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2007年6月 アーカイブ

2007年6月 5日

ROMANTICが止まらない

2007年Jリーグディビジョン2第19節
コンサドーレ札幌2-0京都サンガFC
得点者:札幌/元気、ブルーノ
     京都/ひさしぶりにいない

 茶髪とか金髪のJリーガーって掃いて捨てるほどいすぎて逆に没個性ですよね。もともと特別なオンリーワンと言いたいのなら頭をピンクにしてドラム叩くくらいの自己主張を見せて欲しいと思います。

 さて、この時期になってくると選手の疲労も溜まってきてケガをしやすくなりますし、出場停止となる選手もだいぶ出てきます。いつもいつも満足にベストメンバーを組めるわけではないことはどのチームも同じ…なんですが、ここの所の札幌はそれにしても試練の連続です。水戸ホーリーホック戦で腰を痛めて途中交代し、湘南ベルマーレ戦とアビスパ福岡戦を欠場したブルーノクアドロスと、熱発で福岡戦を直前回避したソダンの、美しくも残酷なセンターバックコンビは戻ってきたものの、ボランチのカウエが累積警告で出場停止、右サイドの征也がU-20日本代表のトゥーロン遠征のため不在の上、攻撃の中心である西谷がかかとを痛め欠場、さらにはJ2最少失点を支えてきた守護神高木までもが腰を痛めて欠場と、抜けるような厚別の青空の下、なにもメンバーも抜けることもないだろうにという状態で迎えることになったこの試合。メンバーを欠きつつもそれでもしぶとく勝ってきた札幌ですが、今日という今日はホントの正念場かも知れません。相手は何しろ京都サンガFC。そう、開幕戦でほとんど何も出来ずに負けた相手です。
 開幕戦ではチームの仕上がりの悪さもあったにせよ、それ以上に京都の前評判通りの強さを感じたものですが、その後は予想以上に早く問題点を修復して勝ち星を重ねてきた札幌に対し、京都は不安定な戦いで勝ちきれない試合を続けています。しかしここの所は3連勝とようやく調子を上げてきているようです。

 その京都はここまでリーグ2位の9得点を挙げているアンドレがケガで欠場と札幌にとっては好材料はありますが、京都でもっとも危険な選手であるパウリーニョは健在。開幕戦でも全得点に絡む活躍をされておりまして、開幕戦と言えばアンドレの1点目をアシストしたパウリーニョのキックフェイントに思い切り引っかかったブルーノの、

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こんな格好

 しか思い出せないわけですが、この試合ではそのブルーノが大活躍。前半はリスタートから元気の先制ゴールをアシストし、さらには後半セットプレイから自らのヘディングシュートがバーに嫌われた跳ね返りのボールを、体勢を完全に崩しながらも執念で押し込み、自身リーグ戦初となる移籍後初ゴールをゲットしました。本職の守備でも京都の攻撃の起点であるパウリーニョをほぼ完璧に封じ込め開幕戦の借りを返しただけでなく、持ち前の鋭い読みで京都のアタッカー陣を潰し続けました。ソダンも発熱明けとは思えないほどロングボールをことごとく跳ね返し続け、しっかりお互いのカバーも怠らず。この2人が揃わなかった湘南戦と福岡戦では、勝ったとはいえ連続して先制され失点していたのが、揃った途端に京都を完封。もうこれはJリーグのバロム1と言っちゃってもいいでしょう。やっつけるんだズババババーン。
 もう一つ、京都を無失点に抑えたと要因として今季初出場となったGK佐藤優也の存在も忘れてはならないでしょう。相変わらずの無鉄砲極まりない飛び出しの、Ζガンダムのカツみたいなセービングではあるんですが、それでも持ち前の反応の早さは野生動物級。今回はちゃんと安全確認も怠りませんでした。同じ失敗は二度しない男。それが佐藤優也。見た目は怪物君のフランケンであっても。
 あと、川崎もけっこうよかったですね。試合勘が多少鈍ってるかなと思うところはありましたけど、それでもサイドアタッカーとして求められる役割はしっかりとこなしていた感じ。活躍場所が左サイドに限られているので、あらゆる状況への対応を考えるとどうしてもベンチ入りは難しいかも知れませんが、あとはもう一つ二つ武器になるような「必殺技」があると出番は増えそうな気はしますね。今レギュラーで出ている選手はやはりそれなりのストロングポイントを持っているわけですし。雷獣シュートとかイーグルショットとかそういうのは別にいらないんで、せめて飯鋼落としとか、ロケットパンチくらいは使えるといいと思います。

