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2017年1月 アーカイブ

2017年1月14日

2017年スタート

 明けましておめでとうございます(小声)

 そんなわけで2017年がスタートしました。昨季は下馬評の低い中J2優勝を果たし、今季は都合5度目(!)のJ1挑戦となる北海道コンサドーレ札幌、目標は当然「J1残留」でございます。正月に実家に帰ったとき、いとこに「コンサドーレ今年はどう?」みたいに訊かれて「目標15位!」と軽やかに宣言したら、「低っ! そんなんでいいの?」と言われたので、15位がコンサドーレににとってどれだけ高い目標であるか、J1というところはどういうものかを熱く語ったら、すごくイヤな顔をされましたので、今ではすっかり腐敗してしまったこのブログに書き連ねることにします。

 改めて札幌の今季の目標は言うまでもなくJ1残留となります。じゃあ残留残留とお題目のように口に出すのはいいけど、具体的にはどうすればいいのでしょう。

 J1残留するためには、リーグ戦で15位以内に入ること。そしてここ数年の傾向として、J1の15位となったチームが得た勝点は34~40くらいです。40取ればほぼ確実と思いますので、まずはここを目指すことになるでしょう。
 で、勝点40に必要な成績は、だいたい8勝13分~10勝10分くらいでしょうか。この勝ちや引き分けをどこから得るかが問題になってくると同時に、34試合で負けが許されるのは12~14試合ということになります。

 J1を6チームずつ上位、中位、下位の3グループに分けた場合、札幌は当然下位グループに属しますので、上位の強いチームに負けるのはしょうがないとしても、上位6チームに全部負けたらそれだけで許容負け数にほぼ達してしまいます。逆に残留を争う下位グループに全部勝てたとしても、MAXで10勝、勝点30までしか挙げられません。ってことは、残りの勝点10を中位以上のチームからゲットしない限り、残留はおぼつかないわけです。

 当然、下位のライバルに取りこぼせば、その分の勝点を中位以上のチームから補填しないといけなくなってきます。聖闘士星矢でたとえるなら、同じ青銅聖闘士に負けた分を白銀聖闘士や黄金聖闘士で取り戻そうという目論見に近いものがあります。
 まぁでも劇中では割と青銅聖闘士が上のクラスに勝ったりしてるんで、札幌がそういう風になれるか、つまりキグナス氷河やアンドロメダ瞬あたりになれるか、というのが重要になりますよね。

 というか、2008年とか2012年の札幌なんて、明らかにヒドラの市とかライオネットの蛮とかその辺でしたもんね。そりゃ下り最速伝説にもなれるはずだ。

 そういう観点から、今年のオフの補強を見てみることにしたいと思いますが、せっかくなのでそれは次回に続くということにして、更新回数を稼ぎたいと思います。またね!(北条加蓮の声で)

2017年1月15日

ひょっとしたら、ひょっとするかも

 そんなわけで前回の続き。札幌では恒例のキックオフパーティーが行われ、2017年シーズンを戦う選手たちが勢揃いしましたが、結論から言いますと、「昨季の主力を確保しつつ各ポジションに強化を施した」という、まっとうな意味での補強に成功したように見えます。

 昨季10試合以上に出場したメンバーでいなくなったのは、アルビレックス新潟に移籍した堀米悠斗のみ。チームの骨格が崩れずに済んだのは、昨今の札幌にはできなかったことです。

 その上での補強メンバーは、ベガルタ仙台からFW金園英学、MFキムミンテ、サガン鳥栖からMF早坂良太、ヴィッセル神戸からDF田中雄大、大宮アルディージャからMF横山知伸(期限付移籍)、そして横浜F・マリノスからMF兵藤慎剛という顔ぶれ。いずれも(少なくとも小野伸二や稲本潤一のような)ビッグネームではないものの、J1チームで実績を上げてきた(つまり、J1でも充分計算のできる)選手を多く獲得しているのがわかります。
 これまでのJ1昇格時も他のJ1チームから選手を獲得していましたが、人数は多くなかったですし、しかもそういう選手に限ってとっとと怪我をして離脱しちゃって、結局J2だった頃のメンバーで戦ってたりしてましたからね。これだけの人数を揃えることができたのはかつてなかったことです。

