? チャンリンシャン
サッカー百鬼夜行

第37節 対サンフレッチェ広島
2003.10.4(SAT) 広島ビッグアーチ

サンフレッチェ広島 1-0 コンサドーレ札幌
森﨑浩【1分】 1-0
0-0
 
スターティングメンバー
ダーシモ GK フジ
井川
リカルド
ウエミー
DF 吉川
川ロ
松下


サンパイオ
ハム太
MF ゴンザレス
西ポン
板長
瓜田
三原
中山
マルセロ
FW 偽俺王
砂川
弟→マユゲ【69分】
松下→八田【76分】
中山→眞中【78分】
交代 三原→King of Sapporo【57分】
川ロ→尾藤【80分】
ウエミー【72分】
サンパイオ【87分】
警告 砂川【29分】
King of Sapporo【81分】

試合の感想
 「第4クール優勝を目指す」というちゃん監督の意気込みも裏腹に、優勝どころかまだ勝点1すらあげられていない札幌は、今節はサンフレッチェ広島とのアウェイゲーム。第2、第3クール途中までは足踏みをしましたが、第31節以降はここまで6連勝。32節以降は5試合連続無失点と守備が安定しているのが最大の要因で、その鉄壁っぷりはまさにピスタチオ(×→○カテナチオ)。
 その広島で特筆すべきことは、先発のフィールドプレイヤーの実に半分を占める5人が22歳以下で、そのうち助っ人選手を除いた平均年齢は何と23歳ということ。ちなみにサンパイオが入ると一気に1.5歳上がるのですが、昇格争いも佳境に入り、順位ははるかに下とはいえ「腐っても元J1」の札幌が相手という試合ということを考えれば、広島のチーム作りにおける確固たる信念と、そしてその結実ぶりが伺えます。
 なんだか気持ち悪いくらいホメ殺ししているようにも見えますけど、マジで札幌が目指すべきチームはここだと思うんですよ。予算規模も決して大きくない、地理的にも中央からは離れている小さなクラブチームが、そのほとんどを若手選手で賄っているどころか次々と有望な選手も出てきているのですから、これはもう目指さない理由があろうか、いやない。とまぁ思わず反語なんかも使ってみる気にもなるってモンです。なぜなら反抗期だから。
 ところで全くの余談になりますが、この平均年齢を調べるために広島のオフィシャルサイトの選手紹介を見ていたら、選手紹介ページでマルセロ画像のALT属性がエルツェッグのままですよ広島さん!

 ほんでまぁ、その広島とは今季は「降格組」というくくられ方をしている札幌ですが、今更ですけどホントに対照的な成績となっているわけだ。かつてはJ1にいたこともあるというのに今はJ2下位に沈んでいる様は、まさにバサロチーム。目指すは金メダル先生という暗い見事に沈んでいますが、広島のサポーターは今でもあの昨季の最終戦を忘れてはいないらしいです。犬にかまれたと思って忘れてもらえるとありがたいのですが。
 とはいえ、その最終戦で広島を叩いたソダンと、下田の顔を砕いたアイカーが怪我でいません。前節の4バックからまた3バックに変更。久しぶりに復帰した尽、川口、吉川というDFラインに、今回はダブルボランチではなく今野、ウリダ、板長のスリーボランチ、ウィングバックが左に三原と右西ポン、アンドラの下に砂川が下がり目の2トップというメンバー。猫の目オーダーです。どうせ猫なら目じゃなくて肉球のほうがうれしいんだけどな。

 そんなわけでキックオフなのですが、またしてもいきなり失点。マルセロの落としをノーマークだった森崎浩司が見事なミドルシュートを決めて広島先制。ここまで1分。いわゆる秒殺。10位の湘南に負けたくらいなのに、ましてや2位の広島が相手じゃ今日もどうせダメなんだろうなとすっかりネガティブ思考に支配されつつも、それでも心のどこかでは少しくらいは勝ちを期待するサポーターを完膚無きまで叩きのめします。君たち全員メッコール7缶一気飲みの刑に処させていただきます。
 で、メッコールはきっちりと石屋製菓に準備してもらうとしても、この試合はとりあえず何とか追いつかなければいけません。が、メンバーもしょっちゅう替わり、かといってチームとしての約束事なんて皆無に等しい札幌が広島の守備を崩せるハズもありません。とりあえず1点取って余裕なのかカウンター狙いに徹している広島ですが、中盤のプレス自体はそれほどタイトではなく試合のペースとしてはどっこいどっこいといった感じの内容。とはいえ、攻撃のほとんどをシュートで終える広島と、シュートを打つまでに至らない札幌との差は明らか。まったく点の取れる予感がしないのに取られる気配は満点という一方的にスリルを味わえます
 ところが広島もまったくもって決定力不足。ああ、やられた…と完全に思った場面でも、放つシュートがことごとくポストやバーを叩き、とにかくシュートが入りません。で、広島がそんな調子なのでまぁいわゆる「命拾い」をしている状態ですから、ここで万が一でも点を獲っていさえすればつけいるスキは充分にあったと思うんですよね。
 しかしながら今日の広島の相手は決定力不足にかけてならば王者と呼ばれるに値する札幌。ましてや現時点で無失点記録更新中の広島から最後に点を獲った俺達のソダンもいないわけですから、それで点を獲ろうったってどだい無茶な話。いつもの通りアンドラジーニャが孤軍奮闘しているのですが、そのアンドラをみすみす見殺しにするのももはや見慣れた風景です。そんなわけで何だかあんまり緊張感のない前半を終了。

 メンバー交代なしで臨んだ後半も流れとしては変わらず。ただ前半よりは多少はマシになったようで、開始から立て続けにコーナーキックを得ますが、運の悪いことに本日広島のGK下田が絶好調。さすがに日本代表にまでなった男、何気なく難しいボールを処理しています。とりあえずは前半に比べれば良くはなってはいるものの、それでもなんかよっぽど運が良くない限りは下田の壁を破ることが出来なさそうです。
 張監督は13分には新居を投入しますが、引っ込められたのは三原でした。確かにそんなに目立ってはいなかったとはいえ、第22節の鳥栖戦の新居へのアシストや、セットプレイでのキッカーを考えればウリダを引っ込めて三原をもう少し引っ張っても良かったんじゃねぇかな、という気もしますが、とりあえずどう選手を配置したとしてもコンビネーションの悪さはちょっとやそっとで何とかなるもんでもないでしょうから、まぁどうだっていいのかもしれません。
 案の定やっぱり事態は好転しません。法事に集まった親戚よりもよそよそしいのが今の札幌の現状なのでしょうか。広島も相変わらずの拙攻を繰り返しているのに、その広島におつきあいしているかのようです。もっとも、どっちかといえば広島が札幌におつきあいしているような気もしますが。
 そんな感じですからビタウを投入したところでやっぱり何がどうなるって話でもなく、広島先制以降のロスタイム含めて90分以上もの間何の盛り上がりも見せることなく試合終了。正真正銘の「スミ1」という試合で思ったことは、このチームが試合に勝つにはドラゴンボールを7つ集めるしかないのかもしれません。

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