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サッカー百鬼夜行

第24節 対モンテディオ山形
2003.7.26(SAT) 山形県総合運動公園陸上競技場

モンテディオ山形 2-1 コンサドーレ札幌
小久保【76分】
大島【83分】
0-0
2-1
アンドラジーニャ【46分】
スターティングメンバー
桜井 GK 洋平
依田
先生
鷲田
内山
DF 岡ちゃん
ソダン
西澤
三沢

ニヴァウド
永井
高橋
MF ゴンザレス
板長
砂川
尾藤
大鳥
中村
FW 岳也
偽俺王
中村→根本【45分】
☆→小久保【69分】
永井→川崎【84分】
交代 砂川→中尾【65分】
岳也→King of Sapporo【75分】
三沢→コマネチ【84分】
  警告 岳也【73分】

試合の感想
 現在3連勝中とようやく勢いに乗ってきた感のある札幌は、前節に引き続いてアウェイ戦。モンテディオ山形との対戦です。第2クールでの対戦では新居の今季初ゴールで1-0で勝利しており、現在のところ札幌が2戦とも勝っている2つのチームのうちの1つとなっています(あとの1チームはなぜか新潟)。
 前回の札幌戦で負けてからの山形は、柱谷幸一監督が爆乳アナウンサーとの不倫騒ぎに巻き込まれ謹慎となるアクシデントが発生しましたが、伝統的に逆境には強い山形はその間も我を失うことなく戦い続け、気が付けば10試合無敗としぶとい戦いを続けており、この試合で謹慎の解ける柱谷監督のためにも不甲斐ない戦いは出来ないところでしょう。

 さて札幌のスターティングメンバー。ゴールマウスを守るのは、藤ヶ谷のケガはまだ癒えず前節に続いて洋平。DFラインは尽が累積警告で出場停止となり、センターバックはソダンと西澤となります。その他のメンバーは前節と変わらず、右が岡田で左に和波の香車サイドバック、板長今野のワンワンボランチ、2列目に砂川とビタウ、アンドラと山形が古巣となる岳也の2トップです。
 フィールドをざっくり2つに割って守備側の選手が若干入れ替わったことにより、洋平、岡田、西澤、ソダン、和波、板長、今野となり、昨今のJリーグでは非常に珍しい守備陣全員黒髪という状況になりました。

 そんなわけで試合開始。昔の山形のホームゲームは、お客さんがあまり入らないために全員がメインスタンドに陣取り、テレビには無人のバックスタンドが映るというのどかなものだったのですが、一昨年の昇格争い以降お客さんも随分入るようになったようで、ホーム側のバックスタンドには山形サポーターで埋め尽くされるほどになりました。当然応援もその分だけパワーアップ。のっけから名物である山形念仏全開でマクー空間を作り出しています。
 そんな雰囲気が影響したのか、アウェイの札幌はどうも動きがよくありません。中でも攻撃の起点となるべき砂川とビタウが揃って不調。今野と板長にゲームメイクを望むのは酷というもので、中盤でための作ることが出来ない札幌は前線でアンドラが孤立。相棒の岳也も古川先生にことごとく負け続けるという体たらくで、山形のサポーターからも容赦ないブーイングも浴びせられるのは仕方がないとしても、古巣への恩返しを果たすどころか逆に先生に恩返しされている状態です。
 逆にマクー空間で当社比4倍パワーの山形は選手も元気いっぱい。山形の生命線である中盤のプレスはいつもにまして鋭く、高い位置でボールを奪い、まんまと奪ったらすぐさま香車サイドバックが上がった裏のスペースへ送る教科書通りのカウンター攻撃で札幌ゴールを脅かします。札幌の守備陣は当然「山形でもっとも危険な男」大島秀夫を警戒しますが、その大島にマークが集中したスキに中村幸聖にシュートを打たれるという、言ってみれば合コンで気づいたら予期せぬ相手とマッチアップしていたといった感じでしょうか。
 まぁとにかく札幌は山形のプレスの前にまともな形を作れず、前半に記録されたシュートはほとんどアンドラ1人で打っていたくらいの出来の悪さ。終了間際に波状攻撃を見せたものの、山形の攻撃はとりあえず何とかかんとか凌いでいたという印象で0-0のまま前半が終了。

