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サッカー百鬼夜行

第19節 対ヴァンフォーレ甲府(テレビ観戦)
2003.6.21(SAT) 札幌ドーム

コンサドーレ札幌 3-3 ヴァンフォーレ甲府
和波【12分】
曽田【41分】
佐藤尽【83分】
2-2
1-1
O.G.【2分】
池端【19分】
山崎【89分】
スターティングメンバー
フジ GK ジャンボ
ソダン

西澤
DF 池端
青葉
杉山
岡ちゃん
川ロ
三沢
尾藤
名倉
MF 倉貫
外池
水越
藤田
石原
岳也
King of Sapporo
FW 須藤
オグ
川ロ→砂川【27分】
ソダン→三原【66分】
King of Sapporo→ゴリ【67分】
交代 杉山→仲田【42分】
倉貫→山本【76分】
藤田→山崎【82分】
King of Sapporo【10分】
西澤【65分】
警告 水越【20分】
池端【88分】

試合の感想
 2試合連続の引き分けで迎えた札幌ドームでのホームゲーム。相手はヴァンフォーレ甲府。第1クールでは室蘭で福岡を虐殺した勢いに乗って敵地に乗り込んだはいいものの、前半に砂川と俺王様をケガで失い、さらには甲府盆地の暑さにやられあえなく敗れてしまっています。別に(砂川のケガ以外は)甲府が悪いわけではないのですけど、この後次々と怪我人が続出しただけでなく、ベットが星に帰ったり俺王様のトラブルがあったりと、今にして思えばこの試合がケチのつき始めでした。
 さて甲府は現在札幌より総得点でわずかに上の6位。もはや「地雷」と言われた時代は完全に過ぎ去り、安定した成績を残しています。「眼下の敵」との対戦となる今節は右サイドバックのアライールが出場停止で、彼がいないためか3バックに変更していますが、札幌的な注目といえば、やはり甲府に途中加入したオグでしょうか。今季新居がつけている背番号17は昨季札幌に在籍していたオグがつけていた番号で、その新居はオグに「いろいろとアドバイスをもらった」とのことですが、だとするとこの人が新居に余計なこと教えた人なのでしょうか。

 そして新潟戦で初勝利を挙げて以来のドームとなる札幌は、早アガリが身上の中尾が2回目の累積警告で2試合の出場停止中。ただでさえ怪我人が多い中での出場停止に悩みは尽きないジョアン・カルロス・トシキ監督は、あまりコンディションの良くない砂川をベンチに下げ、再び新居を入れて前節の3-6-1から3-5-2に変更。中尾がいないものの、流れの良かった広島戦の後半と同じ形でということなのでしょう。
 現在6勝6敗6分というオーメンのような成績だけに、札幌ドームに棲む魔物が余計なことをしまいかと不安になりますが、審判については久しぶりにストレスがたまらなさそうな上川主審の笛でキックオフ。

 するやいなやいきなり和波がオウンゴール。

 イヤまぁ、和波が触らなければ後ろでオグがどフリーでしたし、そもそもシュートを打った藤田を誰もチェックしてなかったのが原因ですから、オウンゴール自体を責める気にはならないんですがね。つっても和波にドームで2発目のオウンゴールをさせるドームの魔物、健在です。
 いきなりのビハインドを負った札幌ですが、そこから怒濤の攻撃を開始し甲府ゴールに襲いかかります。甲府はシステム変更の影響か、それとも前線で動かないFWがいるからなのか、小瀬で見せたようなうまいプレスは見る影もありません。いくつかチャンスを作り出した後の12分、ビタウが右サイドから折り返したボールに走り込んできた和波がすんげえボレーシュートをゴール右隅に突き刺しました。オウンゴールの罪滅ぼしとも言えるゴールで同点に追いつきます。それにしても誰もがびっくりしたに違いない和波のスーパーゴールをさせるドームの魔物、健在です。
 追いついてひとまずほっとしてしてしまったのか、その7分後の18分にはコーナーキックの混戦からこぼれ球を池端に決められてしまいます。再び1点差とされてしまったジョアンはすぐに手を打ちます。前半27分には川口に代えて砂川を投入。なるほど、残り60分の時点で砂川を入れる砂川電池逆算作戦ということですね。つうかこの時初めて川口がいたことに気づきました。川口を消し去るドームの魔物、健在です。
 この交代後も圧倒的な札幌ペースで試合が続きます。甲府は防戦一方でオグまでボールがいかず、リードされているとはいえ札幌はいつでも追いつけそうなムードとなりますが、この辺りからスカパー!が断続的に障害を起こし始め、中継が途切れ途切れに。衛星放送にはこういったトラブルがつきものですから仕方ないといえば仕方ないんですが、こういう時に限って点が入ったりするもんなんだよなぁと思いながら中継再開を待っていると、再開した瞬間が曽田のゴールでした。どうやらコーナーキックから後ろ向きでボールをトラップした曽田が振り向きざまにシュートを放ち、甲府DFがクリアしたもののその時には既にゴールラインを割っていたようです。なぜかソダンにはゴールを与えるドームの魔物、健在です。
 追いつかれてしまった甲府の松永監督も早々と手を打ってきます。やられ放題だった守備陣のテコ入れを図ろうと、杉山に代えて仲田健二を投入します。入ってきた仲田は鼻骨骨折でもしたか、それとも眼の病気なのかガードをつけての登場。本人は必要に迫られての選択なのでしょうが、どう見てもトニー谷です。ドームの魔物…は関係ないか。
 そのトニーが入ってからは甲府の守備も落ち着き、前半は2-2のまま終了。

