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2009年6月16日

道民祭

2009年Jリーグディビジョン2第21節
コンサドーレ札幌 1-1 徳島ヴォルティス
得点者:札幌/室江高校剣道部部長
     徳島/室江高校剣道部顧問

 実は札幌に帰っておりました。

 とはいえ、帰省が法事によるもののため厚別の試合には行けなかったのですが、この週末の札幌はうちの実家もストーブをつけるほどの寒さでした。「これが北海道」と言ってしまえばそこまでなのですが、そんな底冷えのする寒さの上、試合当日の天気は雨。ただでさえ出足の鈍くなる天候の上、この日の札幌は中心部で既によさこいでもソーランでもない踊りの大会が、札幌ドームでは日本ハムの試合があり、さらに北海道神宮祭も重なり(まぁこの天気では神宮祭も散々だったかも知れませんが)、おまけに札幌市にほど近い恵庭市では石川遼選手が出場した日本プロゴルフ選手権もあったり、挙げ句に俺のじいちゃんの3回忌があったりと、コンサドーレを忘却の彼方に追いやるに充分なイベントづくしの日曜日(一部個人的事情)。案の定観客の出足は鈍く、観客数は5,700人強と寂しい限りだったわけですが、こういう状況で札幌サポーターであれば思い出されるのが2006年9月27日の試合。そう、日本ハムのパリーグ優勝がかかった試合が重なった上、同じような悪天候で厚別での最少観客数(3,896人)を記録した試合です。わざわざ一番人のいないスタンドを写し、みなまで言われずともわかっている不人気っぷりを実際の不人気以上に不人気なように強調した某新聞記事も含めていろいろ忘れようにも忘れられない試合ですが、その試合では6-0という大勝を飾りました。同じような状況で行われるこの試合の相手は、奇しくもその時と同じ徳島ヴォルティス。もちろんそんなジンクスみたいなもんが試合の勝敗を左右すると思ってるほどピュアではありませんけど、キックオフ時点で12.6度という気温の中では、おそらくは10度以上の差がある徳島から来た選手たちはコンディション的にはゆるくない(北海道弁)はずですから、同じスコアとまでは行かずともとにかく勝点3を得ることを期待したいところ。だったんですけどね。そういえば徳島にはそんなもん充分承知済みの道産子が何人もいて、実際に試合の鍵を握ったのもその道産子でした。
 ゴールマウスに立ちはだかり、何度もファインセーブを見せて失点を最小限にとどめたのが室蘭出身のGK上野秀章、そして同点ゴールを決めたのは札幌出身のFW石田祐樹。アウェイでの対戦でゴールを決められた室蘭出身の菅原康太はメンバー入りはしてませんでしたが、ゲームキャプテンとしてチームを引っ張った三田光が妙に大泉洋に似ているのも決して無関係ではないでしょう(無関係)。

 そんなこんなで試合は1-1の引き分けで終わったわけなんですが、大黒柱のクライトンがブラジルに帰国しチームを離れている中で、チームにとって最大の命題だった「クライトンなしでどう戦うか」ということについては、この2試合である程度の形は見えたんじゃないかと思います。何度も書いているとおりクライトンは欠点がないとは言いませんがそれでもJ2では図抜けた存在なわけで、これまでの試合でも多くの得点に絡んできたように、こと攻撃についてはクライトンの力に依る部分が大きかったのは事実。まぁ強力な選手がいればいたでその選手への依存に対する危惧は当然出てくるわけですが、そのことについては自分はそんなに否定的ではありません。力を持った選手を獲得する、あるいはそういう選手を育てることも含めてチームの力なのですし、「立ってるものは親でも使え」という言葉もあるように、力があるなら使わなきゃ損です。麦わら海賊団だって結局ボスを倒すのはルフィですからね。自分はウソップが好きですけど。
 まぁただその選手に頼りすぎてその選手がいないと何もできない、もう恋なんてしないよ絶対なんてのもまた困ります。特にクライトンは心臓病の父親をブラジルに残しているため、チームに戻ってきたとしても、父上の容態によってはまたチームを離れなければならないことがあるかも知れません。もちろんそういう事態にならないことが我々にとっても、そしてクライトンにとってもいいことだとは思いますが、怪我や出場停止の可能性だってありますから、いなきゃいないで何とかしなきゃいけないのもまた事実。とはいえクライトンの代わりなんて他の誰にもできないわけですから、攻撃のやり方そのものを変える必要性も出てくるだろうとは思っていたのですが、宮澤がクライトンの代役とまでは行かずとも、少なくとも前線での起点にはなれそうです。得点力という面では物足りない部分はありますけど、ポストプレイは紀梨乃より確実にうまいですし、アイディアも豊富。紀梨乃も先制点の時のような形でボールをもらえたほうが生きるでしょうから、2トップにするのであればこのコンビがガチとなるでしょう。
 それだけに、前半の時点で1点しか取れなかったことが悔やまれます。確かに上野が当たっていたこともありますが、取れる時に取っておかないと…と書くのももう飽きてきたくらいですし、とりわけこの日も後ろにいたはずの石田に抜かれてチギられる「ドップラーディフェンス」という新技をよせばいいのに編み出していた札幌の守備陣にとってはなおさら。案の定、後半立ち上がりのこのプレイから形勢は一気に徳島へ。ここで痛かったのはやっぱりダニルソンの不在ですね。彼がいればある程度は中盤での潰しが効いて、そして奪ったボールを丁寧に相手に返していたと思いますが、なんだかんだで重要な選手になっているということでしょうか。
 とにかく、結果としては勝点1を上乗せするに留まったことで3位との差を大きく縮めるには至らず、この試合で得られたものはあまり多くありませんでしたが、その数少ないプラス要素の1つが中山元気の復帰でしょうか。終盤の怒濤の攻撃で1本でも決めていれば、と思わないでもありませんが、中山さんだったからこそあの短い時間で3本のシュートを放ち、そして中山さんだったからこそ全部外した、ということなんでしょう。そんな中山さんが好きです。でもやっぱり点を決める中山さんはもっと好きです。

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