2007年Jリーグディビジョン2第44節
セレッソ大阪 1-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/いなかった
セレッソ/古橋
前節東京ヴェルディに1-5という大敗をくらい、加えて天皇杯第3回戦では控え中心のメンバーだったとはいえJFL中位のTDKにPKで敗戦と、ここのところ抜け殻のように負けまくっているコンサドーレは、水曜日に行われた第44節でセレッソ大阪とのアウェイ戦を行い、前半35分に古橋のゴールで奪われた1点を最後まで返すことができずに敗戦。またしても連敗となってしまいました。
しかしこれだけ景気よく負けてもなぜか順位はまだ首位のまま。他のチームもなんだかんだで肝心なところでけつまずいたりしてるので、前半の貯金が今頃になって生きてきているのではないでしょうか。まだまだ札幌は見放されたわけではありません。つっても、どっちかというと今の状態って、後先考えず全力ですっ飛ばしてきて第4コーナーを過ぎて馬群に飲み込まれるという単なる「テレビ馬」というほうが近いような気もしますけど。
しかしいずれにしても確実に言えることは、今サポーターも含めたコンサドーレというチームはかつてない状況にいるということです。これまでコンサドーレがJ1に昇格したのは1997年と2000年と2度あります(正確に言えば1997年はまだ現在のような2部制ではなく、当時の札幌は旧JFL所属だったため、「昇格」ではなくJリーグへの「参入」と言うべきなのですが、めんどいのでここは「昇格」で統一)。いずれの時もコンサドーレの成績はともに優勝。それも最終的に2位とはそれぞれ勝点8、勝点12の差をつけての余裕のシーズンでした。逆にチーム創設の1996年を含め下部リーグにいた都合6シーズンは、だいたいの場合昇格争いに加わることができませんでした。2005年に昇格争いに絡んだと言えなくもない感じの時期がちょっとありましたけど、それすら伝説のロスタイム3失点で霧散してます。つまり、札幌はこれまで「苦労の上に昇格」という経験はありません。まぁ過程はどうあれ昇格できれば別になんだっていいっちゃあいいんですし、わざわざくろうみそを進んでなめることもないだろうとも思ったりもするわけですが、「若いときの苦労は買ってでもしろ」と言いますし、苦労すればするほどその感激もひとしおに違いありませんから、たまにはこういうのもいいかもしれません。
ちなみに、2部制がスタートした1999年から現在まで、入れ替え戦の導入などのレギュレーションの変更はありましたが、自動昇格枠はJ2の2位までというルールは変わっておりません。で、その歴史においてこれまで自動昇格した18チームのうち、順位がすぐ下のチームに勝点9以上の差をつけて昇格を決めたチームは7つ。このうち5チームが昇格後2年以内に降格しています。残りの2チームのうち1つは勝点18もの差でぶっちぎり優勝した2004年の川崎フロンターレと、現在やばい位置にはいますがとりあえず3シーズンJ1に居続けている大宮アルディージャ。逆に最終盤までもつれた末に昇格を決めたのは7チームのうち、4チームがその後降格を経験しておらず、昨年昇格した柏レイソルも現在のところJ1で5位と健闘、残りの2チームは2年後に降格していますが、そのうち京都パープルサンガ(現京都サンガFC)は翌年のJ1で年間順位5位となり、天皇杯にも優勝しています。まぁ毎度オレもこんなことやってますけど、いままでこの手のデータがアテになった試しがない井崎脩五郎先生のデータ予想みたいなもんですし、昇格後のチーム作りとか複合要素の上での結果ではあるんですけど、けっこう差が出てるように思います。だからといって別に余裕で昇格したからって別に苦労してないと言ってるわけじゃないですが、こういう苦労の末に勝ち取った昇格がもたらすものは、結構大きいのかも知れないです。
