? 君は1000%
サッカー百鬼夜行

第22節 対サガン鳥栖(テレビ観戦)
2003.7.5(SAT) 札幌厚別公園競技場

コンサドーレ札幌 3-0 サガン鳥栖
ビタウ【38分】
森下【48分】
新居【89分】
1-0
2-0
 
スターティングメンバー
フジ GK ノリヲ
岡ちゃん
ソダン

三沢
DF 古川
朝比奈
ホタテマン
陽彦
板長
中尾
砂川
尾藤
MF ジュニーニョ
鈴木

元気
岳也
偽俺王
FW 大実
服部
岳也→コマネチ【72分】
砂川→King of Sapporo【83分】
交代 陽彦→宮川【42分】
ホタテマン→小石【53分】
大実→ジェフェルソン【65分】
中尾【32分】
三沢【35分】
尽【15分】
警告 大実【63分】
ジュニーニョ【72分】
古川【79分】
鈴木【88分】
ジェフェルソン【89分】

試合の感想
 44試合のJ2も折り返し地点となる前半戦最後の試合は厚別でのサガン鳥栖戦です。第1クールのアウェイ戦では、札幌はそれまで12チーム中唯一勝ち星のなかった鳥栖に、そんな余裕もないはずなのに初の勝点3を献上するといういろんな意味で涙が出るほどの美談を見せてくれました。その初勝利を挙げた鳥栖ですが、その後も波に乗ることが出来ず千疋監督が更迭。しかし千疋監督以外にS級ライセンス保持者がおらず、かといって監督のなり手もいない鳥栖は、千疋氏が監督のままアンドレコーチが指揮を執るという「摂関政治」となり、いったんは最下位を脱出しましたが、その間にも前甲府のジュニーニョを獲得し、6月30日にはDFガブレリーゾが退団するなどチームはバタバタしっぱなし。バタバタに関しては札幌もあまり人のことは言えないですけど、結局初勝利後も2勝しか挙げることが出来ず、現在は再び最下位に転落しています。
 そんなわけで鳥栖の注目選手と言えば誰が何と言おうとノリヲ様。S.C.G.K(スーパーカリスマゴールキーパー)の3年ぶりの厚別登場に、敵チームながら道民は大歓迎。その歓迎っぷりたるや、軽自動車でノリヲ様に突っ込むことも辞さないほどです(捏造)。

 そして前節は大宮相手に派手な祭をかました札幌は、俺達のソダンが出場停止から復帰して西澤と入れ替わった他は前節と同じメンバー。週中のジョアンとの口げんかで大宮戦のメンバーから外れたホベルっちは今日もメンバー外で、代わりに量産型ホベルっち・コマネチが膝の故障から復帰してきました。ゴメン、忘れてた
 2位とは若干離されてしまいましたが、まだまだ何が起こるかわからないJ2。上位進出のために札幌に出来ることはとにかく勝ち続けることですから、いい形で後半戦に臨むためにもサポーターにとってはこの試合は勝点3がノルマとなると同時に、内容についてもこだわっていきたいところ。

 中2日での試合による疲れ以上に、6点を取っての大勝という後の試合だけに一番心配されたのが「気の緩み」ですが、選手もサポーターと同じ気持ちなのか、心配無用といった感じで開始から札幌ペースで試合が進みます。移籍してきて3試合目となるアンドラはすっかりチームに馴染んだようで、アンドラが下がってポストとなり、2列目、3列目の選手がアンドラを追い越してボールを受け、ポストとなってさばいたアンドラもすかさず前線に上がってボールを受けるといった感じにダイナミックな攻撃を展開。ダイナミズムとしては全盛期の間寛平と同等以上でしょう。防戦一方の鳥栖はゴール前にボールを運ぶことすらままならず、珍しくヒマそうな藤ヶ谷の姿がそれを象徴しています。
 しかし、ビタウがどフリーのシュートを外したり、砂川のシュートもギリギリで枠を外していったり、この日25歳の誕生日を迎えた曽田のヘディングシュートがクロスバーを叩いたり、ノリヲの飛び出し失敗でゴールががら空きになったのにシュートを打てなかったりと、決定的な場面自体は多く作っているのですが、なかなかゴールに結びつかず、中尾だけは今日もイエローカードをゲットして決定力バツグンのところを見せつけた程度。
 圧倒的に攻めているこの状況で前半を無得点で折り返すようならちょっと後半は雲行きが怪しくなってくることもあり得るだけに、出来れば前半のうちに1点は確実に取っておきたいのですが、なかなか点が取れないやきもきした時間が流れていき、何となく前半スコアレスドローという雰囲気も流れ始めた前半38分、中尾のスルーパスに抜け出したビタウが右足アウトサイドで技ありのゴールを決めようやく先制。注文通りリードして前半を終了しました。

