先日やっとこさっとこ地域リーグのチームに勝った札幌は、とにもかくにも天皇杯4回戦に駒を進めます。ご存じの通りこの4回戦からJ1チームが登場、全てのJ1チームは3回戦までを勝ち抜いたチームとの試合となります。で、本日その4回戦の組み合わせが発表されました。やっとこさっとこ地域リーグのチームに勝った札幌の相手は、オシム監督率いるジェフユナイテッド市原との対戦ということになりました。かつてお荷物クラブと言われ、1999年にはギリギリまで残留争いをしていた弱小の面影はすっかり消え去り、派手さはないもののここ数年は常に上位争いに顔を出すまでに安定した力を持つに至りました。エースストライカーだった崔龍洙が京都に移籍してもその基盤は揺らぐことなく、現在行われているJ1リーグ2ndステージでも4位と好位置をキープしています。その強力なサイドアタックは、やっとこさっとこ地域リーグのチームに勝った札幌にとってはもっとも苦手とするところかもしれません。
さて、やっとこさっとこ地域リーグのチームに勝った札幌の中で、かつて市原に所属していた選手が一人だけいます。2001年のシーズン後半に、当時在籍していた浦和レッドダイヤモンズから市原へ期限付き移籍をしていた田畑昭宏がその人です。昨季その浦和から札幌に完全移籍でやってきて、今年になってから定位置を確保。とはいえ本職ではないボランチでの起用が多いためか、これまでのところはうっとりするほど存在感のない選手として楽しませていただきましたが、夢の島での横浜FC戦でミドルシュートを突き刺しただけでなく、前半はかっとび一斗のようなライジングシュートを放つなど、ここに来て「ひと味違うたばタン」をアッピールしています。
で、その田畑、わずか半年の所属とはいえかつての古巣について、「成長できたし、感謝している。あのままレッズにいたら終わっていた(日刊スポォツ)」とコメントし、古巣への「恩返し」を誓っています。
やっとこさっとこ地域リーグのチームに勝ったJ2最下位の札幌にいる今この時点はプロサッカー選手としては既に終着駅なんじゃないかとちょっと思ったりもしたのですが、まぁスポォツ選手は試合に出てなんぼですからね。新聞などではかならず「小野伸二と大の仲良し」としか書かれない田畑ですが、J1相手にキツいのを一発お見舞いして欲しいと思います。