 まぁそんな感じで、京都もそれほどチャンスは多くはなかったものの、終わってみれば「なんだかよくわからないけど勝っちゃった」といういつもの星泥棒パターンで6連勝を達成。勝点を42にまで伸ばしがっちりと首位をキープしました。

2007年6月12日

AIが止まらない

2007年Jリーグディビジョン2第20節
サガン鳥栖0-1コンサドーレ札幌
得点者:札幌/征也
     鳥栖/なし

 サニーブライアン並の逃げを打ち首位を走る札幌は、今節は鳥栖スタジアムでのサガン鳥栖とのアウェイ戦です。方や札幌は第2クール全勝、方や第2クール5勝1分と好調なチーム同士の対戦となりますが、札幌はダヴィが出場停止、鳥栖もボランチ尹晶煥が出場停止とお互い攻撃のキーマンを欠く状態。しかし鳥栖はともかく、札幌はダヴィがいようがいまいが戦略は変わりません。つまりは第2クールあたりから顕著になってきた、とりあえず前半はあまり攻撃に比重を置かずに守りに専念、セットプレイ以外では点を取りに行かない代わりに点も取らせず、相手に攻めさせて疲れてきた後半に一気に勝負をかけるという黄金パターンです。前半に点を取れれば儲けもの、取れなくても後半に手持ちに控えるジョーカーを切って点を取りに行く、でも相手を刺すのは1回か2回。我がひいきチームながらものすごいイヤなチームですけど、この戦法が有効であることは、第2クール全勝の実績からも証明はされているかと思います。しかしそれもこれも正攻法ではメルキドの街に入れてくれないゴーレム並の硬さを持つ札幌ならではと言えるかも知れません。ただし眠らされるとあっさり破られますが、ともかく先制点を取れば非常に有利になるサッカーというスポォツにおいて、あえて「慌てる乞食は貰いが少ない」といわんばかりの「残り物には福がある」サッカーとでも申しましょうか。そんな感じで、ダヴィ欠場、長距離移動で気温も高い鳥栖でのアウェイ戦となればこれを崩してくることなど考えにくく、果たしてこの試合の札幌も攻撃もトップに当ててそのこぼれ球を拾っていくか、もしくは西谷の単独突破、つまりは「またオレかよ攻撃」くらいで、あとはサイドバックは上がらない、2列目3列目の選手は追い越さない、この辺は前半のいつもの光景。そして西澤画伯が抜こうとした相手に制裁を加えてイエローカードをもらうのもいつもの光景です。このあたりはもうサポーターも承知の上で、前半はこれといって取り上げるべきシーンもないまま注文通りの0-0で終了します。

 で、後半になったらいきなりくしゃみでもしたかのごとく変わっちゃうからこのチームは困る。後半開始1分の先制ゴールも、謙伍のポストプレイから相手の守備ラインの裏に飛び出した征也が、角度のないところから小さいモーションでニアサイドのえぐいところにズドンと決めたもの。そういえばまだ征也がユース所属の高校生だった時代に、確か宮の沢でのベガルタ仙台戦だったかと思いますが、サテライトリーグでゴールを決めた時、シュートそのものも見事だったのですがそのシュートモーションの小ささに驚いたものです。モーションを大きく取れば、つまり大きく反動を付ければ強いシュートは打てますけど、インパクトも難しくなりますし、モーションが大きいぶん特にペナルティエリア内では相手にディフェンスに入る時間を与えることになる上、キーパーにも準備の時間を与えてしまうという欠点があります(ドラゴンボールでいえばかめはめ波)。逆にモーションが小さいということは、シュートを打つまでの時間が短いということで、そうすれば相手のディフェンスよりも先にシュート打ててキーパーも反応しにくくなりますが、相対的にシュートの威力は弱まります(ドラゴンボールでいえばどどん波)。要するに小さいモーションで強いシュートを打てれば無敵なわけなんですが、それには非常に高い技術と強靱な脚力が必要です。余談が長くなりましたが、征也はそのスキルを兼ね備えているのでしょう。まだまだそのポテンシャルを生かし切っているとは言えませんが、少なくともこの鳥栖戦でのゴールはその片鱗が伺えるゴールでした。ときめきました。そういえばこのゴールはコンサドーレJリーグ通算500ゴールとのことです。ときめきメモリアルゴールというわけですね。

