2010年Jリーグディビジョン2第27節
柏レイソル 5-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/古田
柏/北嶋、レアンドロドミンゲスx2、工藤、茨田
19日から23日まで実家に帰っており、しかも19日の厚別でのサガン鳥栖戦はちょうど試合の最中に飛行機に乗っていたため、まだ少ししか見ていません。なので先に柏レイソル戦から書こうと思います。
その前に今更ながらとても大きな勘違いをしていました。これまで18節のジェフユナイテッド市原千葉戦で前半戦区切りとして書いてましたが、実際はその次の19節横浜FC戦が前半戦最終試合で、後半戦の開始は20節のファジアーノ岡山戦でしたね。まぁこのサイトでの間違いとか勘違いとか思い違いとかホタテ貝なんかは今に始まったことじゃないっつーか、言い訳ですけどハタチを十何年もやってるといろいろなところが衰えてくるものでして。
でまぁ、それを踏まえての話となりますが、前節鳥栖に敗れ後半戦7試合目にして早くも4敗目を喫した札幌は、中2日でアウェイでの柏レイソル戦を迎えました。前節鳥栖戦で出場停止だった内村が戻ってきたものの、怪我人リストに25節大分トリニータ戦で右足首を捻挫し全治3週間の藤田征也が加わってしまい、相変わらず戦力は整わない中での首位との対決。かといって柏も別に万全の状態というわけでもないのですが、それでももともとの戦力が札幌とは段違い。ちょうどうまい具合か、どうかはわかりませんが世代交代も順調に進んでおり、第21節で東京ヴェルディに敗れ今季初黒星を喫したものの、その後はその影響もほとんどなく、前節はアウェイでの千葉ダービーで退場者を出しながらもジェフユナイテッド市原千葉に競り勝ち、J1昇格に向けて盤石の体勢を築いています。
モビルスーツに例えてみれば札幌が「だいぶ壊れかけたハイザック」だとすれば、柏は「大気圏内で強化人間が乗っていないギャプラン」といったところで(両方ティターンズの機体ですが)、普通のパイロットではGに耐えられないためその性能を十分に発揮できないとはいえ、カスタムタイプの可変MAであるギャプランと量産MSのハイザックでは基本性能自体が段違いなのあり、しかもその上壊れかけてるならなおさら相手になるはずもなく、せめてバーザムくらいにはなりたいものだと思いつつも、実質旧世代機であっても放映当初から出番のあったハイザックと、性能は高くても洗濯洗剤みたいな名前をつけられた挙げ句ぜんぜん出番に恵まれなかったかわいそうなバーザムではどちらが幸せだったんだろうかと思いもして、多少説明を入れたところでわからない人にはまったくわからないたとえなのはいつものことなのであり、わかったところで何の得にもならないのもいつものことだったりします。
まぁそれだけ力に差がありますよってことだけわかってもらえればそれでいいのですけど、力の差があってもそれが結果にそのまま現れるとは限らないのがサッカー。日立台での試合は過去6試合で2勝4敗(うち1敗は1998年のPK負け)と相性は良くありませんが、ここ最近の2戦(2006年と2008年)は連勝中。しかも、1年でわずか4勝だけという異次元の弱さを誇っていた2008年にも勝っています。奇しくもこの日の天気はその2008年と同じ大雨。雨中の試合は技術の差を少なくします。まぁストイコビッチみたいな超一流の選手にとってはあまり関係ないんですけどね。
実際、場所によっては水たまりが出来てボールが止まってしまうほどのピッチコンディションで行われたこの試合、ここ最近は特にアウェイでは一方的に攻められることが多かった札幌ですが、ここ最近悩まされていたクソ暑さもようやく収まってきたこともあるのか、首位を相手に一進一退…は言い過ぎとしても一進二退くらいの内容を見せます。柏もやはりボールコントロールに神経を使わざるを得ないようで、そのぶん札幌のプレスも比較的効いています。それでも隙あらばシュートを狙ってくるのはさすがに柏といったところですが、GK高原が落ち着いたセーブを見せ無失点に抑えます。もしかしたら行けるかな? と思っていたんですけどね。皮肉にも、札幌にとっては恵みだったはずの雨によって、札幌は暗闇の底に叩き落とされることになります。
もうあと少しで前半も終わろうというアディショナルタイム、水たまりで止まったボールに対してつっこんでいき、小林祐三と接触した上里一将に対して、岡部主審はイエローカードを提示。既に1枚カードを受けていた上里はこれで退場となります。確かにレフェリーはアレな感じでしたが、そもそも時間帯と場所を考えれば、そこまでリスクを負ってボールを取りに行くような場面でもなかったはず。もちろんわずかなプレイの差が試合の明暗を分けることだってありますし、ボールがそこにあればつっこんでいくのは犬として当然の習性ですから、一概に「不用意なプレイ」と切って捨てることも出来ないのですが、前半15分に似たようなシーンで藏川洋平がカードを受けていたことは頭の隅に置いておくべきだったと思います。
ともかく後半45分を10人で戦わなければ行けなくなった札幌。前回の対戦でも得点をもぎ取っている上里の長距離砲が欠けてしまったことが大きかったですね。そうでなくてもリーグトップの守備を誇る柏から多くの得点を挙げられる可能性はそう高くないですから、単純に人数が1人減った以上に痛かったと思います。
数的不利となったノブリンは藤山を外し近藤を入れて3-4-2の布陣にします。しかし結果論とはいえ外すのであれば藤山ではなく宮澤ではなかったでしょうかね。どのみち3バックにするのであれば、藤山を中盤で使ったほうが雨でもあんまり関係ないレアンドロドミンゲスを抑えるのに好都合だったような気がします。まぁスコアレスドローを狙うよりも点を取って勝つほうを優先したんだとは思いますが、結果としてその宮澤までもが退場してしまったことが誤算でした。古田のビューティフルゴールで1点差に迫ったときはまだ逆転までは無理でも追いつける空気はあったんですが…。再度のPK+宮澤の退場で完全にその目も失われてしまいましたから。10人ならまだしも9人というのは、大破したハイザックで挑むようなもんですよね。
PKの判定については…まぁしかたないですね。レフェリーがアレな感じだったのは確かですが、吉弘のプレイもちょっと心証は悪かったですし(雨で急に止まれなかった、というのもあるでしょうけど)、宮澤も思いっきり見事にレアンドロドミンゲスのユニフォームを引っ張ってましたし。失点も4点目5点目はもうどうしようもない感じでしたから、まぁこれはこういう日もあるとあきらめるしか。
とはいえ、スタンドのサポーターは3点目を取られた直後からさらにボルテージが上がってましたからね。あれだけされたら…たとえ9人になったとしても選手は手を抜けないですよね。そういった後押しもあって、最後まで足を止めなかったことは褒めてあげていいと思います。願わくば…たとえJ2とはいえもう少しレフェリーのレベルが上がらないと、やっぱりJリーグは世界は目指せないと思ったりもしました。