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サッカー百鬼夜行

第25節 対横浜FC(テレビ観戦)
2003.7.30(WED) 札幌厚別公園競技場

コンサドーレ札幌 2-2 横浜FC
佐藤尽【5分】
ビタウ【17分】
2-1
0-1
城【8分】
城【70分】
スターティングメンバー
洋平 GK 水原
岡ちゃん
ソダン

三沢
DF 河野
ルディ
山尾
板長
ゴンザレス
砂川
尾藤
MF 臼井
眞中
高木
U-小野信義
小野智
King of Sapporo
偽俺王
FW 冷麺
ホー
砂川→コマネチ【58分】
三沢→ナオキ【78分】
交代 小野智→横山【60分】
U-小野信義→重田【82分】
三沢【60分】
偽俺王【66分】
コマネチ【88分】
警告 小野智【16分】
眞中【33分】

試合の感想
 前節山形に痛い敗戦を喫した札幌は、ウィークデーの今節、横浜FCとのナイトゲームとなります。現在のところ第13節を最後に勝ち星がなく、前節を終えた時点で引き分けを挟んで7連敗中の横浜FC。順位も10位と低迷していますが、その低迷チームに現在のところ1勝も挙げられていないのが札幌。開幕戦で惨敗を喫し、第2クールでは攻守共にいいところがなくスコアレスドロー。練習試合でも勝った記憶がないという、なぜか苦手なチームです。
 その横浜FC、総失点がリーグワーストの48点と守備陣が壊滅状態の中、水原、吉田と正副GKが揃ってケガをし、最後のGKである菅野まで前節ペナルティエリア外で手を使ってしまい一発退場で今節出場停止。さらに悪いことに守備を統率するマシューが累積警告で出場停止。追いつめられたリトバルスキー監督は急遽3バックにシステムを変え、特攻覚悟でシーズン途中に獲得したレーマンを初先発させ、ケガをして戦列を離れていた城も強行出場させ、ケガをしているはずの水原も強行出場させ、そのうち自分までもが強行出場せんばかりの勢い。控えに同じくケガをしているGK吉田を入れ、フィールドプレイヤーの交代枠のうちの半分となる2人をFWにしたことからも、彼らの状態はあまり良くないことを物語っています。

 山形戦を落とした札幌は、メンバー変更もあるかと思っていたら、前節出場停止だった尽が戻り、出場停止の岳也に代わって新居が入った以外は前節とまったく同じメンバー。フジのケガは未だ癒えず洋平が引き続きゴールマウスを守り、いつもの香車サイドバックにいつものセンターバック、いつものダブルボランチにいつもの2列目、そしてアンドラと新居というある意味AA2トップとなっています。
 前節退席処分を受けたマザロッピGKコーチもベンチ入りは出来そうで、ホームでは必要以上におめかしをするジョアン・カルロス・トシキ監督以下ファミリーも勢揃い。いつでも戦争するぞくらいの勢いです。

 そんで試合は、早速パスミスからカウンターを受けて右サイドを深々と破られ、応対したアンドラに「なんで俺がこんなところでディフェンスせなアカンのじゃあ!」とばかりに右サイドバックの岡ちゃんが突き飛ばされる不穏な立ち上がり。ルーキーですから多少のミスは目をつぶりますが、守備をサボってはいけません。そのアンドラのカツが効いたのか、その後は札幌がペースを握ります。前半5分、アンドラのコーナーキックから尽が頭で決めて先制し、幸先のいいスタートを切りました。万全の状態には程遠い横浜FCを相手にホームで先制。
 さぁこれで勢いに乗るかと思われましたが、その3分後にカウンターから城にゴールを許してしまい、あっという間に同点に追いつかれてしまいました。札幌はすぐさま突き放しにかかります。圧倒的にボールを支配し横浜FCを自陣に釘付けにし、17分には波状攻撃からアンドラのクロスにビタウが飛び込み、頭で押し込んで再びリードを奪うことに成功しました。
 前半のうちに少なくとも2点差にしておけば、満身創痍状態の横浜FCの繊維を奪うことに成功し、楽に試合を進めることが出来るはずです。しかし、休んでいる間にすっかり攻撃的な性格となってしまったチームメイトに相変わらず今野が相変わらずまごまごし、攻撃の時に中盤が一枚足りないせいか、なかなか横浜ゴールをこじ開けることが出来ず、久しぶりのスタメンの新居も積極的に裏を取る動きを見せますが、どうやらビタウに小さいものは見えないらしく、シュートは打てどもゴール遠い有様。
 結局、アンドラのシュートがゴールポストに当たったり、アンドラのスルーパスに抜け出して新居がGKとの1対1を迎える(シュートはDFがクリア)など決定的チャンスはいくつか作りましたが、得点を奪うことが出来ず2点止まりのまま前半終了。

 後半も攻める札幌、守る横浜FCという図式は変わりませんが、やはり前半と同じように札幌は攻め続けながらも横浜FCのゴール前に人垣を作る人間の楯作戦に手を焼き続けます。横浜の中盤が薄いためゴール前まではさくさくとボールを運べますが、ゴールが近くなるにつれて横浜FCの選手がわらわらとわき出てくるため、最後の最後でクリアされてしまいます。まるでアリんこの巣を掘り進んでいるみたいです。
 点が取れそうで取れない、そんなやきもきした状況にジョアンも早めの交代策で打開を図ります。「1時間電池」の砂川を2分も早く交代させ、コマネチ平間を投入。その平間も決して悪くはないのですが、攻撃の選手→攻撃の選手という交代だったため状況的にはそれほど変わらず、膠着状態を打破することが出来ません。防戦一方の横浜FCはロングボールを長身のレーマンに集める作戦。決してみっともいい作戦ではありませんが、攻撃に選手を割くことが出来ない上、1点差である限りはワンチャンスさえあればいいのですから、確実といえば確実な作戦ではあります。
 で、そんな単純な攻撃に意外と弱いのが札幌。後半25分、札幌から見て右サイドからのクロスをレーマンが落とし、飛び込んできた城が頭で押し込みゴール。同点に追いつかれてしまいました。相手の目論見にまんまと引っかかるのも札幌の札幌たる所以。Majiでブチギレ5秒前です。
 再び同点に追いつかれてしまったジョアンは、その3分後の後半28分に和波に代えてナオキを投入しました。とはいえ、点を獲りたいのならそこは和波に代えてナオキより、今野に代えて中尾のほうが確実なのではないかと思いましたが、この日通算4枚目となるカードをもらって次節出場停止の和波なしの形を試す意味合いもあったのかもしれません。
 まぁなんにせよ札幌は点を獲らなければならないわけですから、とにかく攻めるしかないのですが、厳しいマークを背負っているアンドラに無理矢理優しくないパスを通そうとして奪われるし、ミドルシュートも打つには打つけど打った先には北国の空しかないのでは脅威にも何もならず、完全に引かれてしまうと打つ手がなくなるのが札幌の弱点、というよりは相変わらずの応用力のなさを露呈。
 時間も刻一刻と残り少なくなってく中、最後の切り札である中尾の投入を今か今かと待ち望むサポーター。「熱望される中尾」というのも2年前なら考えられなかったというところに若干の驚きがないわけではないですが、その中尾もベンチでうなったままついに出番はありませんでした。

 結局チャンスは作りながらも決めることが出来ず、2-2のままタイムアップ。ホームで痛いドローとなってしまったのでした。

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