2006年Jリーグディビジョン2第30節
東京ヴェルディ19691-2コンサドーレ札幌
得点者:札幌/元気、大塚
ヴェルディ/海本
紛らわしい書き方ですが、「いちまんきゅうせんろっぴゃくきゅうじゅういってん対にてん」で負けたわけではありませんので念のため。
日本列島が本格的な夏を迎えるこの時期、コンサドーレにとっての最大の敵は、高温多湿な内地の気候です。札幌に在籍している選手の大半は道外出身で、関東出身はもちろん中には日本最南端出身Jリーガーもいるわけですけど、いったん北海道の気候に慣れてしまうと、やっぱり内地のベタついた暑さはキツいものがあると思います。かく言うオレも19歳の時に東京に出てきて、ハタチとなった現在もう15年近く住んでいる計算となりますが、未だにこっちの暑さには慣れないですし、夏に北海道に帰省して東京に戻ってくると、羽田空港に降りたった瞬間引き返したくなりますからね。ですから今の時期に札幌のアウェイ戦が関東で行われるときは、まず何よりも当日の気温が気になってしまうわけです。で、東京も試合前日までは割と涼しくてそれなりに過ごしやすかったのですけど、試合当日になっていきなり気温が上昇。日が落ちてさすがに気温は下がったものの、やはり湿度は高いまま。ちなみに試合翌日の今日は一転して涼しい一日でした。いやがらせか?
そんな感じでただでさえ厳しい環境の中、札幌は本来ならばこの試合で出場停止の禊ぎ期間が終了するはずだったチーム得点王のフッキが練習中に右足首を痛めて欠場。しかも相手のヴェルディは現在3連勝中です。フッキがいなかったここ2試合は鳥栖にボロ負け、草津に引き分けという成績を考えれば、これで強気になれというほうが無茶ってもの。それで勝っちゃうんだから、ホントにサッカーはわからんものです。
いや内容的にはやっぱりあんまよくなかったんですけどね。特に前半の選手の動きは「鳥栖戦よりはマシ」という程度で、トップにボールが収まらないのは織り込み済みとしても、左サイドの西谷の動きが悪い上に、右サイドの芳賀も対面の石川竜也とのマッチアップで手一杯でサイドでも起点が作れず、そうなるとボランチもなかなか押し上げが出来ず、攻め手がないのでしょうがなくロングボールとか、無謀な単独突破を試みて潰されるとかそんなのばっか。ホントに一体何がやりたいんだ君たちはって感じだったのですが、それでもその巣鴨の手抜き地蔵だった西谷のCKを、全然起点になれなかった元気が決めて先制するのですからホントにサッカーはわからんものです。でもオレは最初西谷のCKが直接入ったと思ってました。ごめん、中山。
ただ、それで前半リードして終えれればよかったんですけどね。もったいない失点でせっかくのリードをフイにするのが我らが札幌なんですよね。ヴェルディの攻撃にさほど迫力がなかったこともあり、バタバタはしながらも何とか守れてはいたのですが、前半終了間際にいつものようにボールホルダーへのプレスが遅れ、フリーで上げさせたクロスを海本にあっさり決められて同点。もうここまで来たら失点は文化だとか言い切っちゃったほうがいいんじゃないでしょうか。
ということでいつもの通りもったいない失点で振り出しに戻ってしまったわけですが、ヤンツーは後半動きが悪いを通り越してそもそも動いてすらなかったに近い西谷を引っ込めて和波を投入。起点にはなれるけど動けない西谷と、動けるが起点にはなれない和波。何だか究極の選択に近いですけど、少なくとも確実に言えるのはセットプレイからの得点はそうそう望めなくなったということ。これでどうやったら点取れるんだろうと思っていたら、後半開始早々に大塚がものすごいミドルを突き刺すのですから、ホントにサッカーはわからんものです。
