? チャンリンシャン
サッカー百鬼夜行

第31節 対サンフレッチェ広島(テレビ観戦)
2003.9.3(WED) 札幌厚別公園競技場

コンサドーレ札幌 1-2 サンフレッチェ広島
曽田【47分】 0-1
1-1
マルセロ【36分】
中山【46分】
スターティングメンバー
フジ GK ダーシモ
岡ちゃん
ソダン
ゴンザレス
三沢
DF 井川
リカルド
ウエミー
板長
瓜田
尾藤
砂川
MF
松下
兄ちゃん

サンパイオ
ハム太
岳也
偽俺王
FW 中山
マルセロ
尾藤→吉川【55分】
岡ちゃん→ナオキ【85分】
ゴンザレス→King of sapporo【85分】
交代 中山→あやや【63分】
あやや→眞中【81分】
偽俺王【54分】 警告 井川【19分】

試合の感想
 いい加減そろそろどうでもよくなってきた週中の試合は、サンフレッチェ広島をホーム厚別に迎えてのナイトゲームとなります。第2クールのアウェイ戦では1-1の引き分けに終わり、現在のところ1分1敗と広島に対してまだ勝ちがない札幌ですが、広島のほうもここ最近は息切れとも言える状態。第2クールは4勝1敗6分、第3クールに至っては現在のところ1勝4敗3分とまさに尻すぼみと言った感じで、第1クールを10勝1分という圧倒的な成績で勝ち進み、「こりゃ1つは鉄板か?」と思われていたJ1昇格の椅子も、気がつけば昇格圏外の3位。アウェイとはいえ負けられない試合です。
 しかしそうは言っても、森崎兄弟ら若手を中心に据えながらも頼りになるベテランを上手く配し、若手を育てながら使う手腕は相変わらずで、今季も広島ユースの現役高校生・高萩くんを積極的に起用するなど、J1昇格への戦いは厳しくともやり方は変えない、というクラブの意志が見て取れます。何だかべた褒めですけど、実際「J2にいるべきではないチーム」というオレの評価は今でも変わっていません。

 対照的にJ2の資格充分の札幌は、もはや形骸と化したJ1昇格という目標をあくまで貫き通すのか、それともそれなりに来季を見据えながら戦うのか、そろそろはっきりさせておきたいところですが、2トップはアンドラと岳也、2列目はビタウと砂川と前節と変わってない上、出場停止だった板長が復帰してどうやら玉砕するつもりなのかと思いきや、その板長にはじき出されるような格好で今野がセンターバックに下がることとなり、ディフェンスラインは右から岡田、ソダン、今野、和波というやけっぱち気味4バック。GKの藤ヶ谷を含めてずらりと若手メンバーが並び、やっぱりはっきりしません。
 はっきりしないといえば藤ヶ谷の髪型。ここのところようやくもとの藤ヶ谷になってきたかと思ったら、また随分髪の毛がくるくるしています。またパーマかけ直したんでしょうか。せっかくのさらさらヘアーになんてことを! それでも去年はお互いJ1にいたもの同士の試合。まぁ札幌の場合はJ1にいたことすら忘れそうな勢いですが、現在の順位は別としても勝っておきたい試合です。

 そんなわけでキックオフ。さすがに「元J1同士」というプライドがないわけではないのか、立ち上がりからがっぷり四つといった感じの両チーム。広島はサンパイオと森崎兄弟のトライアングルを中心に、札幌はウリダとビタウを中心にまず中盤を制圧にかかります。しかしおたがい中盤でのプレッシャーは厳しく、なかなかシュートまで持っていけません。ペース的には五分といった感じの序盤でしたが、やはり広島には「J1昇格」という現実的な目標があるためか、次第に広島に押されるようになります。
 札幌は攻撃的な2人のサイドバックを揃えていますから、広島の3バックのサイドのスペースを有効に使いたいところなのですが、広島が巧妙にヤバイスペースを埋めている上、岡田があがりっぱのせいか和波があまり上がってくる機会がなく、右サイドはいいとしても左サイドからの攻撃に厚みがなく、決定的チャンスを演出するまでは至りません。アンドラがいつもの通りのショッパい顔で孤軍奮闘しますが、岳也がいつもの通り思いつきで行動するためどうにもこうにも噛み合わず。前節出場停止で「ピッチにいないことを歯がゆく思った」らしい板長もやたら張り切っていますが、これまでの経験上板長が張りきりすぎるとロクなことがないことが多く、単純なパスミスも目につきチームとしてのサッカーにはなりえていないのが現状。シーズンももう4分の3が過ぎようとしている段階なんですけどね。
 などと考えながらそうやってごちゃごちゃしたサッカーのビデオなんぞを見ていたわけですが、このあたりから突如画面が乱れ始めます。そういえば今日の東京は夜ものすごい雷雨だったっけ…などと思ったところでついにスカパー!受信不能。ビデオテープには「信号が受信できません」という無情なメッセージが延々と表示されます。今までの経験上、受信不能な状態の時に限って得点が動いたりすることが多いのですが、とりあえず復活するまで早送りし、10分くらいをスキップしたところで画面が戻ってきました。

