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2001年12月 8日

札幌の憂鬱

 来年行われるワールドカップで、会場となる札幌にはドイツ、イングランド、アルゼンチンという悪名高いフーリガンを多数抱える国々がやってくるという話は以前もお伝えしましたが、本日付けのニッカンスポォツの紙面に、そのフーリガンの恐怖に怯える札幌の町の様子が紹介されていました。
 その紙面によると、試合期間の6月1日から6月7日までの間、試合会場となる札幌ドームからほど近い理容室では「ハサミやカミソリを奪われて悪用されると困る」という理由で「パーマしかやらない」ことにし、同じくドームから近いラーメン屋は一週間休業するという念の入れよう。「フーリガンはお金がないから日本にまで来れないのではないか」との予測もありますが、トヨタカップではボカ・ジュニオルスのサポーターは家財道具を売り払ってまで東京にやってくるツワモノもいただけに用心に越したことはないというのはわかりますが、何となく台風に備えて核シェルターを作るような過剰反応のような気もしないでもありません。

 ところでこの「フーリガン」という呼称なんですけど、横文字に弱い日本人のオレとしてはどうもこの「フーリガン」という語感からは、その凶悪な行動とは裏腹に「ちょっとかっこよさげな趣」があるような気がしないでもなかったんですが、その紙面に載っていたススキノにあるキャバクラのオネエチャンのコメントにはつくづく溜飲が下がる思いでした。そのコメントとは以下の通りです。
 「フーリガンって暴れん坊なんでしょう。コワ~イ。絶対お店休んじゃうし~(原文まま)」。
 「暴れん坊」ってあんた…。これまでフーリガンについていろいろな新聞や雑誌などでいろいろな説明を見てきましたが、ここまで端的かつ的確に表し、かつイマイチイメージを掴みにくい彼らをきっちりと単なるろくでなしだと思わせるようなナイスな表現は見たことがありません。暴走族の新名称・珍走団に肩を並べるくらい素晴らしい言葉だと思います。

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