こうなるとまぁ、サポーターとしては前節のアレが記憶に新しいだけに「果たして追いつかれまいか」というのが頭をよぎるわけです。幸いなことに、ヴェルディがチーム得点王である平本を出場停止で欠いていたこと、連勝中のやり方を捨ててポジションを変えすぎたためか攻撃が雑だったので、ヴェルディに点を取られる予感はありませんでしたけど、さりとて札幌が点を失う予感は存分にありましたからね。なので、出来れば前がかりになったヴェルディの守備の裏をついて追加点が欲しかったところなんですけど、せっかくいい形で奪っても、妙にこねくり回して相手に戻る時間を与えたり、シュート打てるチャンスでわざわざDFのついている相手に折り返してクリアされたりして得点を奪えず。特に後半37~8分頃のプレイはホントいただけませんでしたね。そりゃまぁ、「ボールキープするというコンセプトをチームとして共有していた」と考えれば悪くないんですけど、ロスタイム突入後ならまだしも、ロスタイムを含めればまだ余裕で10分はあるだろう残り時間をキープし続けるなんてできっこありませんし、そんなことが出来るチームだったらそもそも草津に追いつかれたりなんてしないんですからね。
まぁそれはそれとして上位が順調に勝ち点を重ねた今節、アウェイで勝点3を取れたのはホントよかったです。こういう試合がコンスタントに出来るようになれば、もっと勝ち点を伸ばせると思います。
さて、いつもならここで締めるところですが、実は今日はここからがメインです。それは試合終了後の監督会見の様子です。まずは現状の目の上のたんこぶだったヴェルディをアウェイで破り、順位を1つ上げたヤンツー。前半の出来について苦言を呈しているのはオフィシャルサイトなどでも見ることが出来ますが、それでもヤンツーの口は滑らかで、大塚のゴールについて訊かれて一通りコメントをしたあと、「実はゲーム前に、(大塚は)今209か10試合くらいで11点取ってるんですよね、確か。21試合に1点くらいの割合だから、『そろそろ(ゴールが)出るんじゃないか』とスタッフと話してた」と、別に頼んでもないのに裏話を披露。その口ぶりと表情は馬券当てたオヤジみたいな感じでした。やっぱりうれしかったんでしょうね。自ら獲得を熱望した選手が決勝点を決めて勝ったことがうれしいのか予想が当たったことがうれしいのかはわかりませんけど。
逆に3連勝で上位への進出も見え始めたところで出鼻をくじかれた格好となった東京ヴェルディのラモス瑠偉監督は、約10分間の会見のほとんどが愚痴。
「向こうが素晴らしいシュート決めたけど、あれが決まってなかったらみんな目が覚めて自分たちのリズムで出来たんじゃないかなブツブツ」
「今日はボクにとって一番難しい試合だなと、自分とスタッフはわかってたのに選手もわかってたはずなのにもうちょっとやっぱねブツブツ」
「最後のほうはもうみんなの気持ちですよ戦術の問題じゃないですよブツブツ」
「最後まで同点はあるんじゃないかな、点取れるんじゃいかなと自信あったんだけどブツブツ」
「センタリングの精度がちょっとね、『え?』って。ほとんど毎日みんながセンタリングの練習やってるんですよなのにブツブツ」
「センタリングの精度が悪かったら罰金取ってもらいたくてしょうがないですよ選手にブツブツ」
と、嘆き節のオンパレードでした。そしてその嘆きが一通り終了し、ヴェルディの広報の方が会見を締めようとした途端にまたさらに愚痴り始めたあたり、よっぽど言い足りなかったんでしょうね。やっぱり相当に悔しかったんだろうなぁと思いました。
コメント (2)
柱谷辺りがキョンなんですかねぇ?
投稿者: 参謀長 | 2006年7月28日 22:29
日時: 2006年7月28日 22:29
>参謀長さん
ラモス「つまんない。私が監督になれば読売のようなサッカーで連勝できると思ってたのに…。つまんない。…ねえ、聞いてるの!?」
ダニ「(俺はもともと日産出身だ…)」
投稿者: 匿名 | 2006年7月31日 18:36
日時: 2006年7月31日 18:36