 さて、予定通り先制点を手に入れた札幌ですが、試合時間はアディショナルタイムを含めればまだ45分以上残されています。まだ守りを固めるには早い時間帯ですから、ここは追加点を取りに行くべき。というわけでイケイケの札幌は攻撃の手を緩めず左サイドバックの西嶋もガンガン上がったり、ヤツはとんでもないものを盗んでいったり、シャドウを待たずに魔大陸を脱出したりしますが、しかしながらそういういい形を作った時に限って点が取れないのが札幌でもあり、西谷が月に一度のお疲れモードに入ったのかあまり調子がよくなかったこともありますが、放つシュートが枠外だったり、GK正面だったり、ビッグチャンスがオフサイドだったり、でなかなか追加点を奪えません。
 追いつきたい鳥栖もピッチをワイドに使って小気味いいパス回しで攻撃をしかけますが、そこは「ぎーさんとオモシロ4バック」がしっかり抑え、決定的なチャンスを作らせません。唯一危なかったのが後半14分にフリーの山城にあげられたクロスをどフリーの高地に頭で合わせられたシーンくらい。まぁこのシーンは珍しく崩されていたので正直危なかったのですが、そういうシュートが枠を外れていったり、ポストやバーを叩くというのも今季の札幌でよく見かけるシーンであります。ちなみに「高地」は「こうち」ではなく「たかち」と読みますが、「とかち」とは関係ありません。たかちつくちたりしません。
 そんなわけで、後半で疲れてきたということもあるのか、お互いミスも少なくはなかったんですが、それでも試合としては面白い攻防が繰り広げられました。結果1点を守りきった札幌が勝利し、いつのまにやら7連勝。どうしてもそんなに勝ってる気がしないというのは、サポーターも魔術をかけられてしまってるんでしょうかね。

2007年6月15日

もってけ!キーパーふく

 こう見えても意外と忙しいので、まだ愛媛戦は見てません。各所を見ている限りはとんでもなくアレな試合だったらしいので、ひょっとしたら見ないほうがいいのかも知れませんが、世の中には「毒を食らわば沙羅曼蛇」なんて言葉もあることですし、出されたものは残さず食べるのが礼儀だと思って頑張って見ることにします。で、今日はその前にニュースから。試合のネタ以外で更新するのけっこう久しぶりだったりする。

 で、既に皆さんもご存じかとは思いますが、GK林卓人がベガルタ仙台に移籍しました。来年1月末までの期限付き移籍で、既に仙台入りし練習に参加しているそうです。ガンバ大阪へ移籍していった藤ヶ谷陽介の穴埋めとして、2005年にサンフレッチェ広島から札幌にやってきた林。移籍してきた頃は既に世代別代表で活躍し、2002年の最終戦での相川進也との壮絶な死闘で札幌サポーターにはやたらと印象が強かった林ですが、リーグ戦では下田の壁に阻まれなかなか出場機会に恵まれず、出番を求めて移籍してきました。札幌に来た時は持病のヘルニアの治療で別メニューだったにも関わらず、ものすごい闘志をまき散らしており、2005年の開幕前のキャンプで初めて見た時はあまりのオーラにちびりそうになったくらいで、すっかりタクティスタとなってしまったオレは今後10年は札幌は戦えると思ったものです。
 そして腰痛も癒え、札幌でのデビュー戦となった5月14日の「あの」水戸ホーリーホック戦で完封したあとはシーズンを通してゴールマウスを守り続けました。しかしこの年の成績は天皇杯含めて34試合の出場で45失点。失点は決してGKだけの責任ではありませんが、林本人にとっては不本意な数字だったのでしょう。失点を防ぎたいがために逆に空回りしてしまったのか、それとも無意識に腰をかばってしまうのか、はたまたエッチなDVD(通称・林コレクション)のせいなのか、いずれにしても翌2006シーズンも失点はあまり変わらず、 原にゴールマウスを譲ることもありました。もっともその 原も出る度に大量失点を繰り返してたんですが、ともあれそんな試合を繰り返しているうちにいつしか林の代名詞でもあったそのオーラもすっかり消え失せ、187cmの身体が妙に小さく見えてしまっていました。そして今季、大宮アルディージャから移籍してきた高木に守護神の座を譲るどころか、2番手キーパーの地位すらも天皇杯でいろんな意味で活躍した優也に奪われてしまいました。当然試合出場はゼロ。現在首位と好調のチームにあって、複雑な思いだったと思います。
 キーパーというポジションは他のフィールドプレイヤーと違ってたったひとつしかありません。言ってみれば一子相伝です。北斗神拳の正統伝承者が強さだけで決まるわけではないのと同じように、ゴールキーパーも単純な能力だけでは決まりませんし、よっぽどのことがない限りはとっかえひっかえするポジションでもありません。チームにとってみれば、よっぽどのことがあった時に困らないように同じくらいの能力を持ったキーパーを抱えておきたいでしょうけど、(特に控えの)選手にとってみれば同じくらいの能力なのに試合に出られないのは(頭で理解は出来たとしても)100%は納得できないでしょう。もともと林自身、出場機会を求めて広島を出る決意をした男。腰のケガもあったにせよ、そうじゃなければ大会直前まで五輪代表のゴールマウスを守っていたほどの選手が前年最下位という圧倒的な弱さを誇った札幌に来ようなんて思わないでしょう。ですから林自身もチャンスがあれば他のチームで力を試したいという気持ちはあったと思います。札幌としても現在正GKの高木は大宮からのレンタル選手で、来年も札幌に残る可能性ははっきり言って低いですから、林が今の時期に試合経験を積めるのであれば積ませておきたいところ。そんな折にシュナイダーのケガでGKが手薄となった仙台との思惑が一致したということでしょうね。
 とにかく、林にはこれでオーラバトラー復活へのとっかかりにしてもらいたいものです。なんなら相川をまた(略

