? ヤンツー烈風隊
サッカー百鬼夜行

第16節 対ベガルタ仙台
2004.6.5(SAT) 仙台スタジアム

ベガルタ仙台 1-1 コンサドーレ札幌
萬代【23分】 1-0
1-1
清野【67分】
スターティングメンバー
高桑 GK フジ
森川
ガスパル
小原
DF キチ
リーダー
パパ
石井

ザイー
村上
MF イチ
直太朗
ゴンドー
三沢
暴れん坊
寿人
大柴
萬代
FW アイカー
清野
萬代→中原【63分】
寿人→菅井きん【79分】
石井→根引【84分】
交代 直太朗→King of Sapporo【54分】
パパ→ソダン【62分】
キチ→岡ちゃん【77分】
  警告 パパ【31分】
イチ【52分】
暴れん坊【85分】

試合の感想
 前節湘南戦で久しぶりの勝点をゲットしたコンサドーレ札幌は、今節はベガルタ仙台とのアウェイ戦に臨みます。仙台といえば、第1クールの試合でここまでで唯一無二の勝利をプレゼントしてくれたチームですが、絶不調だった開幕頃に比べれば現在は若干持ち直しており、順位こそ8位とはいえ現在首位をひた走る川崎フロンターレに土を付けるなど徐々に調子は上向いてきています。
 とはいえ、点取り屋のマルコスは負傷から合流後に再び負傷離脱、オマケに中盤の要であるシルビーニョも負傷離脱と相変わらず台所事情は苦しく、波に乗れているかと言えばそうでもないといった状況で、なんとも微妙な感じではあります。さすがにマルコスが深夜の飲み屋で暴れたりはせず、シルビーニョもホームシックで帰国とかはないみたいですが。

 さて札幌も前節で勝点をゲットしたとはいえ、中盤の要である砂川が累積警告で出場停止。今のチームでトップ下を務められるのは上里、桑原といずれも高卒ルーキーのみ。さすがにヤンツーも彼らをスタメン起用してくるようなギャンブルは出来なかったようで、砂川の代役には出場停止明けの中尾を起用。姿勢はいいけど手癖は悪い暴れん坊がどんなプレイを見せてくれるのかに注目が集まります。その他のメンバーは前節と変わりませんが、サテライトでいい動きを見せていたというルーキー桑原が初のベンチ入りを果たしました。
 2002年の2ndステージ以来、約1年半ぶりの仙台スタジアム。関東ではこの翌日に梅雨入り宣言がなされましたが、杜の都はいい天気。ちょっと暑いですが、蒸し暑くはなく絶好のコンディションです。

 そんなわけでキックオフした開始早々、カウンターから智樹のパスを相川が繋ぎ、清野がシュート。ボールは相手GK高桑を手の先を通過し、一直線へゴールへ。キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!とばかりにガッツポーズしながら立ち上がったオレの目には、景気よくゴールポストを叩いた清野のシュートが。

 おまえら平間か!? 平間の人間なのか!?

