2006年Jリーグディビジョン2第19節
コンサドーレ札幌2-2モンテディオ山形
得点者:札幌/フッキ、アイカー
山形/レアンドロ×2
うーん…。2点をリードされた追いついたのは評価できるとは思います。ただし、フッキの1点目(PK)は「ダメだこいつらアテにならん!」とばかりに、俺が奪って俺がドリブルして俺が倒れて俺がもらったPKを俺が決めるという、胸が空くほどに徹底した俺っぷりがなんというかまさしく俺でしたので、チームとしてのアクションサッカーで点を取ったというわけではないですし、相川もゴールを挙げはしたもののそれ以外の部分ではほとんど機能していませんでしたし、その他にも決められるチャンスはありましたので、思いとしては「2点も取った」というよりは「2点しか取れなかった」というほうが強いです。
とはいえ、今の攻撃陣にそれを望むのは、ドリームキャストの再販を望むようなもの。やっぱりそれ以前にそもそも2失点しちゃいけないゲームだったような気がします。攻撃陣がシュート10本で2点を取り、いつもよりかは決定力を向上させたのに、守備陣は相変わらず被シュート7本で2失点。ある意味極めぬいたとも言えますが、どうにもこうにも改善の兆しが見えません。というか、データだけを見てみると、昨年の同じ時期(17試合を終えた時点での失点数は19。決して少なくはありませんが、トップの京都パープルサンガが15失点でしたので、特に悪い数字ではありません。対して今年は26失点とむしろ悪くなってます。トップの横浜FCの4失点は異常すぎるとしても、2位の仙台の11点にも大きく水を空けられています(しかも仙台は消化試合数が1試合多い)。もちろん去年とは対戦する相手も違いますので単純な比較は出来ませんけど、メンツの違いこそあれど守備の戦術は大きく変わっていないはずなのに、去年より劣化しているというのはどういうことなのでしょうか。いろいろと考えました。そしてわかりたいと思ってもわかんないので──そのうちchooは考えるのをやめた。
いや、オレはカーズ様じゃない。
思うんですけど、別に守備の組織が悪いってわけじゃないと思うんですよ。というか、個人的にはどっちかというと出来てきているからこそ課題が浮き彫りになっているというような気がするんですよね。で、その課題とはなんなのかというと、やっぱり声が出ていないのと、あとは自分「たち」で考えて動いてない。被シュート数が少ないと言うことはある程度は出来ているんだと思うんですけど、応用ができるまでには至っていないとでも言うのでしょうか。当たり前の話ですけど、サッカーというのはピッチの状況は刻々と変化しています。これが野球であれば、たとえば「ノーアウト1・2塁で代打君波」の時とか具体的な状況を想定することは可能ですし、またその都度ベンチからサインを出して作戦を決めることも出来るわけですけど、サッカーの場合はある程度の状況は想定できても、練習と同じ状況になることは皆無に等しいですし、その都度ベンチに指示を確認している暇なんてありゃしませんから、結局はその場その場の状況に応じた対処を自分たちが考えないといけないですし、自分が動いたり味方を動かさなければいけません。それにはお互いやりたいことを把握した上で、声を掛け合って行かなければいけないと思うのですよ。
少し前から気になってるんですけど、どうにもプレスに行くタイミングがコンマ何秒ほど遅いし、マークの受け渡しも遅いんですよね。ただ、だからといってじゃあもっと早くプレスに行けばいいかというと、そういう単純な問題でもありません。1対1というのは基本的にボールを持ってるほうが強いですから、相手に余裕のある状況で闇雲に突っ込んでいっても、よっぽど力の差がない限りは割と高い確率でさっくり交わされるのがオチであり、そういう守り方を前提とするのはギャンブルに近いです。ですから、突っ込んでいけるのは交わされても大丈夫な状況、つまり味方のフォローがいて初めて可能でしょう。でもって、相手に対峙している時って当然マークの相手から目をそらすわけにはいきませんから、当たってもいいかどうかは後ろの選手が指示してやらなければいけません。加えて、相手の攻めは当然ドリブルだけじゃなくてパスも想定されますから、守備側としてもお互い声を掛け合ってパスコースを切ったりインターセプトを狙えるポジションを取ったりといろいろ常に修正しなければいけないわけですけど、ここのところは特にそういう連動性は見えてこないですね。プレスも前述したようにおっかなびっくりな感じだし、パスに対する対応も「誰行くの? お前行くの? オレ行くの? 行かないの? どうなってるの小倉さん?」というような感じでいまいち誰がいくのかはっきりしません。結果として常に後手後手になり、その上ミスで自爆するのですから困ったもんです。そうじゃなければ、水戸戦みたいにアンデルソンにマーク3人もついてなおシュートを打たれたり、神戸戦みたいに人数がいるのにフリーでシュートを打たれたりなんてしないハズ。その辺りが、「同じ絵を描けてない」ということなのかなと思ったりもします。
まぁそんなわけですので、今の状況で「人数を掛ければ失点が防げる」ということは考えにくいんで、単に引いて守ればオッケーというわけでもなさそうです。その辺り監督にはしっかり指導してもらいたいですし、選手たちも指導されたことだけじゃなく自分たちで考えて動くくらいのことはして欲しいと思います。
ていうか、やれ。
コメント (1)
>選手たちも指導されたことだけじゃなく自分たちで考えて動くくらいのことはして欲しいと思います。
まあ、薄々気づいきながらも最近思うのは…ていうか先週のマガジン見たからなんですがね、やはり今の札幌はキャプテンシーを持った選手ってのがちょっと思い浮かばないんですよね…。和波はそもそも試合になかなか出場しないし、大塚もここの所、端から見てどうなんか?って感じだし、ソダンは繊細だし、池内アニキはムラッ気がある上に退場しそうだし、何より今のDF陣で下手にリーダーシップをふるっても「お前がいうな!」ってな感じなんでしょうけども。
しかしながら、選手の中で誰かが、日本代表でDFなのに一番1対1に弱い宮本恒靖並に図々しく…もとい、あえてリーダーシップを発揮してチームで積極的にミーティングなりを(ススキノ以外で)行ったりするなりしてミスを少なくして試合での連携を深めて欲しいです。
そうすればボランチのパスミスを相手FWに繋がれて、DFの○○が引き出された所を一発で抜かれ、ついでにもう一人DFの××も抜かれた所を更にDFの△△がマークを振り切られてドン!なんて絶対ありませんから!(by風浦可符香)
投稿者: じゃがバター塩辛 | 2006年6月 6日 05:42
日時: 2006年6月 6日 05:42