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2012年3月13日

J1開幕

2012年Jリーグディビジョン1第1節
コンサドーレ札幌 0-0 ジュビロ磐田
札幌ドーム
得点者:札幌/null
     磐田/null

 J1ですね。

 2011年のJ2で3位に入り、最後の昇格椅子でギリギリ滑り込んだ札幌。これで都合4度目のJ1昇格(Jリーグが2部制になってからは3度目)となりますが、かつての昇格が強力なストライカーの力に依存して優勝というパターンばかりだったのに対し、昨季の昇格は良く言えばチーム一丸でもぎ取った昇格、悪く言えばついうっかり上がってしまったと言う感じの昇格です。
 もっとも、個の力に依存しないということはチーム全体の底上げをしなければ戦えないわけで、予算がなく大型補強に頼れない札幌が、ここまでのキャンプを通じてどこまでチーム力がレベルアップしたのか、J1残留を口にしてもいいのか、あずにゃんをペロペロできるのか、そんな様々なことが試される、そんな大事な大事な開幕戦を迎えました。
 相手はジュビロ磐田。過去3度のJ1優勝を果たしながらも、2002年以来優勝から遠ざかってるのみならず、ここ数年は2桁順位に甘んじることも少なくありません。2009年から指揮を執った柳下正明監督の後を継いで今年から監督に就任したのが森下仁志監督。ともに札幌とも縁のある人物ですが、これが初の監督業となります。過去10年で優勝した7チーム中3チームが降格しているという「ナビスコカップ優勝」を2010年にしてしまってるだけにちょっと心配ながらも、日本代表FW前田遼一やDF駒野友一、元日本代表GK川口能活らを中心に実力のある選手が揃っています。何よりも札幌の実力はJ1で一番下なのは疑いようもない事実なのですから、どんな相手だって楽なわけありません。しかし逆に言えばそんなチームを相手にある程度の試合内容が出来れば、目標とする手応えが得られれば、目標とするJ1残留に大きく近づくでしょう。J1では初めてとなるホームでの開幕戦だけに、無様なところは見せられません。
 個人的なことではありますが、思いがけず札幌に行くことになったためこの試合を観戦できることになりました。コンサドーレの試合に足を運ぶようになってもう十数年が経つのですが、実は初めてのホーム開幕戦参戦となりました。高知でやったホーム開幕戦には行ったんですけど、あれは実質アウェイみたいなもんですからね。ここまで道内で行われたホームゲームの観戦試合数は10試合と決して多くはないのですが、観戦時の勝率7割とそこそこ勝利の女神ならぬ勝利のハタチっぷりを発揮していますので、この試合も記念すべき開幕勝利と意気込み、一路月寒グリーンドームへ(←×)。

 だいたい戦前の予想通りにGKイホスン、DFは左から岩沼しゅんぴー、奈良、ノース、高木純平、ダブルボランチに河合主将と山本如来、トップ下内村、サイドハーフに岡本ヤスと近藤祐介、そしてワントップに前田俊介というスタメン。対する磐田のスタメンはわりかし省略することにしますが、両チーム合わせて山本が3人いて前田が2人というわけわかんない状態。衣笠はいません。
 さて、札幌は開始早々こそ攻め入るシーンを見せたものの、さすがに相手は監督が俺たちのモリゲさんといえどやはり磐田は磐田といったところなのでしょうか。徐々にペースを奪い返されます。しかし札幌は去年からカバーの意識が徹底しており、攻め込まれはするもののさしたる破綻は見せず。心配されたノースと奈良のコンビネーションもまずまずのようです。ただ深い位置で止めてもカウンターには繋がらず、札幌のほうの前田も攻撃の起点にはなるんですが、どっちかというと周りを使おうという意識が強すぎて、自分で行けそうな場面でもパスを選択して通らない、というシーンも何度か見られました。彼ならわずかな隙があればシュートを打てるし、少しの余裕があれば決められる能力は持っていると思うんですけどねぇ。そんな感じで前半はどちらかといわなくても磐田ペースで進みましたが、札幌が身体を張った守備でお互い無得点で終了します。

 後半、トイレに行ってビールを買って席に戻ろうとしたら、階段下りている途中でいきなりパスをぽんぽん繋がれてシュートを打たれるシーンが目に入ってきました。一瞬やられたかと思いましたが、サイドネットで事なきを得ます。あぶねえ、思わずコップ持ったまま頭を抱えてしまい、せっかく買ったサッポロクラシックを頭からかぶるところでした。そんなビールかけはイヤだ。
 その後も攻める磐田、守る札幌という図式は変わりませんでしたが、ディフェンスラインが集中して守っているうちに攻撃陣もだんだんとリズムを取り戻してきます。スタメン抜擢も納得のキレだった岡本ヤスを中心に、前半は消え気味だった如来もしきりに前線に顔を出すようになり、攻撃の幅が広がってきました。すごいぞ如来。ちゃんと日刊スポォツ北海道支社に愛称募集出したよ。
 そして後半30分に内村に替わってキリノがイン。後半は札幌がホーム側のゴールに向かって攻めていたので、アウェイ側のSA席に座っていた自分にはけっこう遠かったのですが、そんな遠目からド近眼のオレが見ても分かる相変わらずのヒャッハーっぷり。しかしそんなヒャッハーさんも思いの外活躍。後半37分、この日訪れた最大のチャンスも、山本(如)からのクロスをヒャッハーさんが落としてマエシュンが放ったもの。磐田GK川口のファインセーブに阻まれましたが、顔のインパクトならJ1優勝も狙えるトリオのジェットストリームアタックでした。
 その後も足を攣らせる選手が出ながらもなんどかいい形を作りますが相手のゴールネットを揺らすことが出来ず、終了間際の砂さんのクロスなのかシュートなのか、おそらく砂さん本人も分からないに違いないボールがクロスバーの上に消えたところで試合終了。決められるチャンスも何度かあったので残念に思う一方、無失点とはいえ相手のシュートミスに助けられた、なんて部分もありましたから、それを考えると0-0は妥当な結果だとは思います。ともあれ、守備陣にしても攻撃陣にしても、ある程度の手応えは得られたのではないでしょうか。鹿島アントラーズに手も足も出ないままぼっこぼこにされた2008年を考えれば、まだ今年はやれそうな気がします。

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