現在鹿児島の指宿で第2次キャンプを張っているコンサドーレ札幌は、本格的なシステム構築に着手しています。ここからジョアンはスターティングメンバーの見極めを行っていくと思われます。中でも一番気になるのがやはり2トップがどういうメンツになるか。豪州キャンプを見る限りでは、当面のジョアンの考えは俺王様と堀井岳也の2トップとなっていたようですが、ご存じの通り俺王様は3試合の出場停止。開幕から第3節までは俺王様抜きで戦わなければなりません。その穴埋めとしてジョアンが想定しているのが、"King of Sapporo"新居辰基です。スピードタイプの岳也との兼ね合いを考えれば、タイプ的には万能型の相川進也が適役なのでしょうけど、現在アイカーはケガ中で別メニューということで、新居がAチーム(主力組)のメンバーに選ばれたようです。雰囲気的には2000年のエメルソンと播戸竜二の2トップのような感じでしょうか。
で、本日は練習試合第1弾としてBチームが九州リーグの京セラ川内と、Aチームが同じく九州リーグのヴォルカ鹿児島と練習試合を行いました。Bチームは30分×2本で2-0で勝利、Aチームは分一本勝負で1-0で勝利したそうです。得点者はBが俺王様とゴリ、Aは新居。Aチームのメンバーは砂川、ホベルっち、西田が風邪や怪我で出場していなかったそうで、代わりにそれぞれコマネチ、中尾、和波が入っていたようですが、地域リーグ相手の試合というのを考えればスコア的にも手放しで喜べる結果ではないですし、実際内容的にもあまり良くなかったようですが、それでも得点者だけを見れば獲るべき人が獲ったというか、結局は点を獲るのはシュートを打つヤツなんですね。
特に与えられたチャンスにキッチリ結果で応えた新居はさすがというべきもので、このまま行けば開幕スタメンはほぼ確実でしょう。その新居について、新助っ人のベットは「ロナウドに似ている(スポニチ)」とコメントしています。ワールドクラスのストライカーであるロナウドに似ているというのはさすがにホメすぎのような気もしますが、数多の名ストライカーを産んだサッカー王国ブラジル出身の選手には、日本では押さえつけられがちな新居のような選手でもその良さはよくわかる模様です。スポニチにはさらに「欲しいボールを尋ねながら緩急、飛距離を新居モードに変えて」いたそうで、実際この練習試合の新居の得点もそのベットのパスから生まれたそうです。将来のコンサドーレを担うストライカーは、元セレソンですら手下として従えることに成功したみたいです。
練習試合の内容は良くなかったというのは不安材料ではありますが、逆にマツダチャンピオンズカップで磐田・鹿島というJリーグの強豪と互角以上に渡り合い、「これまで一度も日本のクラブチームに負けたことがない」という韓国Kリーグの城南一和を、練習試合で3-0で一蹴しておきながらその年ぶっちぎりで降格したチームもありますから、まぁ練習試合は結果も内容もどうでもいいです。