 うん、失点してるし

 何が起こったかはこの時点でわからなかったのですが、イヤな予感が的中した感じでマルセロに先制点を決められた模様。GKとしては一番屈辱なニアサイドを破られての失点だったことからも、たぶんパーマのせいだと思います。張監督になってからこれまで全試合で先に失点をしていることになりますが、今日もやっぱり先に失点。もうすっかりお約束です。

 1点ビハインドで迎えた後半も、張監督は前半と同じメンバーで臨みます。当然流れはそうそう変わるはずもなく、開始早々の2分には森崎和幸のミドルシュートを藤ヶ谷が弾いたところを中山に押し込まれ再び失点。DFに当たってボールの方向が変わったのは藤ヶ谷にとって不幸でしたが、いつもの藤ヶ谷なら抑えていたかもしれないシュートだっただけに、たぶんパーマのせいだと思います。
 巻き返しを狙うどころか逆に離されてしまい、ずるずる行きそうなイヤな流れとなった札幌ですが、失点の1分後に相手ペナルティエリア左からのフリーキックのチャンスを得ます。アンドラの蹴ったボールはファーサイドに流れていき、わずかばかりの期待も霧散するかと思われたその時でした。画面外から何者かがおごそかに飛んできました。

 鳥だ!

 飛行機だ!

 俺達のソダンだ!

 相手にユニフォームを引っ張られながらもドンピシャに叩いたヘディングシュートは、下田の手をはじき飛ばしてゴールの中へ。悪い流れを水際で阻止するゴールを挙げたソダンは、ゴール裏のサポーターに向かって力強くガッツポーズ。でもなんでチームメイトは誰も祝福に行かないのでしょうか
 何とか1点を返し、勝負はまだまだわかりません。俄然やる気になった札幌は同点を狙っていきます。しかし流れの中でチャンスが作れないのは相変わらず。後半10分にはようやく張さんも重い腰を上げ、不調のビタウに変えて吉川を入れ、今野を前に上げて中盤の強化を図りました。前半に比べて和波が積極的な上がりを見せ、それなりにチャンスは作れるようにはなりましたが、しかしそれでも劇的に変わるまでには至らず、展開としては前半と同じような感じ。
 畳みかけるとしたら今がチャンスです。しかしそれでも張さんは一向に動く気配を見せません。サポーターはいつもの通り時間が過ぎ去っていくのをただ見守るのみ。
 ようやく張さんが動いたのは、もう試合もロスタイムを含めて10分もないであろう後半40分。新居とナオキを入れてきましたが、交代したのは今野と岡田。コンディションがよくなかった今野は仕方がないにしても、今日もあまり役に立っていなかった岳也や細かいミスが目についた砂川ではなく、ウリダからのパスをよく引き出していた岡田を交代させるのはちょっと疑問です。
 もっとも、新居が3人に囲まれているというのに誰もフォローに行かなかったり、アンドラに預けたらそのあとは放置したりと他力本願寺なサッカーしか出来ないようでは、もはやこのチームは誰が入ったり誰が抜けたところでどうなるものでもないのかもしれません。

 ロスタイムのCKでは藤ヶ谷も上がってきましたが、なぜかショートコーナーなんぞをやって無駄上がりに終わらせやっぱり追いつくことが出来ず、観客動員100万人を突破した試合もなすがままと言った感じで1-2で負け。夜明けはまだまだ先のようです。

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