連勝したはいいけれど
2010年Jリーグディビジョン2第4節
コンサドーレ札幌 2-0 ファジアーノ岡山
得点者:札幌/こんどッチx2
岡山/なし
3節目にしてようやく初勝利を挙げた札幌は、今節は札幌ドームでホーム初勝利を狙います。相手はファジアーノ岡山。手塚聡監督のもと、地域リーグからわずか2年でJ2まで駆け上がってきた岡山ですが、2部とはいえプロリーグであるJ2の壁は厚く、昨季は18チーム中18位と最下位に終わり、手塚監督は退任。後任として影山雅永ヘッドコーチが監督として就任しました。
この影山監督、経歴を見ると磐城高校から筑波大学を経てJSL時代の古河電工に加入とあります。磐城高校といえば県内トップの進学校なんだそうです。そうすると影山監督は一般入試で筑波大に進学したってことなんでしょうね。だとすると道内トップの進学校からやはり一般入試で筑波大学に進学し、プロサッカー選手になってやがてネ申となった選手をと同じパターンですね。ちなみに自分にとっては影山で神といえばヒロノブです。「夢光年」は名曲ですよね。
で、その影山監督で筑波大学で同期だったのが現在コンサドーレ札幌に所属している中山雅史なんですが、Jリーグで抜群の知名度を誇るゴンを迎えてもこの日の札幌ドームの観客数は1万2千人弱と、0-3で惨敗したホーム開幕戦(21,071人)からほぼ1万人の減。ゴンがいようがカズがいようが澪がいようが、肝心の試合がしょぼければお客さんが来てくれるはずもなく、まったくもって困ったものです。ひとまずこの試合はキッチリ勝利を収めたいところ。
そんなわけで試合については、前半36分に西嶋からのクロスを近藤が身体ごと押し込んで先制し、後半38分にもカウンターから近藤が1人でドリブルで持ち込んで追加点をゲット。守備陣も無失点でおさえて札幌が勝利しています。一応形の上ではキッチリ勝利という感じではあるものの、内容的にはスコアほど完勝ではなく、特に後半に入ってからは去年最下位の岡山に押し込まれる時間が続くなど、相手のシュートミスに助けられたという感は否めないのもまた事実。これで札幌が波に乗れるかといわれれば微妙といわざるを得ないですね。
もっとも、単純な戦力面の話に絞れば、昨季6位に終わったチームから今季どれだけの上積みがあるかといわれれば、客観的に見て大して上積みはできていないのですよね。お金のない中で近藤と内村を獲得できたのは充分だとは思いますし、この試合でも彼ら2人は存在感を充分に見せてくれたわけですが、それでもクライトンやダニルソンが抜けた穴を埋められるかどうかというくらいだと思います。ダニルソンもクライトンも確かに2人とも扱いの難しい選手ではありましたが、それでも彼らの実力はJ2では図抜けていたのもまた事実なわけで、それを考えると少なくとも大幅なプラスにはなっていないというのが妥当なところかと思います。まぁクライトンは去年の途中からすでにいませんでしたけどね。
もちろん既存選手の成長面はプラスされるでしょうが、他チームだって去年と同じままというわけではないですからね。そう考えるとまぁ、現実問題として「相手を圧倒して勝つ」というチームではないのでしょう。あとは戦い方の問題なんでしょうけどね。
まぁそうはいっても1点目の形はよかったですから、ああいう形で点が取れるようにあとはもっとクロスの精度を高めていけば、もう少し安定した戦いができると思うんですけど、こればっかりはすぐにどうにかなるようなもんでもないと思いますんで、少しずつでも向上させていって欲しいと思います。といい続けてもう何年経ったかわかりませんけど。千里の道も一歩からとは言いますが、札幌の場合なぜだか三歩進んで二歩下がるのが好きなチームですので、千里の道のりは長いですね。