2008年Jリーグディビジョン1第5節
FC東京 1-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/おりません
東京/カボレカボレそうカボレ
水曜日に川崎フロンターレに完敗を喫した札幌は、再び中2日でFC東京とのアウェイゲームを戦います。2002年に札幌がJ2に降格してから公式戦での対戦はなく(ただしサテライトでは数度対戦経験あり)、この試合が実に6年ぶりの対戦となります。わずか2年で降格した札幌と異なり、東京は1999年に昇格して以来降格もなく、2004年にはナビスコカップを制するなどすっかりJ1チームとして定着した感があります。しかしその東京も昨季は12位とあまり振るわず、特にホームの味の素スタジアム(正式名称:キングアマラオスタジアム)では半年ばかり勝利がない状態。
そして札幌は前節に引き続きエースのダヴィが欠場。熱発とも跛行ともソエとも言われていますがとにかく遠征メンバーから外れ、前節はそのダヴィの代わりにスタメンだったものの散々なプレイっぷりだった石井謙伍を下げてFWにクライトンを入れ、そして前節一発レッドで退場しこの試合出場停止の守護神高木に替わって優也がゴールマウスを守ります。DFラインは変わらず、ボランチは芳賀と容臺、右サイド岡本、左サイド大伍という布陣。
そんなわけで試合なんですが…前半12分のカボレのゴールを守りきられ0-1で負け、という結果以外にあんまり取り立てて触れるようなこともなく。「最低でも引き分けにできる試合を落とした」というような印象でしょうか。まぁこっちもダヴィやぎーさんがおらずいい状態ではなかったとはいえ、カボレはあまり怖さを感じさせる選手じゃなかったですし(実際失点シーンも守り方に問題がありすぎ)、前節から半分スタメンを入れ替えたことからもわかるとおり、全体的に東京も手探りであまりいい状態ではなかったことを鑑みても、最低でも勝点1は取っておかないといけない試合だったと思います。それだけに開始直後のソダンのヘディングが入っていればという思いもありますが、それを含めて現状の実力なんでしょうね。まぁ東京が勝利した一番の理由はアマラオが味スタに来ていたからに違いないですけどね。
で、リーグ戦では初出場となったノナトですが、残り5分で出てきて石井のパスをどたどたと追いかけて右足でクロスを上げた…と思ったらボールはクロスどころかアウトサイドに引っかかってあっさりゴールキックへ…というプレイを見ると、そもそもセンターフォワードであるノナトはあの位置にいてはいけない選手だとはいえ、もっと早くからノナトを使っていたとしても結果は変わらなかっただろうな、とは思います。ド素人のオレもスペースに出たボールを追いかけてクロスを上げようとすると、腰が入らずによくああいうボールを蹴ってしまいますが、プロの試合でああいうプレイを拝めるとは思ってませんでした。確かに面白人間を期待してましたけど、そういう面白さは微妙です。水原戦で見たときと1ミリたりとも変わっていないような気がしますが…。どうなんでしょうね。
そんなわけで試合以外のことをいろいろと。先述したとおり6年ぶりの対戦となったFC東京は、浅利と藤山以外はすっかりガスくささの抜けたチームになってしまったので少し残念ではありますが、札幌サポーターにとっては東京の注目選手といえば今野とブルーノさんでしょう。共にチームの事情(主に財布面)で一緒に戦うことが叶わなくなってしまった選手で、今でこそ「敵」となってしまいましたが、札幌サポーターならその貢献度は充分すぎるほど知っている選手たちです。
札幌に所属していた期間よりも東京に所属した期間のほうが長くなり、今やすっかり東京の「顔」とも呼べる選手になっただけでなく、日本代表にまで成長した今野ですが、その彼が移籍後初めての対戦となった古巣について訊かれ、「(コンサドーレ)サポーターの反応が薄くてちょっと残念でした(笑)」としながらも(実際はブルーノと共にけっこうな数の拍手がアウェイゴール裏から起こっていたんですが)、その後札幌時代のことを訊かれると「何も知らない高校生だった自分に、プロのなんたるかを何から何まで教えてくれたチーム。言葉では言い表せません」。そう語る彼の本当にうれしそうで、そしてちょっと寂しそうな顔は、それが社交辞令でないことを表していたと思います。コンサドーレにいたときのあどけなさはすっかり抜けて「男」の顔になっていましたが、中身は我々の知っている「コンちゃん」のまま。「(古巣のサポーターに)成長した姿を見せられたのでは?」という質問には「得点できればよかったんですけどね」と苦笑い。実際やりにくかったのかも知れません。
そしてブルーノさん。開幕前のキャンプの練習試合で怪我をしてしまったため、この日が移籍後初出場。札幌時代と良くも悪くも変わらないプレイを見せてくれたブルーノさんとはミックスゾーンではついぞ会うことができず、あきらめて帰ろうと味スタを出たところで、家族と共に駐車場へ向かうブルーノさんに運良く会うことができました。昨年札幌に在籍していた時に生まれた娘さんを抱えたブルーノさん、オレが「道産子?」と訊くとうれしそうに「うん、道産子、道産子」と答えてくれました。その後、「がんばって。札幌(サポーター)のみんなによろしく言ってね」「(札幌のホームゲームが行われる)8月にまた会いましょう」と言ってくれました。もちろん、以上の会話は全て日本語です。もう少し一緒にやりたかった選手ですね。
さて、またしても前半の早い時間帯に失点を喫してしまった札幌。ダヴィがおらず豆鉄砲程度の攻撃力しか持たない、いやダヴィがいたとしても豆鉄砲が銀玉鉄砲になるくらいの札幌にとって、「先に失点をする」というのは死の宣告に等しいと言っても過言ではありません。柏戦のような逆転勝利などそうそう期待できませんから、戦い方としては逆転されちゃいましたがマリノス戦のような展開をするべきなんですけど、そのゲームプランをいつも自分たちで崩してしまっている格好なんですよね。相手を褒めるしかないようなどうしようもない失点なら話は別ですけど、この試合のように早い時間にしょーもない失点を食らうのは減らしていかないと、取れる勝点も取れません。
じゃあなんでいっつも早い時間に失点するのよ? という素朴な疑問が出てくるわけですが、試合後の会見ではクライトンや柴田は「もっと集中しなければ」という主旨のことを言っていました。その柴田自身、「集中して試合に臨んでいるつもりだけど、失点しているということはそれができていないんだと思う」と言っているように、言葉で言うのは簡単でも実際にどうすればいいのかは未だ見えていないのかもしれません。
そんなことを考えながら味スタから帰宅する道すがら、飛田給駅前のすき家で「集中1000円」という張り紙を見つけました。意外なところで集中が安く売ってる! と思ってよく見ると、「バイト募集中1000円」でした…。
コメント (1)
聖闘士は小宇宙を燃やせ。
ノナトは脂肪を燃やせ。
ノナト、そちら放送の国営放送アナに、お腹のことを言われたらしいって、本当ですか?
投稿者: 魚鬼 | 2008年4月 9日 18:56
日時: 2008年4月 9日 18:56