 気持ち的には楽に迎えた後半も、開始早々にアンドラがシュートを放つなど札幌ペースは変わらず。3分、相手のクリアボールを拾った砂川がゴール前にクロスを入れます。遠くて誰かはわからなかったのですが、そのボールをコンサドーレの選手が胸でワントラップして落とし、右足で見事なシュートを叩き込んで2点目をゲット。こんな素晴らしいゴールを決めるのは一体誰? と思っていると、その得点を決めた選手が画面にアップに。

 え? 何? 板長?

 オレの予想から最も遠い人でした。だってねぇ。あの距離からでもゴール上に外してこそ板長ですよねぇ。イヤ、ひどいこと言ってるとは思いますけど、どう見てもオフサイドくさかったのに旗が揚がらなかったのは副審もビックリしたからではないかと…。
 まぁとにかく追加点を決めることが出来た札幌はその後も攻撃の手を緩めるどころか、大宮戦の疲れなど感じさせないほどの運動量で鳥栖を圧倒。砂川が、中尾が、アンドラが、曽田が、尽がとポジションに関係なくガンガンシュートを打っていきます。イヤ、疲れはあるのだろうと思います。でもそれを感じないということは、岳也が試合前に語っていた「やってて楽しい」というのは偽りのない本心なんでしょうね。点が取れればもっと楽しいと思いますけど
 後半27分にその岳也との交代で平間が出場。さすがにケガ明けだけに身体のキレはあまりよくなさそうでしたが、2ヶ月ぶりの試合は心底楽しそうで、そのまま消えることなく試合の流れに加わっています。この辺りからどうにもうまく行かない鳥栖のファウルが増え始め、徐々に試合は荒れ気味になっていきます。何をしでかすかわからない中尾がいるだけに小競り合いはなるべく避けたいところですが、札幌の選手は集中力を切らすことなくしっかりプレイ。
 後半39分には、周囲に引っ張られるようにこの時間になってもパフォーマンスが落ちなかった砂川に代わり、ついに"King of Sapporo"が登場。第13節の山形戦で今季初ゴールを決めて以来再び沈黙し、アンドラの加入によって控えに回ったまま2試合出番がなかった新居は、よっぽど試合に飢えていたのか積極的にシュートを放っていきます。
 終了間際の和波のゴールもオフサイドでノーゴールとなり、このまま2-0で終わると思われたロスタイム。アンドラが落としたボールを後ろ向きで受けた新居がうまく反転してペナルティエリアに侵入し、そのまま左足インサイドでゴール左隅に決めてダメ押しの3点目をゲットしました。この時彼をマークしていた朝比奈が、リターンをもらおうと走り込んできたアンドラに付こうとして開いたコースに飛び込んでいったように、このゴールの裏には「パス&ゴー」を忠実に実行したアンドラの「影のアシスト」があったことは間違いないのですけど、それでも最初からそのアンドラに落とすという選択肢はなかったかのようにアンドラに目もくれずに自分でゴールを決めたあたり、"King of Sapporo"の面目躍如といった感じのゴールでした。ようやく持ち前の俺様っぷりが戻ってきたようです。

 試合はそのまま3-0で完勝。24本ものシュートを放っただけにもうちょっと取れたような気もしますが、とりあえず内容的にも危なげない勝ち方で、後半戦への巻き返しに向けて最高の終わりかたができました。

印

戻る