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2005年1月 6日

電光石火

 ご存じの通り藤ヶ谷陽介のガンバ大阪への完全移籍が発表され、札幌は正GKを失いました。GKはすでにジュビロ磐田から高原寿康を補強していますが、高原を獲得した大きな理由は「GKが3人では少ない」というものと、もう一つスタメンを狙えるような選手を1人入れることによって「藤ヶ谷と競わせるため」というものでした。まぁ乱暴にいってしまえば「もんじゃやエビでは藤ヶ谷の相手にはならん」ということなのでしょうが、当の藤ヶ谷がいなくなってしまったのではその意味がありませんし、そもそも高原自身1年間の期限付きでの移籍。まぁ磐田のGK事情から考えるに、レンタルとはいえおそらくは期限終了後の完全移籍も視野には入っているでしょうが、1年後に事情が変わっていない保証はどこにもありませんから、高原に頼り切るというのも怖いですし、それでは育成型のチームの流儀に反します。ということで藤ヶ谷の穴を埋められるGKを完全移籍で獲得することが必要でした。
 とはいえ、藤ヶ谷の穴を埋められるようなGKがそこらに転がっているわけはありませんし、おカネのない最下位チームが他チームの正GKを引き抜くようなマネが出来るわけもありません。となるとJ1チームの控えGKで、それなりに試合経験があって、かつ能力の高い選手を、出来るだけ安く買わなければいけません。鼻からスパゲッティを食べるようなウルトラCが求められる中、「最悪GK3人でシーズンに臨む」という強化担当の言葉が載っていたのが、藤ヶ谷移籍を伝える本日の道内メディアでした。そして本日の夕方、12.netから来たメールにはこう書いてありました。

 「林卓人選手札幌に完全移籍」

 早!

 いくら何でも藤ヶ谷の移籍が決まってから動き出してからではこんなに早く移籍が決まるわけないですから、藤ヶ谷にガンバからオファーが届いた時点で、藤ヶ谷の退団を想定してサンフレッチェ広島との交渉を進めていたのでしょう。それにしても林とはねぇ。いくら熊林が獲れなかったからといって、熊(広島の呼び名)から林を獲ってくることもあるまいよとは思いますが、驚きました。現状で考え得るベストな補強じゃないですかね。

 で、その林選手ですが、大阪出身で金光大阪高校から2001年にサンフレッチェ広島に入団。広島では守護神・下田の壁に阻まれリーグ出場経験こそそれほどないものの、アテネ五輪代表で藤ヶ谷から正GKの座を奪い、最終予選ではスタメンに名を連ねていました。残念ながら五輪本番ではケガもあって曽ヶ端(オーバーエイジ枠で出場)に追いやられバックアップメンバーに留まりましたが、代表で見た限りでは、ポジショニングに難があるものの、積極果敢な飛び出しがウリという藤ヶ谷とは対極にいるキーパーという印象を受けました。少なくとも、アゴは曽ヶ端に勝るとも劣らないことだけは確かだと思います。
 そして今季同じく広島から新加入した中山元気と同様、実はこの林もリーグデビュー戦は札幌戦。この試合で林は負傷した下田と交代でゴールマウスに立っています。Jリーグデビューを飾った林は、下田を破壊したアイカーを見事なレッグラリアートで粉砕したため、試合出場が少ない割には札幌のサポーターには印象が強い選手でもあります。まぁ奇しくもそのアイカーと今年チームメートになるわけですが、もし林が正GKの座をつかみ取り、中山もレギュラーを勝ち取れば、同じく本日めでたく完全移籍を果たしたスナマコと、そして忘れちゃいけない天空の覇者ソダンを加えて札幌のセンターラインにはかなりの男臭が漂うことになりますね。サイドを固める岡ちゃんや和波、加賀や清野らメンズ集団とのギャップが楽しみになってきました。

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コメント (2)

Uji:

アレ('03最終戦)はレッグラリアートよりもシャイニングウィザードに見えましたが。

 ともあれ、個人的には昨季よりもGK事情は結構良くなるんじゃないのか、と思ってます。

あきの:

chooさんの言う「レッグラリアート」は
木村健吾(引退)の稲妻レッグラリアートではなく、
ラーメンマンがモンゴルマン時代にミスターカーメンや
スプリングマンらの悪魔超人にぶち当てていたレッグ
ラリアートではないかと推察します。

んで、林獲得にあたり、例のアレを再び見てみました。
長年、プロレス・格闘技を見てきたワタシと妻の結論
は・・・

「およそプロレス・格闘技でも、あれほど人間の向こう
ずねがカウンターでのど元をえぐり込んだシーンは見た
ことがない」

というわけで、林オリジナルもしくは林スペシャル
として認知することにしました。

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