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2006年10月17日

勝点ロスするロスタイム

2006年Jリーグディビジョン2第44節
コンサドーレ札幌1-1モンテディオ山形
得点者:札幌/フッキ
     山形/小原

 プロチームにしては声が少ない「サイレント病」、突然相手の選手が見えなくなってフリーにする「突発性視野狭窄病」、逆にそこにいないはずの味方にパスを出す「集団性蜃気楼症候群」など札幌の持病は数多いのですが、その中にあと少しが守れない「ロスタイム失点症」というものがあります。かつてはヴァンフォーレ甲府の昇格を思い切りアシストしたひどい発作もあったこの持病も、ここのところはなりを潜めていましたが、今季最後の厚別競技場での試合で再発。ペナルティーキックで先制しながらもロスタイムに追いつかれて勝点3を逃すというある意味とても札幌らしい締めくくりとなりました。
 ただまぁ、ロスタイムで失点するというのは「あとほんのちょっと我慢すれば勝ってたのに…」という思いがどうしてもぬぐいきれませんから、その他の時間帯での失点に比べてかなりインパクトがでかいのですが、これまでも何度か書いた通り「ロスタイムのドラマ」というのは札幌に限ったことではありません。ロスタイムを含めた試合終盤は負けている相手は逆に失点するリスクは覚悟の上でなりふり構わず攻めて来ます。疲労で足も止まってきますから、試合が動くことが多い時間帯です。実際、Jリーグ全体を見渡しても、ほとんどのチームが後半75分~89分での失点が一番多く、J1・J2それぞれリーグ最少失点を誇る浦和レッズや横浜FCですらその例外ではありません。どのチームも「火事場のクソ力」にやられてるということであります。
 そして失点が多いということは、逆に言えば相手の得点が多いということであり、やはり多くのチームが総得点のうち一番多くの得点を最後の15分間に挙げています。そんな実感は全然ないけどどういうわけかリーグトップの得点数を誇っている札幌も、チーム総得点のうち4割近い24得点をこの時間帯に挙げています。ということはつまり、多くのチームにとって試合終盤は「火事場のクソ力」が働く時間帯であり、火事場のメガトンパンチが悪魔将軍のダイヤモンドボディ(硬度10)に傷を付けたように、どんな堅守を誇るチームであっても無傷でいられる保証は全くないということでしょう。ましてやこの試合の守備陣は割と安定していたとはいえ、得点力は高いが失点力もそれなりに高いという、壁か障子かでいえば明らかに障子に近い札幌にこの「ボーナスタイム」を守りきれと言うのは、小桧山に完封しろと言うようなものです。となれば、勝点3を逃した最大の理由はやはり追加点を奪えなかったことに尽きるでしょうかね。リードしてから西谷を投入したのもそのためだと思いますし。ただし、札幌がいくら得点力があると言っても、それは得点の数よりはるかに多いチャンスを作っていたからであり、チャンスをしっかりものにするという類のものではありません。端的に言えば「札幌には得点力はあるが決定力があるわけではない」ということですが、それが「札幌の総得点はリーグトップ」と言われてもサポーターにとってはあまりピンと来ないのもその辺が理由でしょうね。それでも1点取るのに15本近いシュートが必要だった頃に比べればだいぶマシにはなってきているとはいえ、多分札幌に決定力があったらホントとんでもないことになってるような気がします。まぁシュートの多くはフッキのやけっぱち闇雲シュートなんですけどね。

 そういう意味では、強風の影響や砂川と大塚という中心選手を欠いていたこともあってろくすっぽチャンスを作れなかったこの山形戦において、おそらく早川主審以外のすべての人が相川のシミュレーションだと思ったであろうもうけもん的なPK以外に得点がなかったことも致し方ないと言えなくもないのですがね。不可解なPKで先制されて火が付いた山形にタジタジになるシーンも多かったですしね。そう考えるとやっぱ1-1というのは妥当な結果なのかなぁと思います。

 そんなこんなで明日は横浜FC戦。この際昇格はどうでもいいですから、とりあえず「イヤなヤツ」になってもらいたいものですね。

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コメント (2)

じゃがバター塩辛:

♪前の2試合のプレーも 忘れちまって~
 次節もヤラれにいくのかい
 寂しい影 落としながら~
 
 あたふたするプレーに 疲れたんだね~
 OB戦を見るがいい
 そうさおまえらは~ 北の面白集団♪

(元ネタ:尾崎豊「ダンスホール」)

ゆり:

たたかうことに つかれたみたい
きらいになった わけじゃない
上のカテには さ来年行くわ
セットプレイは マーク外し

選手はいつも待たせるだけで
サポはいつも待ちくたびれて
それでもいいとなぐさめていた
それでも勝ちは見たい

(元ネタ:松山千春「恋」)

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