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サッカー百鬼夜行

第23節 対湘南ベルマーレ
2003.7.19(SAT) 平塚競技場

湘南ベルマーレ 0-2 コンサドーレ札幌
  0-1
0-1
堀井【34分】
ビタウ【74分】
スターティングメンバー
コバ GK 洋平
ロボ
チャカ
なんかスゴイ顔の人
DF 岡ちゃん
ソダン

三沢
梅山
吉野
熊林
坂本
MF ゴンザレス
板長
尾藤
砂川
柿本
高田
FW 岳也
偽俺王
梅山→中里【45分】
柿本→戸田【55分】
坂本→加藤【60分】
交代 砂川→中尾【72分】
岡ちゃん→西澤【84分】
板長→コマネチ【89分】
チャカ【4分】
高田【31分】
金【67分】
スゴイ顔の人【89分】
警告 砂川【18分】
尽【84分】
ゴンザレス【89分】

試合の感想
 長い長い44試合のJ2リーグもようやく半分が過ぎ、今節から後半戦。相手は湘南ベルマーレ。第2クールのホームゲームでは、ビタウのゴールで先制したものの後半CKから失点して同点に追いつかれ、その後は攻め込みながらも復帰した湘南DFパラシオスの牙城を崩せず、1-1の引き分けに終わっています。
 この試合だけでなく、湘南はパラシオス復帰以来守備は安定しましたが、相変わらずリーグダントツワーストの12得点という決定力不足に悩まされています。かといって予算的に大型補強をすることも出来ず、厳しい戦いを強いられています。この日の平塚競技場にはゲストとして元日本代表の呂比須ワグナー氏が招かれていましたが、彼の現役復帰の布石である可能性も無下に否定できないのが怖いところです。

 札幌のほうは、第4節以来正GKを務め、守護神っぷりが定着してきた藤ヶ谷が足首を痛めて欠場し、久しぶりに洋平がゴールマウスを守ります。さらには4月26日の第8節広島戦で右足首甲を痛め退場してから戦列を離れていたゴンザレス今野が3ヶ月ぶりに復帰し、札幌のスターティングメンバーはGK洋平、4バックは右から岡田、ソダン、尽、和波、ダブルボランチに板長と今野、2列目にビタウと砂川、2トップはアンドラと岳也となりました。
 前半戦終わりのホーム2連戦では計9得点という荒稼ぎを果たしていい流れで後半戦を迎えただけに、ここもしっかり勝って弾みをつけたいところ。おあつらえ向きにこの日の天候は曇りで気温もそれほど上がらず、気候もまた勝敗を分ける重要なファクターである札幌にとってはありがたいコンディションです。いわば天気が天敵とでも言いましょうか。言いませんか。