 後半になると中2日での試合の影響か、両チームとも次第に運動量が落ちてきます。特に前半飛ばしまくっていた札幌の選手の落ち方はかなりもので、ラインは間延びし、セカンドボールも拾えなくなり、前半とはうって変わって甲府ペースとなります。えらく札幌寄りだった上川主審と、甲府のシュートミス、フジのファインセーブなどに助けられてはいたものの、流れとしてはよくありません。
 札幌は雰囲気にも慣れてきたか岡田がちょこちょこといい動きを見せたり、和波も積極的な攻め上がりを見せるのですが、どうにもこうにもホベルっちと砂川の調子が良くなさそうで、普段なら問題なく抜けるような状況でも止められるシーンが目に付きます。
 旗色が悪いと感じたか、ジョアンは本日早め早めの選手交代。後半21分に曽田を外して三原を入れて4バックとし、続いて新居に代えてゴリ森山を投入。足首の怪我から復活し、心機一転髪の毛を剃って臨んだチーム全体で最年長のゴリ。その丸坊主姿は「喜んだのはウィルだけだったよ」とコメントしたそうですが、そりゃあそうだろうと思うほど見た目が俺王様です。出来れば本家共々並んで出場してもらいたい。
 しかし、急なシステム変更のためか札幌は全体のバランスを崩してしまい、珍しくジョアンの交代策は不発。確かに怪しいプレイが何度か目に付いたものの、4バックにおける尽とのコンビを考えた場合、曽田を外すのは腑に落ちないと感じるオレは曽田マニアなのですが、カウンターを受けた時に中盤が戻ってこられない状況ではどっちを外そうが変わらないかもしれません。ゴリも入ってきて早々にシュートを放って以降はゴール近くでボールをもらうことが出来なくなり、状況は思ったほど好転せず。
 得点の予感がほとんどしなくなり、このままいいとこ引き分けで終わるかと思われた後半38分、コーナーキックのチャンスを得ます。三原が蹴ったボールにドンピシャで飛び込んできたキャプテン尽がゴール右隅に決め、ついに逆転に成功しました。

 あとはもう守りきるだけとなった札幌ですが、劣勢の中逆転を果たしたのがよっぽどうれしかったのか、あとはチンタラ回しながらボールキープしてればいいのに変にイケイケムードになってしまいます。確実に追加点を取れるような状況ならまだしも、ただでさえ足が止まった状態だったのに、無理にシュートを打って行ってはカウンターを受け、ピンチを招くなんともな展開に。どうもこういうところはうちの選手は良くも悪くも正直というか、ずるがしこくないというか。
 そして後半終了間際に与えたコーナーキック、おそらくこういう時のために温存していたに違いないグラウンダーのボールというオプションプレイに札幌が意表を突かれたスキに、交代出場の山崎に決められて同点。ソダンがいれば守り切れたと信じるオレは曽田マニアですが、とにかく久しぶりのロスタイムの失点でやっぱり3試合連続の引き分け。ドームの魔物、健在でした。怪我人出なかっただけよかったかな…。

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