グアムキャンプも早くも7日目。つっても選手たちにとっては「まだ」7日目なのかも知れませんが、今のところはだいぶ密度の濃い練習の日々を送っているようです。中心になるのはフィジカルトレーニング。シーズン中ももちろんフィジカルトレーニングはやるのですが、疲れを残して試合に影響が出てしまったら本末転倒なわけですから、どちらかといえばコンディションを維持するためという意味合いが強く、あまり高い負荷をかけるようなトレーニングは行いません。試合日程が詰まってくれば戦術的なトレーニングのみしか行わないことありますし、疲れを考慮して軽めのメニューを行う場合もあります。今季はJ1で代表による中断などもあるとはいえ、基本的なトレーニングの内容はあまり変わらないでしょう。つまり基礎体力を上げるには開幕前のこの時期しかないと言ってもよく、試合終盤でも動き回れる体力を身につけることと、1シーズンを戦える体力を身につけるのが一次キャンプの主な目的です。要するに、冬眠を乗り切るために秋口に栄養を貯めるクマみたいな感じでしょうか。微妙に違うような気もしますが。
なので、だいたいのチームは始動からしばらくはフィジカル中心のトレーニングを行うのが常で、それは札幌とて例外ではありません。が、ご存じの通り札幌は降格候補の筆頭です。今シーズンのJ1を予想する上で素人から玄人まで100人いればおそらく92人くらいが降格候補に札幌を入れると思われるほどの圧倒的な人気を誇る札幌がいかにJ1で生き残っていくか、そのために三浦監督の頭にどのような策があるのかは自分に知る由もありませんが、フィジカルトレーニングに加えて早くも戦術トレーニングも行っていることから見ても、おそらくは昨年同様早めにチームを作り上げて開幕ダッシュを狙うという策を採ることが予想されます。それだけでなく、ビッグネームもおらず、選手層も厚くない(といっても当社比で言えばだいぶ厚くなったんですけどね、これでも)札幌が魑魅魍魎渦巻くJ1で勝点を拾っていくには、まず何よりも相手に走り負けないことが重要です。実際、昨季の札幌も戦前の低い評価を覆して優勝できた理由のひとつに、試合終盤になっても衰えない運動量がありました。まぁさすがに48試合というき○がいじみた試合をこなしていくうちにだいぶそのアドバンテージも失われた部分もありましたが、それでも試合終盤になると相手の運動量のほうが先に落ちるシーンは多かったですからね。技術の劣る札幌にとって、相手より多く動いて相手より多くセカンドボールを拾っていくというのが、愚直ではあっても生き残る道だと思います。そのための体力を培っていくのが目的となるでしょう。
しかしそのぶん選手たちの身体には多大な負担がかかることになり、いくら今は身体をいじめる時期といっても、スタートから一週間が過ぎればどの選手の身体もだいぶ悲鳴を上げているようです。そのため、7日目となる28日の練習は軽めのメニューの午前練習のみで終わったとのこと。石井謙伍も「キツイ練習が続いて体が重い(日刊スポォツ)」とコメントしており、さすがにキツかったみたいですね。もっとも、キツい練習が始まる前から身体が重い人もいますけど。で、同じく日刊によればその物理的に身体が重い人は、皆と同じようにキツい練習をこなしているはずなのに体重に変化はほとんどないそうで、「もう少し(体重を)減らさなくては」と松井コーチに言われる始末。松井さんに言われるようでは相当なもんだと思いますが、とはいえ、昨季見に行ったキャンプでのフィジカルトレーニングで、皆が黙々とサーキット練習をこなす中、1人だけ目に見えてヘロヘロになりながら最後尾をヨボヨボと付いていって「この人ほんとに大丈夫か?」と思ったダヴィが17ゴールも挙げたんですから、ブラジル人はわかりません。大柄で丸顔のダヴィも見た目はスピードなんて全くなさそうだったのが実際けっこう速かったように、ノナトもああ見えて実は蝶のように舞い蜂のように刺すタイプなのかも知れません。なんだかんだ言ってけっこうオモシロ2トップになるような気がします。
コメント (1)
今年同様にフィジカル重視のキャンプだった凍傷の時も降格争いにブッチギリの大勝利だった訳ですし、常識で考えると降格候補筆頭は確かにウチですね。
しか~し、過去ウチとリーグ最終戦であたったチームは100%、翌年J1(98年以前はJリーグ)にいない、というオソロシイ疫病神ジンクスがあることを考えると降格候補筆頭は鹿島(笑)。
投稿者: 野幌侍 | 2008年2月 2日 15:46
日時: 2008年2月 2日 15:46