今更改めて言うまでもありませんが、今年はコンサドーレ札幌が誕生して満10周年です。そんな区切りの年を記念して、過去10年間のコンサドーレの歴史を振り返る「記念本」が発売されることになりました。日本人はとにかくこういった区切りとか何かにつけて記念するのが好きで、中には勝手にサラダの記念日まで作ってしまう人もいますが、こと「10年」に限っては、英語にも「10年間」を意味する"decade"という専用の単語があるように、それが特別なものであるのは日本に限ったことではないのかも知れません。何しろ10年間といえば、オギャーと生まれた子供が小学校高学年になるだけの期間。現在ハタチのオレも、10年前はハタチでした。10年後もハタチの予定です。
さてこの記念本、その名も「夢に挑む Consadole 10th Anniversary」。そのうたい文句は「多くの苦難にぶつかりながら、ひたすら"夢"に向かって闘い続けて今年で10周年を迎えました。」というもの。さすがにかっこいい感じですが、逆に言うと10年も戦い続けて夢敗れっぱなしなんじゃないかというのは思っても書いちゃいけなさそうです。
んでその内容は、1996年にコンサドーレ札幌が北海道初のプロスポーツチームとして産声を上げてから2005年までの10年間のクラブの歩みや過去の全試合結果、過去の在籍選手・監督たちの紹介(プロフィールや顔写真含む)、過去の名場面のグラビア写真などが載った、シリアルナンバーつきの書籍本体に加え、過去のゴールシーンを集めたDVD、さらに選手の直筆サインがついてくるとのこと。現在チームは目標であるJ1昇格に向けて、ひたすら前だけを向いて進んでいっているわけですが、「故きを温めて新しきを知る」という言葉があるように、過去から学ぶことだってたくさんあります。つってもコンサドーレの場合、学ぶべき過去よりも決して振り返ってはいけない過去のほうが多いような気もしますし、過去に目を向けるとなると当然のことながらあんにゃろとかこんにゃろとかの存在にも触れなければいけないんでしょうけど、かつておらがチームが歩んできた10年分の道のりを改めて振り返るにふさわしいものになるのではないでしょうか。
というわけで気になるそのお値段は、税込みで6,300円。値段的にはちょっと高めのような気がしますけど、児玉社長のブログによれば「ビジュアル重視」とのことで、装丁にはけっこうコストをかけたっぽいですから、それで少々お値段が張っているのではないかと思います。まぁ自分にとっては、見た目の豪華さよりも資料的な価値を重要視したいですね。過去の試合結果についてはオフィシャルサイトでも見られますが、試合の映像までは見られません。自分のように設立当初から応援してきたわけではないサポーターにとっては過去の試合はほとんど見たことがないですし、また昔は今みたいに衛星放送で全試合を観られる環境もありませんでしたから、古くからのサポーターの中でも全ての試合を見てきた人はごくわずかでしょう。そういう意味でも「自分の知らない映像」が見られるのは魅力的じゃないかと思います。一応、2000年にJ1昇格した時につい勢いで出した記念DVDには1999年以前の映像もあるらしいですけど、当然ながら2001年以降の映像は入っていませんし、そもそもオレはそれ持ってません。まぁ今回のDVDに全てのゴールが記録されているかどうかはわかりませんけど、児玉社長の「サポーターに捧げる10年誌」というコンセプトの通りのもののようで、6,300円は決して高くはないような気がします。
とはいえ、現段階で判明している内容を見る限りでは、若干面白味に欠けるような予感がしないでもないですね。せっかくの記念本なのですから、もっとハジけた内容でもいいような気がします。もしオレを企画に加えてくれていたなら、「オシム語録」に対抗して「西澤画集」コーナー、「中高生のためのサッカー講座」に対抗して、曽田雄志が入試に役立つテクニックを披露する「中高生のための受験講座」コーナー、「セルジオ越後の"ちゃんとサッカーしなさい"」に対抗して、野々村兄貴がいきつけの飲み屋を語る「ヨシカヅ野々村の"とりあえずビールください"」などのサッカーとは一切関係ない情報満載の付録をつけ、あとはDVDにはスペシャルボーナストラックとして、BGMにさだまさしや中島みゆき、松山千春らをふんだんに取り入れた過去10年間の全失点シーンを収録してめきめき赤字を増やしていたに違いないのに。
ちなみに、この本の販売はHFCと発行元である北海道新聞社で行うとのことですが、児玉社長によれば「収益は売ったほうに入る」そうです。ということは、クラブとしては強化費用が多いに越したことはありませんから、それを考えればサポーターとしてはHFCから購入したほうがいいということになります。完全予約制とのことですので、オフィシャルサイトのリリースを参考に、まずサポーターが3人の友人に買わせて手数料を取り、その3人の友人はそれぞれ3人に買わせて手数料を…
コメント (2)
>過去に目を向けるとなると当然のことながらあんにゃろとかこんにゃろとかの存在にも
最近の若い「コンサドーレファン」を自称してた人と話をしたら「えっ!?大黒って札幌にいたことあったんですか!?」などと返ってきたので、改めて古きに触れてみるのもいいのかと。
まあ、別館と内容がカブりそうですが。
ちなみに、その人に「ら族」森川選手について聞いたら「え?だれですか、それ?」とのこと…
投稿者: じゃがバター塩辛 | 2006年4月28日 22:16
日時: 2006年4月28日 22:16
昔のビデオも今見ると色々面白いですよねー。
'97年伝説の川崎戦、選手たちの背後に「大塚 真司」という
ダンマクが映ってたりとか、
2000年昇格決定の湘南戦、相手のスタメンに和波がいたりとか。
…なんでそんなビデオを今時期に
固めて見てるかはつっこまないでください…
投稿者: さとっと | 2006年4月28日 23:35
日時: 2006年4月28日 23:35