 やっぱりお金がないとダメなんだなぁ。
 
 そして、ヘイス、ジュリーニョ、マセードのブラジルトリオも無事契約更新と相成りました。これも大変に良いことですね。

 助っ人の補強はよく「ギャンブル」とも称されるとおり、どのチームでも当たり外れがあるわけですが、こと札幌においては大事なJ1のシーズンに限って失敗することが多く、獲ってきたのは自称ロシアリーグ得点王とか、かつてバイーアの英雄だった人とか、ただ外国籍枠を埋めただけで一度も試合で見なかった人とか、そんなのばっかりでした。

 こと札幌のようなチーム事情だと助っ人選手の力に頼る部分がどうしても大きくなりがちなのですが、それはつまりチームの命運をギャンブルに委ねざるを得ないということでもあります。俺王様のように当たれば大きいですけど、言ってみれば今晩のメシ代を競馬で稼ぐみたいなもんですからね。

 まぁ3人ともJ1では初めてのプレイではありますが、ヘイスのキープ力やキックの精度の高さ、ジュリーニョの突破力と得点感覚、マセードのクロスのうまさとボンズのめんこさはJ1でも通用すると思いますし、3人ともすでに1年間札幌でプレイしてチームのやり方や環境にも慣れてるでしょうから、戦力として充分に計算が立つと思います。

 というかよく考えたら、前年の助っ人選手が3人とも翌年に残るなんて、1997~1998年(ペレイラ、デリーバルデス、ウーゴマラドーナ)以来じゃないですか。だいたい、札幌に来る助っ人って、活躍しなければその年限りで退団だし、活躍したらしたでだいたい他のチームに持って行かれますからね。

 やっぱりお金がないとダメなんだなぁ(←結論)。

 懸念事項があるとすれば、去年も結局3人そろい踏みしたのって実は9試合しかなかったように、怪我がちなところですかね。とはいえ、その辺はチームも織り込み済みで、キムミンテを獲得したのもそれを見越した上でのことなのでしょう。

 今年からチームが保有(登録)することができる外国籍選手枠に関するルールが変わり、これまでは「国籍不問の外国籍枠3」+「アジア枠1」+「提携国枠1(アジア枠を使わない場合は2まで)」という条件だったのが、「国籍不問の外国籍枠5」となり、また提携国枠を外国籍扱いしないことになっています(他にもC契約やアマチュア選手の規定もあるのですが、ここでは除外します)。
 なお、提携国というのは正式には「Jリーグ提携国」といい、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、イラン、マレーシア、カタールの9カ国(2016年2月1日時点)が含まれます。

 これにより、札幌で言えば外国籍枠3(ヘイス、ジュリーニョ、マセード)、アジア枠1(クソンユン)、提携国枠1(イルファン)としていたのを、外国籍枠5(ヘイス、ジュリーニョ、マセード、クソンユン、キムミンテ)とし、外国籍枠から外れた提携国枠に、タイのチャナティップ・ソングラシンを獲得しています(チャナティップの契約は7月からの1年半)。

 とはいえ、試合に出場可能な選手は最大で4名(外国籍枠3+アジア枠1or提携国枠1)なのは変わりませんので、全員が試合に出られる状態であれば、このうち2名はベンチにすら入れないことになります。しかしスポーツ選手に怪我はつきものですし、怪我じゃなくてもソンユンやチャナティップは代表に呼ばれることもあるでしょうし、疲労でコンディションやパフォーマンスが落ちるときだってあるでしょう。そういう時に柔軟に対応できるようになるのはメリットですね。チャナティップは未知数ではありますが、タイ代表の時のプレイを見ている限りではかなり面白い存在になれそうなので、期待したいですね。

 いや実にまっとうじゃないですか。もちろん他のクラブに比べれば地味な補強ではありますし、「これでようやく同じ土俵に立てた」というくらいではあるのですが、かつてなかったくらいの順調っぷりですよ。ほんとにいいんですか。ちょっと順調すぎませんか。アニメとかだとこれなんか悪いことが起きるパターンですよ。二日酔いで練習参加して契約解除以前に酔んだくれて外泊許可書にサインしたら外人部隊に連れ去られたりしませんか。契約して魔法少女になったと思ったら変な石を本体にされたりしませんか。親友の助言で悪魔から人類を守るために戦ってたら実はその親友は大魔王だったりしませんか。

