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2008年4月30日

自滅

2008年Jリーグディビジョン1第8節
コンサドーレ札幌 0-1 アルビレックス新潟
得点者:札幌/いません
     新潟/誰かいた

 世間はゴールデンウィークとなり、Jリーグの試合もゴールデンウィークシリーズに突入一気に行われます。4月26日に行われる第8節を皮切りに、ゴールデンウィーク終了の5月6日に行われる第11節まで、11日間で4試合という強行日程。多くの学校や会社、官公庁が休みになるこの時期はJリーグにとっても「かき入れ時」となるのでしょうが、ここ3年間の観客動員数のデータを見る限り、この期間中に行われた試合の平均観客数をそれ以外の平均と比べると、2006年に約5,000人ほどアップした以外は1,500人~2,300人増程度に留まっており、客足が如実に伸びるかと言われると決してそうではなさそうです。カードとか試合会場のキャパシティとかいろいろな要素も絡んでくるとは思いますが、要するに世間一般の人はゴールデンウィークにわざわざサッカーなんて見に行かないってことなんでしょうか。せっかくのゴールデンウィークなんですから、もっとお客さんが足を運びやすいカードを集中して組めばいいと思うんですけどね。実際、平均で28,286人を集めた2006年の第12節(5/6~5/7)は、浦和レッズ対鹿島アントラーズを始めとして近場同士の試合が多かったですから。
 まぁそうは言っても近場のチームがないコンサドーレのゴールデンウィークシリーズ緒戦は、これまた(世間的には)地味なチームであるアルビレックス新潟との対戦。観客動員は13,000人強と寂しい入りでした。とはいえ、前節終了時点で16位と下位に低迷する新潟を相手に、ホームで退場者を出して0-1で敗戦、というみったくない試合を、新潟サポーターをおおざっぱに1,000人として、ドームにいた12,000人に加えてスカパー!などで中継を見ていた人のカズヲ考えると、被害レベルとしてはポケモンショックと同等と言えるかも知れません。実際、「矢野貴章の人を小馬鹿にしたような仕草で気分が悪くなった」という人が少なくとも約1名はいましたからね。

 さてもう思い出したくもない試合ではありますが仕方がないので書きます。前述の通り新潟は前節までで1勝4敗2分の16位。前節退場者を3人出した京都にようやく初勝利を挙げたものの、チーム総得点は貧弱な攻撃力の見本とも言えるコンサドーレ札幌の6得点よりも少ない5得点と、深刻な得点不足に悩んでいます。しかし開幕4連敗を喫したあとはここ3試合は負けがなく、また怪我で出遅れていたマルシオリシャルデスがようやく復帰し、ここからの巻き返しを図りたいところ。
 一方札幌も前節神戸と引き分け、今のところは14位とまずまずの位置には付けておりますが、ゴールデンウィークシリーズは浦和レッズや京都サンガFCとのアウェイ連戦が控えているため、残留に向けてホームでは確実に勝点3を稼いでおかなければいけませんし、おそらく残留争いのライバルとなるであろうこの新潟とのホームゲームは落とせない試合です。
 共にここまで12失点とどっこいどっこいの守備力を誇る両チームの対戦は、開始から案の定なんだかよくわからないミスの頻発するJ2的展開を見せます。新潟期待のマルシオリシャルデスはまだ試合勘が戻っていないのか、本人のプレイからはあまりキレは感じられませんでしたし、新潟のほうのダヴィはいるのかいないのかよくわからない感じ。少なくともめんこくはないようですが、勝負してこない2トップともども新潟の攻撃に全く怖さを感じなかっただけに、「ドーム馬」である札幌ダヴィにかかる期待は大きかったのですが…。前半34分、ゴール前での競り合いをきっかけに激昂したダヴィが、岡田主審の目の前でダヴィのマークについていた千代反田に頭突きをかまして一発退場。この試合を語るに当たって、このダヴィの退場が全てですね。
 確かにああ見えてダヴィは試合中けっこう熱くなりやすい選手ですし、昨季のイエローカードゲット数は17枚と、堂々リーグトップの数字を残していますので、それだけ見ると気性難でダーティーな選手というイメージを持ってしまいますが、その数々のイエローカードも半分以上がC1(反スポーツ的行為)、それも「止まれずに相手を潰した」とか「タックルかましたら相手が吹っ飛んでった」とか、どっちかというと反人類的行為によるもので、C2(ラフプレイ)の数だって元気のほうが多いですし、C3(異議)もただの1度もありません。一発レッドはもちろん2枚警告での退場もありません。もちろんどんな理由があろうともあれはやっちゃいけない行為ですし、ダヴィが退場するということは、単にフィールドプレイヤーの人数が1人減る以上の意味を持つのですから、エースとしての自覚が足りなかったと言わざるを得ませんけど、そんなダヴィがあれだけ怒るというのは、一方でいったい何があったのか気になるところです。千代反田に「お前のドラゴンボールDVDをMUSASHI GUN道にすり替えたのオレだから」などと言われたのかもしれません。怒るのも無理ないですね。
 とにかくエースストライカーを失った札幌は、1人少ない中それでもニュータイプとして覚醒した大伍を中心に攻め込みますが、決定的なチャンスをモノにできず、逆に新潟にラッキーな形で先制点を奪われそのまま0-1で敗戦となりました。

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