2007年6月18日

お詫び

 急な話ではありますが、昨晩未明に札幌の祖父が亡くなりました。その関係で本日から木曜くらいまで札幌に戻っていますので、その間更新ができないと思います。愛媛戦、徳島戦と観戦記を楽しみにしていただいている皆様には大変申し訳ないのですが、御理解のほどよろしくお願いします。

 「もともとそんなに頻繁に更新してないじゃん」というツッコミは禁止。

2007年6月25日

ネ申はそこにいる

2007年Jリーグディビジョン2第23節
東京ヴェルディ1969 0-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/ネ申
     ヴェルディ/キーちゃん

 無事に札幌に戻ってきています。祖父もつつがなく送り出すことができました。コメントをくださった皆さん、どうもありがとうございました。

 さて試合です。ここ2試合勝ちのないコンサドーレは、今節は味の素スタジアムでの東京ヴェルディ1969とのアウェイ戦です。第1クールでの対戦ではホームの札幌が勝利をお札めていますが、試合開始からわずか16分で3点のリードを奪っておきながら、その後追いつかれてダヴィのゴールでなんとか勝ちこし。まぁ主審がxxxxでxxxxでxxxxだったとはいえ、さすがの攻撃力を見せつけられた格好であり、やはりヴェルディ侮りがたしと言える試合でした。この試合前までのヴェルディの順位は7位ですが、3位の京都サンガFCとはまだ勝点差はわずかに5と充分射程圏内なだけに、首位の札幌が相手とはいえホームのここは是非とも勝っておきたいところでしょう。つーか、本来のチーム戦力の差から考えれば逆の立場で迎えていたっておかしくはない…どころか今の状態はむしろ異常。バツグンの戦力を抱えながらもなんかもういろいろダメで大笑いなのは、我々も4年前に通過してきた道だけに、あまり他人事という気はしません。

 今回は久しぶりに三角山放送のラジオ中継のゲストとしてお邪魔させていただきました。試合前にピッチの様子を見たあとに控え室へ戻ろうと地下1階から(味スタのフィールドは階数で言えば地下なんです)エレベータに乗ったところ、あとから4人くらいスーツ姿の男性が乗ってきました。その中の1人が、我々に向かって

