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2017年12月 1日

ミシャ

 そんなわけで晴れてJ1残留と相成った札幌。残留という言葉には、残留農薬とか、残留放射能とか、残留思念とか、残念ながら留年とか、そんなちょっとネガティブな感じの印象を受けがちですけど、J1残留なら大歓迎。かつての我々のように、惨めに流される「J1惨流チーム」は勘弁願いたいのです。

 しかしながら、残留できたとはいっても、戦力的にはJ1で一番弱いチームだったのは確定的に明らかです。J1に留まり続けるには、チームが強くなっていかなければいけません。

 16年前は、その年限りで岡田武史監督が退任し、チーム全得点の3/4を稼ぎ出した俺王様と播戸竜二の2トップがまるごと移籍、守備の要だった名塚善寛が引退、あとスリムだった頃の野々村芳和主将(当時)もケガで引退。屋台骨どころか、もうこれ屋根しか残ってなくね? というレベルで土台から崩壊したチームを、よりによってコーチ経験すらなかった新人監督に丸投げすりゃ、そりゃあ落ちるのもしゃーなしですよ。あんこうチームのいない大洗女子みたいなもんですもん。

 ですので、札幌としてはあれを繰り返したくない。とはいえ、その一方で他のチームが進化していく中、このままで留まるのは後退と同義でもあります。変わらなければやがて朽ちてくメリーゴーランドですから、変えるところは思い切って変える勇気も必要ですね。

 そんな中、昨夜飛び込んできたミハイロ・ペトロヴィッチ氏の監督就任ニュース。正直びっくりしました。少なくとも来年1年は監督は替えないと思ってましたし、替えるにしても日本人監督かと思ってましたから。
 ペトロヴィッチ氏については改めて説明するまでもないでしょう。広島、浦和で監督を歴任し、リーグ戦(※ステージ)優勝2回、カップ戦優勝1回という実績を残しており、「ミシャ」の愛称でおなじみの監督です。今季も浦和を率いていましたが、途中で解任。その引導を渡したのは札幌でした。

 監督人事については、かつてニッカンスポォツによる「(イビチャ)オシム総監督就任」という、サンパレス級(宇宙一)の飛ばし記事があったことはもはや微笑ましいエピソードですが、今回は第一報がNHK、北海道新聞を含む各新聞も一斉にこの記事を報じておりますし、仮契約を結んだことはクラブ社長も認めていますので、よっぽどのことがなければ確定で間違いなさそうです。

 実績は充分ですし、日本での仕事も長いのでそのあたりの心配は全くないのですが、どちらかというと冷蔵庫にあるあり合わせのもので食べられるものを作るタイプではなく、得意料理を作るのに材料から揃えるタイプに思えるので、札幌のような食材に限りのあるチームでどうなるかは気になるところではあります。ただ、ある程度の食材ならうまい料理を出してくれることは確か。

 しかし、コンサドーレの歴史上、外国籍の監督ってミシャ含めても5人しかいないのに、そのうち3人が旧ユーゴってのは何かあるんでしょうかね(張外龍さんが韓国籍なので、正確に言えば6人ですが)。

 そうなると気になるのが四方田監督の去就ですが、クラブとしてはコーチ就任を打診しているようです。まだ結論は出ていないようですが、確かに監督を続けて成績不振で解任となるとクラブに残る道がなくなるので、クラブに残りながら第一線の道を、となるとこれくらいしかないのでしょうね。正直言えばモヤモヤもするのですが、後年モヤってたよねあの頃は、くらいに語れる日が来るといいと思います。でも給料は上げてあげて。

 まぁどの話もまだクラブから正式に発表があったわけではないですし、これから選手編成も含めてまたいろいろな話が出てくるとは思いますが、少なくとも、苦渋の選択でファジアーノ岡山への移籍を決断したのに、このニュースですっかり忘れられてしまった金山くんは、泣いていいと思います。

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