2007年Jリーグディビジョン2第31節
コンサドーレ札幌 1-1 サガン鳥栖
得点者:札幌/西谷
鳥栖/藤田
前節仙台を相手にアウェイ勝利を飾った札幌は、今節は中2日でサガン鳥栖を迎え撃ってのホームゲーム。30節を終えた時点での鳥栖の順位は9位。12勝とそれなりの勝ち数をを挙げている反面、負け試合も12試合と多く、しかも負けるときは5失点とか4失点ということも多く、得点31に対して失点は40と、のるかそるかのサッカーをしてしまってるのがいまいち順位を上げられない原因のようです。セレッソから大型FWの金信泳を期限付きで獲得したりいろいろと手を打ってるようですが、チームの中心であるはずの尹晶煥もケガや出場停止などであまり試合に出られず、なかなか苦労をしてるみたいです。この試合も尹が出場停止。札幌にとっては尹がいないのはやりやすいんですが、それよりも気になったのが鳥栖のGK浅井俊光。なんとなく戦国時代の武将みたいでカッコイイ名前です。でもピンクで坊主ってそりゃどんな武将ですか。
GKユニフォームにピンク色を採用しているのは鳥栖に限った話ではありませんが、ピンクの服を着るなんて世間では写真好きの夫婦くらいなのに、それに加えてスキンヘッド。誰か止めるべきだったんじゃないでしょうか。まぁそれを言っちゃうとセレッソなんかどうするんだという話になりますし、見ようによっては「ちょっと派手好きのぬらりひょん」くらいで済むかも知れませんが、そのせいか札幌選手の動きは開始からなんとなくおかしく、ソダンが珍しくヘディングの目測を誤ったり、ラインの裏を取られたり、アタッキングエリアでのマークズレなど「らしくない」プレイを連発して決定的なシュートを打たれるシーンが何度も見られます。
それでも先制したのは札幌でした。前半15分、元気が粘りに粘って得たフリーキックのチャンス、西谷が蹴ったボールは何を期待できるボールでもなくラインを割る…かと思われましたが、風で戻され微妙な弾道になり、そのボールを追いかけてようとしたソダンがペナルティエリア内で倒されPKを獲得。このPKを西谷がキッチリ決めて1-0とします。
この得点以降は、ようやく札幌もピンク坊様の呪縛から落ち着いたかそれなりにボールを持てるようにはなりますが、攻撃は単発で終わることが多く、ペースとしては依然として鳥栖のまま。鳥栖の攻撃自体はさほど分厚いわけでも鋭いわけでもなかったのですけど、いかんせん札幌の守備は相変わらずピリッとせず。何度となくボールサイドと逆の選手をフリーにして使われピンチを招くという、まさしく右のほおを打たれたら喜んで左のほおを差し出している感じ。それでも何とか鳥栖の攻撃を凌ぎ、前半は1-0で終了。劣勢に立たされながらも、現実としては勝っているというのはいつものパターンなんですが、いつもなら劣勢ではあってもある程度の余裕が感じられるのですが、この試合では余裕どころかマジでやられる5秒前といった感じで、出足が遅くてプレスもあまりかからず、かけたとしても当たるのが遅れ気味。当たるのが遅れれば当然カードをもらう可能性も増しますし、まぁちょっと厳しいかなというカードもありましたけど、アフタータックルだとやっぱり心象が悪いですからね。心象の悪さで言えば、腰が痛いからと帰国した先でサッカーやってましたレベルです。とにかくいいとこなし太夫の前半でした。
いつもであればハーフタイムでしっかりと修正してくるのが三浦監督なのですが、後半のコンサドーレもやっぱりさっぱりで、セカンドボールは拾えない、守備も後手後手で何とかかんとか跳ね返しているという状態。鳥栖は他のチームのようなあからさまな札幌対策、つまりラインとラインの間、選手と選手の間でボールを持つというやり方を採っていないにもかかわらずこの体たらく。さすがに中2日での試合が続くと、もう口で言ってどうこうというレベルじゃないって感じなんでしょうかね。そういう意味では、後半の失点がPKによる1点のみというのはよく頑張ったほうだったのかも知れません。まぁPK自体はちょっと厳しいかなという感じはしましたけど、前半の札幌のPKもけっこう微妙でしたしね。
とはいえ、それでも試合の終盤は札幌ペースの時間帯が多かったですし、それなりにチャンスは作ってましたけどね。それでも追加点を奪って突き放すまでの体力はなかったようで、結局最後までピンク坊様の牙城を崩すことができず、1-1の引き分けで終了。ホームとしてはちょっと情けない試合内容でしたけど、負けなくてよかったという感じの試合でした。