 「こんにちは!」

 と元気に挨拶をしてきます。チーム関係者や報道関係の方々に顔見知りの多い実況担当の某熊氏と一緒だったので、その関係の知り合いかなと思いながらその人を見てみると…。んーなんか見覚えがあるどころの話じゃない、「キーちゃん」こと北澤豪さんでした。日テレで録画放送の解説でいらしたんでしょう。なお、こっちは当然キーちゃんの顔も名前も知っているわけですが、キーちゃんはオレはもちろん某熊氏とて面識はなく、つまりまったくの他人です。その他人がチームスタッフじゃないことは首から提げているパスからも、ラフな格好からも一目瞭然だったはずですが、そんな明らかな下っ端オーラの自分に対して向こうから挨拶をしてくれる元日本代表。解説の丁寧さからも人柄がよくわかります。

 というわけで結論から言えばこの試合、ヴェルディでよかったのはキーちゃんの人柄だけという結果になったわけですが。なんかね、よそ様のチームは悪く言いたくないのですけど、この人たち…っていうかこの監督はいったいどんな練習をやってるんだろうと。セットプレイなんてたぶんほとんど練習してないんでしょうね。まぁ練習したところで試合じゃどうせ全部フッキが蹴って壁に当てるだけだからムダなのかも知れませんけど。負傷して明らかに動きの落ちた萩村を使い続けるし、3人目の交代なんて入れるのは永井じゃなくて大野だと思うし、下げるのだって佐藤悠介じゃなくて服部だろうし、それ以前に攻撃にしろ守備にしろ約束事なんて皆無だし、まぁそのおかげで我々はこうして対ヴェルディ戦5連勝となったわけなんでいいと言えばいいんですが、やるべきことをちゃんとやり、やっちゃいけないことはやらない、それだけで随分変わると思うんですけどね。
 逆に言えば、今のコンサドーレが分不相応ながらも首位にいるのはその辺をしっかりやっているのと、チームとしての意思統一ができているから。加えて、それが実を結んでいることで自信を深めているというのもあるでしょう。試合後、決勝ゴールを決めたソダンが「今は前半を0-0で行けば大概は勝てる。前半さえ抑えれば後半スナさんとか若いのとかが流れを変えてくれるから」と言っていたのが印象に残りました。それはともかくとしてソダンのヘディングは素晴らしかったですけどね。西谷のボールも確かによかったのですが、ちょっと届かないかなというボールをきっちり枠に飛ばしたのはさすが「ネ申」と呼ばれる男だけあります。今や守備の要となったソダンですが、攻撃面でも今季5ゴール目で自身のシーズン最多ゴール記録を更新。かつてはその類い希なるジャンプ力とは裏腹に、ゴールは頭ではなく足でのものが多かったのですが、今季はこれで3ゴール目のヘディングシュート。なにやら池内ばりの駆け引き能力まで身につけつつあるようです。今季著しい成長を見せている…いや、きっとこれは時代がソダンがようやく追いついてきたということなのでしょうか。そんなソダンを待っていたのは、やはり「芳賀ラッシュ」による祝福でした。

 そんな感じで今季8試合目のウノゼロで勝利したわけなんですが、ウノゼロは札幌の真骨頂とはいえ、三浦監督も言っていたとおりチャンスがありながらも2点目を取れなかったのはやはり課題ではあるでしょう。結果的に無失点に抑えられましたが、これも三浦監督の言葉通り運もあったと思いますし、サッカーの試合においては1点くらいは交通事故みたいな形で入ってしまうことも決して少なくありません。まぁそんな事故を4分間に3回くらいやらかしちゃうようなチームを我々は知っていますし、事故と言うよりはほとんど冗談みたいなゴールを決めてしまうチームを我々は知っているんですが、ましてやフッキのような強力なストライカーがいるチームを毎度無失点に抑えることは難しいですから、確実な勝利をものにするために、2点目をいかに取るか。まぁこの試合では、多摩川を泳いで移籍してきた相手GKの吉原慎也(碁打ちの奥さんが美人)がうまかったのもありますけど、これから本格的な夏を迎えるにあたり、不快指数ストップ高のこちらの気候の中でも勝点を伸ばしていくためには、もう少し余裕を持った試合を進められるように持っていく必要があるでしょうね。具体的にはセットプレイの精度をさらに高めていくということになるでしょうね。「わかっているけど、わかっているのにやられる」という、ドリフのコントみたいなセットプレイができるようになれば、禁句が禁句じゃなくなる日もそう遠くはないと思います。
 で、セットプレイと言えば試合終了間際に時間つぶしの意味も含めてFWの位置で投入された池内が妙に生き生きとしてたのが印象的でした。

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