。

 そして札幌は3試合連続で同じスターティングメンバーですが、左足付け根を痛めていたホベルっちがようやく戦列復帰してベンチ入り。その他は前節ベンチ入りしていた三原が外れ開幕戦と同じく中尾がベンチ入りしています。前節は三原の出番がなかっただけに、どういう意図での入れ替えかはちょっとわからないのですが、もしかしたら中尾は旅に連れて行ってもらえないだけかもしれません。
 この試合の岡田正義さん。前日A代表のウルグアイ戦が行われ今週はJ1の試合がないためだと思われますが、主審だけは豪華です。その岡田主審の笛でキックオフ。

 試合は予想通り引いて守る水戸、攻める札幌という展開。いつもの通りベットと砂川を中心にサイドからの攻撃を仕掛けます。水戸は横浜FCや山形ほど中盤でプレスを賭けてくるチームではないために比較的自由にパス回しが出来るのですが、新居と岳也の2トップは上背がないために、クロスボールはことごとくトゥーリオにはじき返され、なかなかフィニッシュに持っていくことが出来ません。
 開幕戦では開始早々にセットプレイから失点を許し、ゲームプランが大きく狂ったまま敗戦を喫した札幌。当初のプランが狂ったら自分たちでそれを修正できるほどチームが熟成しているわけではないだけに、最悪でも先制点だけは許したくないところです。しかし、そう考えてその通りに出来るくらいなら今頃札幌は2部にはいません。前半7分、水戸のコーナーキックからファーサイドにいた(水戸の)森がヘディングを競り勝つと、ふわりとしたボールは超中途半端なポジショニングだった洋平の頭上を越して失点。なんつうか、洋平はファーサイドが弱点なのはもはやバレバレだし、相手もそこを狙ってくるのも当然の話。その辺り弱点は弱点として周りでカバーしてやることも必要だと思うんですが、とりあえずどいつもこいつもキカイダー登場時の悪役みたいにキョロキョロしているのはどうかと思う
 1点を先制した水戸は引いて守ってカウンターというシンプルな戦術へ。元もと守備の堅さには定評がある水戸。札幌はダイレクトパスなどを織り交ぜて何とか崩そうとしますが、冷静になって考えてみると札幌には攻撃パターンはあってもコレといった「武器」を持っているわけではありません。強いて言うならば岳也と新居が持つスピードですが、さりとて既にかなり引いている水戸がそれを生かせるスペースを与えてくれるはずもなく、また岳也は相変わらずペナルティエリアに入ろうとはせず、新居も余計なことを考えすぎているのからしさに欠け、攻め込んでいる割には水戸を慌てさせるような場面はありません。

 後半に入ってもやはり同じような感じで試合は進みます。攻めあぐね続ける札幌にシビレを切らしたジョアンはついにホベルっちを投入。しかし、さぁこれからという時にまたしてもカウンターから山崎にゴールを決められ再び2点差に突き放されてしまいました。
 もうこいつらはアテにならん! と思ったかどうかは知りませんが、初登場となったホベルっちは気合充分。ドリブルで突っかけて相手ペナルティエリア手前でファウルをもらうと、自ら得たそのFKを見事に直接決めて1-2とします。ようやく反撃の足がかりを掴んだはずなのに、画面にはいつもと変わらない表情の洋平が大写しに。もっと喜んでやれよあなた主将なんだから、と思っていたら、次の瞬間画面にテツandトモの「なんでだろ~」パフォーマンスを披露しているホベandベットの元セレソンコンビが映ったのを見て納得。先生! アホです! アホがいます!
 1点を返して俄然勢いづく札幌、水戸はもう守るので精一杯。あとはカウンターにさえ気をつければ追いつくのも時間の問題…のはずでしたが、気をつけて何とかなるモンならそもそもこれまでの2失点とも防げていた話。1点差に詰め寄ったわずか4分後にカウンターから左サイドを破られます。抜け出した山崎についていった西澤が、後ろに森くんしかいないのにいきなり一か八かのスライディング。西澤一世一代のギャンブルはものの見事に外れ、たった一人取り残された森くんは既に後ろにフリーの敵がいたためカバーに入ることも出来ず、易々と洋平と1対1になった桜井は迷うことなく左足を振り抜き、洋平のニアサイドを抜いてゴール。
 よりによってニアサイドを抜かれてしまった洋平のポジショニングも極めて怪しいものでしたが、それよりも西澤のスライディングが交わされた時点で既に勝負あり。気持ちはわからんでもないですが、そこまで無理をするような場面でもなかったような気が。スペクタクルはなぜか失点しないからスペクタクルなのですよ。点を獲るためにはある程度のリスクは覚悟の上とはいえ、このLOVE…涙色なディフェンスラインはどうにかならないものか。
 そんな様子に日本人がアホやからサッカーがでけへん! と思ったかどうかは知りませんが、その1分後に相手ペナルティエリア手前のいい位置でまたしてもFKのチャンス。これをまたしてもホベルっちがゴール右隅に直接叩き込み再び1点差。10人がかりで1時間使っても1点も獲れなかったのに、魔法の左足一本でたった5分ほどの間に2点をもぎ取ったホベルっち。スタンドで観戦していた俺王様のライバルメーターが一気にレッドゾーンに入ったことは想像に難くありません。
 試合の残り時間はあと15分。もはや専守防衛となった水戸、あとはカウンターにさえ気をつければ追いつくだけでなく勝ち越し点を奪うのも充分な時間…のはずでしたが、後半43分にはもう何度同じシーンを見ただろう、カウンターから左サイドを突破され、入ってきたばかりの北川に上手く決められ再び2点差に突き放されてしまいました。いいから人の話を聞けよ

 その後ソダン大作戦を発動するも、時既に遅く2-4のままタイムアップ。2000年は4度対戦して札幌が4勝無失点と圧倒的な成績でしたが、その借りをまとめて返された形で惨敗してしまったのでした。

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