 大丈夫ですか。

 本当に大丈夫ですか。

2017年1月26日

キャンプスタート

 1月14日に行われたのキックオフパーティーをもって今シーズンの北海道コンサドーレ札幌が始動。チームは翌15日から沖縄での第一次キャンプに突入しています。この沖縄と、二次キャンプの地である熊本で、J1残留という目標達成に向けた長い長い合宿生活が続きます。

 これまで何度も書いていますが、冬の間雪に閉ざされる豪雪地帯である札幌ではまともなサッカーの練習なんてとてもできません。札幌の子供たちは冬でも「雪中サッカー」なるものをカラーボールを使ってやったりしますが、蹴ったボールがバウンドせずに雪に埋まるのは当たり前、その埋まったボールをさらに雪で埋めて隠したり、あと下が柔らかい雪であることをいいことに、ボールとは全く関係ないところでバックドロップなどの応酬が始まるという、サッカーなどと呼べるものではまったくないのが実情です。いやあれはあれで楽しいんですけどね。

 そんな環境なので、札幌で練習できるようになる、つまり冬が終わるまでの間、道外に出て練習しなければいけません。チームが始動する1月中頃から開幕まで道外でのキャンプを強いられます。その期間、実に40日以上。道内の積雪状況によっては開幕してからもキャンプ継続を余儀なくされ、日程はさらに延びることになります。
 他のチームのキャンプはだいたい一次キャンプと二次キャンプ合わせて長くても3週間程度なので、札幌の1ヶ月半というのがどれだけ長いかがおわかりいただけるかと思います。

 オフも一応あるとはいえそれだけ長いこと集団生活を送るわけですので、かつてコンサドーレを今まで唯一のJ1残留に導いた岡田武史元監督が言っておりましたが、「キャンプが長くなるとだんだんおかしくなる選手も出てくる」そうです。まぁ今の札幌には荒野とか進藤とか最初からおかしい選手もいるのですが、じっくりトレーニングできる反面、メンタル的にはなかなか難しい部分もあるのでしょうね。

 そんな中、本日25日にキャンプ地の沖縄にてジェフユナイテッド千葉とのテストマッチが行われました。この試合は「DAZNニューイヤーカップ沖縄ラウンド」として、今年からJリーグの放映権を取得したインターネット動画配信サービス「DAZN」により生中継されましたので、見たという方も多かったと思います。オレも仕事中に見ました。
 前半のメンバーはGKクソンユン、DF進藤亮佑、横山知伸、永坂勇人、MF早坂良太、キム・ミンテ、前寛之、田中雄大、兵藤慎剛、ジュリーニョ、FW金園英学。「新加入選手を全員使いたいポジションで出して、それ以外のポジションに出撃可能な既存メンバーを当てはめました。」という感じですね。
 もちろん「出撃可能」というのはコンディション面も含むので、太め残りで怪我をしてる福森晃斗さんと、「お母さんの料理がおいしくて、つい食べ過ぎてしまった」という近年まれに見る名言を残して放牧明けを強調したヘイスさんも欠場です。カーチャンの料理なら仕方ないな...。

 プロ相手のテストマッチは初めてということで、全体的にはまだまだこれからといった内容ではありましたが、ひとまず新加入組は間違いなく戦力になることがわかったのは好材料。進藤永坂のお守りをしなければいけなかった練馬区出身の横山くんは若干戸惑いがあるように見えましたが、連携が取れてくれば増川さんの穴は充分に埋めてくれそうです。

 ただ、既存組のみの出場となった後半は、あんまり見所なかったですね。前半は消極的なプレイが目立った永坂が、後半は何かにぶち切れたかのように別人のような鋭いプレイを連発してたのと、金山くんが安定したプレイを見せていたくらいですかね。あとマセードさんが相変わらず報われないこととか。あの報われなさは
 ってか新加入組が戦力になったとしても、既存メンバーの底上げがないとJ1残留もままならないのですから、そこんとこしっかり頼みたいところ。前半も押されてたとはいえカウンターからいい形も作ってシュート数はお互い4本ずつだったのに、後半終了時点で札幌のシュート数7に対して千葉のシュート数は15本ですからね。後半いかに攻められてたかってことですよ。

 トレーニングマッチとはいえ一応賞金が出る大会なので、PKを止めた金山様々ですね。次の試合はこの前の試合で千葉に勝ってるディフェンディングチャンピオン・FC琉球。格上相手にどういった試合ができるかに注目ですよ。

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