サポーター及び関係者をヤキモキさせていたクライトンのアトレチコ・パラナエンセ移籍騒動ですが、昨日クラブから「熊本キャンプ(2月12日~)から合流する」という正式発表がありました。アトレチコの公式サイトでも、「クライトンの獲得はちょっと無理っぽいわ。だってコンサドーレがごうつくばりなんだもん。」というような旨(超意訳)のニュースが載っておりましたので、形はどうあれ決着はついた、と見ていいでしょう。それにしても、今回の件でのアトレチコといい、前回のエントリでも少し触れたブラジリエンセといい、ブラジルのクラブはけっこう細かいことというか、未確定事項まで公式サイトに載せたりするんですね。日本の常識だとニュースリリースで発表するのは原則として既に決まっている情報だけで、誰々を獲得に動いているとか誰々がどこぞに移籍するかも知れないみたいなことは原則スポォツ新聞の領域であり、むしろクラブ側にとっては秘密事項のはず。HFCも去年ダヴィがアル・サッド(カタール)への移籍交渉を行うためにチームを離れたということを公式に発表していましたが、あれはごくまれな例(というかどちらかといえばダヴィがチームを離れた理由の発表という意味合いが強かった)ですから、お国柄の違いってやつなんでしょうかね。
この件については日刊スポォツが割と詳しく扱っておりますが、交渉決裂の理由はやはり金銭面。「アトレチコ・パラナエンセでは、札幌退団の場合に発生する約3,000万円の違約金を肩代わりする案もあったが資金難のため、代わりに複数の若手選手を交代要員として提示。だが、札幌側はいずれもクライトンの代役に匹敵しないと断固、拒否し続けていた」とのこと。そりゃそうですよね。男塾で言えば、伊達臣人の代わりとして冨樫や虎丸よこすようなもんですからね。で、結局は「双方の意見が平行線をたどっていたが、札幌側から、父親の病状が悪化した際、シーズン中でも帰国を認めることを条件に盛り込むなど、翻意をうながした。J2でのプレーに消極的で、家族からも母国でのプレーを熱望さていたが、新たな条件提示に再来日を決意。アトレチコ側からの正式オファーもなく、札幌との契約を履行するに至った。」ということらしいです。
ただ、ここで気になるのが「J2でのプレーに消極的」という記述。ブラジルの記事では自分の見た範囲では2部でのプレイ云々はもちろん移籍の理由(父親の件)すら書いていなかったように思いますし、道内主要メディア(道新およびスポニチ、日刊、報知の北海道版)のうち、このことを書いているのは日刊スポォツだけ。三上さんがそうコメントしたのであれば、他のメディアが全スルーというのは考えにくい気がするのですけど、これはいったいどっからでてきたんでしょうね。そういえば、昨年12月のクライトンとの契約更新を伝える記事内で、「クライトン自身、残留への思いが強かったのも好材料だった。11月26日、父カルロスさん(57)が心臓発作で倒れ、ブラジルに緊急帰国する際『来年も札幌でプレーしたい』と言い残した。交渉中も『10万ドル(約900万円)高いクラブがあっても札幌を選ぶ』と言ったほど。」と書いていたのは他ならぬ日刊スポォツだったんですが(元記事)、いったいどれが本当なんでしょうか。
あとは懸念事項である父親の病気の件についても、何かあればシーズン中の帰国を認めることでクライトンも納得したようですし、納得さえすればクライトンのことですから全力でプレイしてくれるでしょう。クライトンがポルトアレグレのアカデミー(が何を指すかは不明ですが)でトレーニングを続けているのはブラジルのメディアにも出てきてましたから、コンディションについてもほぼ問題なしだろうと思いますので、とりあえず一安心といったところでしょうか。
しかしせっかくクライトンが戻ってきたんですから、ベガルタ仙台もナドソン残しておいて欲しかったですね。そうすればクライトン対ナドソン、略してクラ×ナドが実現したんですけど。
コメント (1)
>男塾で言えば、伊達臣人の代わりとして
>冨樫や虎丸よこすようなもんですからね
それは確かに受けられませんなw
三面拳全員か死天王全員だったら考えなくもないけれど。
せめてサッカーが上手そうなオリンポスのケンタウロスを
出してきてほしかったですね。もちろんボールの中には
目つぶし入りで。
>略してクラ×ナドが実現したんですけど
残念なことに、仙台ではなぜか登録名がナジソンでした・・・
投稿者: はかたん1号 | 2009年2月 1日 09:30
日時: 2009年2月 1日 09:30