 まぁ見事なカウンターで幸先いいスタートを切ったので、主導権を握ることには成功したかなぁと思っていたら、どっこいここから札幌は全くいいところなし。パスは繋がらない、キープは出来ない、ボールを取れない、相手を止められない、誰にもオレを止められない、お前に食わせるメシはないといった感じで圧倒的に仙台ペースに。特に相手エースの佐藤寿人を捕まえることが出来ず、何度もシュートを許す有様。藤ヶ谷のセーブと相手のシュートミスなどで何とか守れていますが、点を取られるのも時間の問題。
 で、前半23分、コーナーキックから財前(弟)をフリーにしてしまい、上げたクロスを萬代に決められ先制を許します。ショートコーナーを誰もケアしておらず、ザイーをフリーにした時点で、おおよその場合において点を取られるのは統計学的に信頼できる結果が得られるというわけなんですが、それにしてもねぇ…。まぁ、失点の原因がはっきりしてるだけいいのかも知れませんけどね。
 そんなわけでやっぱり先制されてしまったコンサドーレ札幌ですが、その後もイマイチぴりっとせず。ソダンがいないため神の如しロングボール(行き先は神にしかわからない)は少ないのですが、中尾は慣れないトップ下に戸惑ってか後ろへのパスばかりで前を向こうとしないし、清野とアイカーの2トップは後ろ向きでボールを受けたときにキープできず、後ろの味方が押し上げる時間を作れないため、攻めに厚みが生まれません。つーか市村消えっぱなし。エメルソンみたいな超人がいればまだしも、今の札幌は人間時代のジェロニモです。自分で止まった心臓を動かすような破天荒な行為でもなければ点は取れそうもありません。
 その後もペースは取り戻せず、攻められまくりとなりましたが、何とか1失点に抑えて前半を終了。でも3点くらい取られててもおかしくなかった流れでした。ペナルティエリア内で吉瀬が寿人を倒したシーンも、目の前で見てた自分らにとってはPKを覚悟したくらいでしたけど、結局はお咎めなしだったように牧野主審が寿人に対してやたらと厳しかったこともありますが。一説によると、アイスクライマーをやっていた時に、寿人が牧野主審を置いてけぼりにしたためといわれています。あるいはバルーンファイトで開始から寿人がいきなり牧野主審の風船を割ったためという説もあり。ほほえましくも哀しい物語ですね。

 さて後半もしばらくはペースは仙台のまま。追加点を奪おうと札幌ゴールに襲いかかりますが、仙台もいい加減フィニッシュに精度を欠き突き放すことが出来ません。ギリギリの危ないところも藤ヶ谷のセーブで何とか防いでる状況。「守備範囲の狭さ」を理由に2試合もんじゃ阿部にスタメンを譲っていたこともある藤ヶ谷ですが、そこら辺の課題は本人も重々承知しているようで、時たまおっかなびっくりな飛び出しも披露。なかなかにほほえましい光景です。
 しかしここら辺りから前半から飛ばしていた仙台の運動量が徐々に落ち始めます。そのタイミングを見計らって、ヤンツーは智樹に替えて新居を投入。中尾を本来のポジションに下げて3トップにします。この采配が当たりました。トップ下ではてんでダメだった中尾が存在感を発揮できるようになり、次第に札幌も巻き返せるようになります。
 そして後半22分、その中尾のスルーパスに抜け出した市村が低いクロスを上げると、ドンピシャに飛び込んできた清野がヘディングで合わせてゴール。ついに札幌が同点に追いつきました。

 その後は一進一退の攻防。どちらかと言えばペース的には札幌なのですが、劣勢に立たされながらも仙台は時折カウンターからチャンスを作ります。どちらもなんとしてでも勝ちたい状況で、ヤンツーが打った次なる手は俺達のソダン投入
 ではその原理を説明しよう。宇宙刑事ソダンは、チョコファク号から発射される、プラズマアカクロエネルギーを浴びて、わずか1ミリ秒で交代を完了するのだ! 1ミリ秒で交代を完了したソダンは、寿人に翻弄されるのだ!

 ダメじゃん、宇宙刑事。

 しかしその寿人もさすがに疲れが見え、残り10分辺りで交代。とりあえず前線の脅威がなくなった札幌も攻め立てますが、最後の最後でシュートを打つタイミングが悪く、なかなか決めることが出来ません。ヤンツーは疲れでヘロヘロの仙台を畳みかけるように岡ちゃんを投入し、よりゴール前でのチャンスは増えるものの、それでもゴールを割ることが出来ずに時間は過ぎ去っていきます。
 結局、ロスタイムの宇宙刑事ソダンの、酔っ払ったおじいちゃんのような不思議なフェイント2連発も不発に終わって試合は1-1のドロー。とりあえず2試合連続の引き分けとなったのでした。

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