 んで後半。山形は中村幸聖に代えて根本を投入。中村は前半効きまくっていただけにケガでもしたのでなければちょっと不可解な交代ですが、札幌にとっては厄介な選手がいなくなって好材料です。それが影響したわけではないでしょうが、開始早々の1分、ほとんどいいところがなかった前半の札幌の中で1人だけ身体のキレていたアンドラが、周りはまったく信用できんとばかりに見事なミドルシュートを突き刺し、先制点をゲットします。
 なんの前触れもなく何だかいきなりゴールが決まった感じのあるアンドラゴールでしたが、そこからしばらくの間札幌は憑き物が落ちたかのように山形を攻め立てます。しかし、前半に比べて形自体は作れるようになったものの、アンドラを除く攻撃陣の不調はいかんともしがたくフィニッシュの精度を欠き、なかなか追加点を奪うことが出来ないでいるうちに、すぐに山形も持ち直してきました。
 アンドラのゴールは山形にとっては完璧に崩されてのものではない交通事故のような失点。まだタップリ時間はあるとばかりに大島を中心に攻撃を作り、徐々に試合の主導権を奪い返しにかかります。札幌も一向に調子の上がってこない砂川に代えてついに中尾を投入します。その中尾は元気にピッチに飛び込んでいきましたが、この日に限っては元気すぎて周りと噛み合いません
 そして後半24分、この試合のターニングポイントがやってまいりました。唐木田主審の判定に文句をつけたらしいマザロッピコーチが退席処分となってしまったのです。

 札幌はさぁ大変。「若頭がパクられた!」という事実に衝撃の走った「カルロス組構成員」たちは大混乱。見かねたカルロス組長が「タマ取ってこい」と鉄砲玉・新居を投入しますが、タマを狙うべき相手のボスは現在服役中で最初からいません。逆に左サイドを高橋健二に破られ、そのクロスに飛び込んできた小久保に頭で決められ同点とされてしまいます。
 追いつかれた札幌は当然引き離しにかかりますが、勢いに乗る山形にセカンドボールを奪われ、逆にラインが間延びしてスッカスカの札幌の中盤は、新居はおろかアンドラにすらいい形でボールが入らなくなります。札幌の生命線である中盤を制圧されては、ここ3試合で11得点の攻撃陣も借りてきた猫。
 そして後半も残り10分を切った頃、ソダンが一般的にサッカーと呼ばれるスポォツにおいてゴールキーパーと称されるポジションの選手がルール上ボールを手で扱うことを許された範囲を示す白線の内側においてインプレイ中に防御側の選手が攻撃側の選手に対して直接フリーキックに相当する反則を犯した場合に与えられる直接フリーキック、早い話がPKを与えてしまいます。このPKを大島に決められついに逆転されてしまいました。
 今度は追う立場になった札幌は和波に代えて平間を投入、今野をストッパーに下げて3バックにして得点を奪いに行きますが、基本的にウケ狙い要員である平間にこの状況を打破しろというは酷な話ですし、この日敵ながらあっぱれなパフォーマンスを見せていた古川先生の体を張ったディフェンスに阻まれ得点できません。先生を愛するものとしては溜飲を下げる思いですが、スペクタクルのない先生もそれはそれで寂しいものがあります。

 結局最後は焦りからか、得点はおろかろくにパスも繋がらなくなる有様でタイムアップ。これまで第1クールが今季初勝利、第2クールが厚別初勝利となるなどとかく「初」がついてまわった山形戦は、第3クールの「初」は初めての逆転負けというオチとなりました。「勝利給で子供に高級おむつを買ってあげたい」と決意していた西澤がお子さんに恨まれてないかが心配です

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