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2013年4月 8日

新たなる病気

2013年J2第7節
ファジアーノ岡山 3-2 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/内村 x 2
     岡山/荒田、田中、竹田

 なんでなのみかしー(挨拶)

 というわけでファジアーノ岡山戦でございます。前節はガンバ大阪に力負け、3月の通算成績は2勝4敗、野球風に言うなら借金2で18位という結果に終わったコンサドーレ札幌は、4月の巻き返しを狙いたいところですが、ここにきてケガ人が続出。ガンバ戦でケガをした松本怜大が全治2~3週間、古田寛幸に至っては全治半年、戻ってこられるのは秋頃という重傷で、ただでさえ薄い選手層がますます薄くなってしまっています。そのぶん今までケガしていた選手が戻ってきてはいて、サイドバックのできる前貴之が戦列に復帰。ただ彼もキャンプの終盤からケガをしていたため、パウロンがそうだったように連携面の不安は残りますから、本来ならもう少し戦術面でのトレーニングを重ねた上で使いたいところでしょうが、そうも言ってられないってことなんでしょうね。また、右のサイドバックには2年目の小山内貴哉がリーグ戦初出場となりました。センターバックには前節出場停止だった奈良竜樹が復帰。4人中3人が未成年という最終ラインとなりました。ある意味法に触れるかも知れません。
 対して、相手の岡山は今季好調です。昨季日本人得点王となったFW川又堅碁が所属元のアルビレックス新潟に戻ったものの、ジュビロ磐田から荒田智之を完全移籍で獲得。その荒田の活躍もあり、3月は2勝4分と負けなしで乗り切って現在4位につけています。それにしても岡山、なんでこんなに名前に「田」がつく選手が多いんでしょうかね。スタメンのフィールドプレイヤーの半分が田のつく選手ですよ。まぁだから何だと言われても困るんですけど。

 さて、「爆発低気圧」の影響でいろんなものが飛んでいきそうなほどの強風の中で行われた試合は、前半は風上に立った岡山に一方的に攻め込まれる展開が続きます。というか札幌がひどい。ひどさレベルでいえば「まんがーる!」のOPくらいひどい。開始早々に深井くんがボールを奪われて荒田に一気にシュートまで持って行かれたのを皮切りに、ほぼ一方的な岡山ペース。特に札幌の左サイドは岡山の田中奏一(イケメン)をまったく止めることが出来ず、徹底的にそこを狙われ続ける有様です。
 守備はいい形でボールを奪えないため、ギリギリのところで跳ね返すのが精一杯、セカンドボールもまったくといっていいほど拾えない状態で、そんなんじゃ先制点を与えるのも当たり前の話で、17分、相手にゴリゴリがぶり寄られてクリアしきれずにこぼれたボールを、荒田になまらゴラッソに決められて失点。ぐうの音も出ねぇ。

 失点後も札幌は岡山のプレスの前にボールの落ち着きどころがなく、攻撃の糸口すら掴めません。5試合ぶりにスタメン復帰したテレもあまりボールをキープできず、というかそもそもともとテレはポストの出来るタイプではない上に、高さで勝負しようにも風でどこにボールが飛んでいくかわからない、グラウンダーのボールもあまり精度が良くないのでキープしてどうという以前の問題。「奪って1本目のパスが悪い」のは今に始まったことではないですけど、この日の札幌は特に全体的にそれが顕著で、誰も彼もが揃いも揃って狙い澄ましたようにミスをする、ミスの大盤振る舞い。結局、前半は札幌のシュートはおそらく上里のフリーキック(ホムーラン)のみという残念極まりない内容で0-1で終了。

 後半、財前監督は前半蹂躙され続けた前くんと、今日はあまりおかしくなかった深井くんの2人を交代させます。まぁ確かに2人とも良くなかったですけど、まだ1年目や2年目の選手ですからね。これを糧にまた成長して欲しいと思います。代わりに入ってきたのは、砂川誠と上原慎也。上原は左サイドバックに入り、上里がボランチに移動し、砂さんがサイドに入る形です。
 相変わらず奪ってから1本目のパスの精度が悪く、受け手がコントロールに手間取る間に相手に詰められ、結局は戻すか奪われるしかなくなる状態は変わらないものの、砂さんが入ったことでひとまずボールの落ち着きどころが出来たこと、岡山もさすがに疲れてきたのか前半に比べて運動量が落ちてきたこと、風上に立ったことで札幌もようやくペースを掴めるようになります。
 それでもさすがにJ2最少失点を誇る岡山の守備陣は固く、そう簡単に得点を許してくれそうもなかったのですが、突破口を開いたのはやはり砂さんでした。後半29分、右サイドから素早く上げたクロスに3人が飛び込みます。最初のテレは潰れたものの、その裏にいた内村(黒い三連星でいえばマッシュポジション)が背中側に飛んでいったボールをえびぞりで合わせ(ゲームセンターあらしでいえば水魚のポーズ)てゴール。ついに札幌が追いつきました。さらに5分後、自陣でボールを奪った上里が、前線で走る内村へドンピシャのパス。そのまま思い切り蹴り込んだシュートが岡山ゴールに突き刺さり、あっという間に札幌が逆転しました。
 しかし札幌がよかったのはここまで。この直後に再びバタバタとした展開から田中奏一にゴールを許し同点に追いつかれると、その4分後にはコーナーキックからこぼれ球を竹田に押し込まれあっという間に逆転を許してしまいます。それまで岡山はほとんど攻撃が出来ていなかったことからも、非常にもったいなかったですし、特に3点目は集中が切れていたとしか思えない余計な失点でした。なんつーか、昔は「ロスタイム病」ってのがありましたけど、「得点したと思ったらすぐ失点する病気」はなんて言えばいいんですかね。賢者病?

 その後、パウロンがクリアボールを相手に渡してはかっさらい、そのクリアボールをまた相手に渡してまたかっさらうというオモシロ人間ショーを繰り広げたりしたものの、札幌も必死の攻撃も実らず、最後のコーナーキックからの内村のシュートも岡山GK中林のファインセーブに遭いゴールならず。再び連敗となってしまいました。

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