そういう意味では、このしびれるような昇格争いはむしろ望むところだぜなんて思ったりもしてるのですけど、正直なことを言えばそれよりもまず試合でしびれたいというのも本音なわけで。いやね、前半に西嶋のクロスから元気が打ったシュートフォームがもう少しで水魚のポーズだったのにとか、久しぶりに「ずっきゅーん」という効果音つきのソダンのヘディングが見られたりとか数少ないながらもずれた見所はありましたし、守備もここのところのだっふんだディフェンスからは脱したようにも見えるんですけど、いかんせん攻撃がもの悲しいままではあまり巧妙が見えてこないのも事実。まぁもともと組み立てという面においては、勝ってた頃だって「当たればホームランですが当たりません」みたいなトマソンオフェンスではあったのですけど、そんな中でもやはりセットプレイという得点源に期待できなくなっているのが痛いですね。もっとも、セットプレイだって百発百中というわけにはいきません。よっぽどの実力差があるなら別ですけど、1度や2度のフリーキックやコーナーキックで1点取ろうなんて、10発くらいのパチンコ玉で大当たり狙うようなものです。なので、得点の確率を上げるためにはまずいい位置でのセットプレイを増やさなければいけないわけで、そしていい位置でセットプレイをもらおうと思うならそれだけアタッキングエリアにボールを運ばなければいけませんし、結局のところそこまで至ってないってことなんでしょうね。この試合のコーナーキックなんて1本しかないし。
ただ、それでも前半の古橋のシュートなんて、以前の流れであればポストに当たってたりしてたかもしれないんですけどね。なんかよっぽど女神様にそっぽを向かれてしまったか、あるいは「わるいもの」が取り憑いてしまったのか、どっちにしても第4クールになって勝点3しか取れてないのは異常事態。気づかないうちに設定改悪された上にオリジナルキャラが幅をきかすレベルの状態になってしまったのでしょうか。
まぁオレ自身はもう腹はとっくにくくってますから、この先どうなろうともここまでやってきたことを信じて行くしかないのですけどね。実力的にはJ2でも決して特別な存在ではないのはシーズンの始めからわかっていたことですけど、あとはそんな中でも最後まで意地を見せてくれれば、最後にはきっと結果はついてくるはずです。迷わずいけよいけば(ry
コメント (3)
いつも楽しく拝見していましたが今回はカキコ致します。
コンサもサポもまさに道民の精神面での鏡かと思います・・切羽詰まった所でいまひとつその壁を破る事が出来ないあたりがそう感じますね。
勝っている時は皆尻馬に乗り勢いがあるが負けが込むとサットと引いてくるあたりがまさにの感ですよ・岡ちゃん率いてた時の勢いが感じられない今はサポが後押しするしかない状態であり先日もアジスタと平塚行きましたがサポはもっと泣きながらでも怒るべきだし北海道の開拓の先人達の心粋忘れずに私も腹くくりましたがサポしていきたいと思ってますよ・戦後道民は(日本の地方は)親方日の丸(公務員的)的になりすぎているのでは?今一度道民としてのアイデンティティ-をスポ-ツ観戦の場で表現すべきだと考えます。
日ハムも結構ですが所詮出来上がったティ-ムが札幌にフランチャイズし降格もなく優勝し盛り上ってますが・今まさにもうひとつのスポ-ツのサッカ-(最初に道にきてくれた)文化の危機だと思ってますので奮起を請いたい選手にもサポにも。
投稿者: 元道民40代 | 2007年10月12日 09:31
日時: 2007年10月12日 09:31
「テレビ馬」と言えばツインターボ。
有馬記念でヤツの逃げつぶれを見ないと、年の瀬という
感じがしませんでした。chooさんは永遠のハタチだから
ご存知ないでしょうがw
>くろうみそを進んでなめる
昇格できなかったら説教ですね。2ページほどw
まあ、オレも博多&鳥栖の九州2試合がかつてないほど
重要な意味を持ちそうで、むしろワクワクしている手合い
です。どちらか来られます?
投稿者: はかたん1号 | 2007年10月12日 12:31
日時: 2007年10月12日 12:31
ご無沙汰してます。
昨日、厚別にいってきましたが、バブル状態で連勝していた頃のなんとなくクリスタルならぬなんとなく勝ち点3サッカーが戻ってきている感じがしました。
ここからが最後の踏ん張り所&来年へ向けたチーム力向上のための要所ですね。
次節のダビの穴はイタカレかな?。
シーズン途中から加入した助っ人だかリザーブ充実要員だか判らない外人FWはキムジョンスンといいバーヤックといい中途半端に爆発する試合が1試合だけある筈ですので(この際ジネイのことは右から左へ受け流す)次節でそれが出てくれれば・・・。
まあ、自分もコンササポに必要なものは昇格云々で一喜一憂することではなく、無償の愛だと腹括ってます。
移転前の日ハムファンと同様にね。
投稿者: 野幌侍 | 2007年10月14日 11:37
日時: 2007年10月14日 11:37