 そんなわけでキックオフ。チームの成績はあまりよくなくとも、湘南サポーターは今日も元気です。人数は多くなくとも熱さは負けない彼らの歌声が平塚競技場に響き渡ります。初めて聞く応援歌…これは「ラピュタ」でしょうか。ウン、オレも好きなんですよね、ラピュタ。でもラピュタって最後は完璧に崩壊しますけどいいんでしょうか。そういえば、友人の車に乗せてもらって平塚へ向かう途中、オレ達と同方向へ向かう湘南ナンバーの軽乗用車の後部窓に「ナウシカ」の絵が描いてあったのを見かけましたが、いつから湘南はそっちのほうへ向かって驀進するようになったのでしょうか。
 で、試合ですね。前節、前々節と数多くのチャンスを作っていた札幌ですが、今日は序盤から積極的にプレッシャーをかけてくる湘南に手を焼きます。スリッピーなピッチの影響もあってボールが落ち着かず、なかなか前線までボールを入れることが出来ません。それどころか、湘南にいくつか決定的なチャンスを作られるというここ2試合とはまったく違った手応えの試合。これまでのシーズンの中でこういう風に早いプレスに晒された場合、概ね我慢しきれずに失点する悪いパターンが数多く見られてきました。
 しかし、今のコンサドーレは今までのコンサドーレではありません。具体的に言えば、こういう流れが悪い時には笑いを取る方向に走ることを覚えるようになったのです。俺達のソダンの必殺スペクタクルはもちろんのこと、久しぶりに復帰した洋平が久しぶりに「やっちゃったパス」を見せたかと思えば、久しぶりに復帰した今野がゲームの流れに乗りきれずにまごまごするほほえましい姿が見られたり、不甲斐ない仲間たちにシビレを切らせた和波が左サイドを怒濤のドリブル突破を見せて池田主審にスピード違反で止められるなど、次々と小ネタを繰り出します。
 それを見た湘南イレブン、というか小林もスローをダイレクトに相手に渡したりと元札幌魂を負けじと見せつけるなど、J2としては非常に面白い内容です。サッカーとしてはどうかと思うが
 そんな感じで試合は湘南ペースだったのですが、30分を過ぎた辺りからすっ飛ばしまくっていた湘南の運動量が徐々に落ち始めます。そして34分、板長の振り向きざまスルーパスに反応した岡田が右サイドを破り、中へクロスを入れます。ファーサイドに飛んだこのボールをアンドラがダイレクトに折り返すと、中央で待っていた岳也がワントラップして左足で蹴ったボールは湘南ゴール右隅に転がり込んでゴール。一瞬、そこは普通ダイレクトだろうと思いましたが、とりあえず結果オーライの先制点をゲットしました。

 1点リードして折り返した後半は、湘南の運動量が落ちたことも相まって一方的な札幌ペースとなります。特にこの日絶好調だったのが板長。前半和波にマンマークされたり、そうかと思えばドリブルを岳也にカットされたりと不遇な扱いを受けながらも先制点に繋がる見事なスルーパスを見せていましたが、後半も元気いっぱい。縦横無尽にピッチを駆けめぐっただけでなく、敵の急所をえぐるような鋭いパスも披露。マズい! このままじゃ板長にMajiでKoiする5秒前だっちゅ~の!
 ところが、その板長と相対的にイマイチだったのが砂川。自慢のドリブル突破はこの日も影を潜め、らしくないミスを見せるその姿に浮かんでいた、「もしかしたら板長と中の人が入れ替わったのでは?」という疑念は、シュートを外してエビ反る姿が板長ソックリだったという事実を以て証明されました。復帰以来ちょっとパフォーマンスが以前のものに戻っておらず、ちょっと心配です。パラシオスの前に追加点を奪うことが出来ないジョアンは、後半27分に砂川に代えて中尾を入れて、ますますウケを狙う作戦に出ました
 そしてこの交代策が当たります。交代から2分後、中尾からのロングパスがサイドに流れた岳也の元へ。引きずり出されたパラシオスを抜きざまに岳也が入れたクロスに飛び込んだアンドラが頭で折り返すと、中央で待ちかまえていたビタウが頭で押し込んでゴール。ビタウの3試合連続、今季4得点目となるゴールで2点目をゲットしました。
 待望の追加点を得たジョアンは、後半39分に岡田を下げ西澤を投入し守備固めに入ります。これで一息か、と思っていたら、後半44分には板長に代えて平間を投入。おそらくジョアンはオレを笑い死にさせるつもりです。とりあえずこれで交代枠は使い切られ、新居の出番は自動的になくなりました。後半の試合内容から考えて、新居が出ていれば正直もう1点は獲れていたんじゃねぇかなとは思いましたが、これで新居まで出された日にゃあオレの命がいくつあっても足りなかったので、非常に危ないところでした。で、その平間、短い出場時間の中で勝手に滑って転んで湘南選手を3人まとめて巻き添えにするなどドリフコントばりのスーパープレイを見せてくれます。期待に違わぬ活躍ぶりでオノレ以外のあらゆる人間を翻弄し続けました。

 そんなこんなで今回は全然試合の流れを追っていませんが、とにかく大事なアウェイ戦を「ゲバゲバ90分」といった感じで湘南を完封。今季初の3連勝を飾りました。

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