今週末に行われたJ1リーグ2ndステージ第2節。コンサドーレは京都パープルサンガとのアウェイゲームを戦いました。相手の3トップに対抗すべく変則4バックで臨んだ札幌は、攻撃も守備もそれなりに機能したものの決定的なチャンスをものにすることが出来ず、逆に後半ロスタイムに朴智星にPKを決められて1-0の負けとなってしまいました。とりあえず、いつものパターンとは若干違うものの今日も今日とてロスタイムに失点したちっとも学習してないコンサドーレ札幌。せっかく京都に行ったのですから北野天満宮に行って菅原道真(学問の神様)にお参りをしてくればよかったのにと思います。
それと、京都にとっては朴智星1人に救われた感のあるこのゲーム。朴智星様々といった感じでしょうから、京都市は韓国が誇る犬である朴智星に敬意を表して、名物の大文字焼きを犬文字焼きにするべきだと思いました。
さて、そんな京都戦は前座試合だと思うことにして、翌日はいよいよメインのガンバ大阪サテライトとのテストマッチを見に大阪まで行って参りました。お目当てはもちろん"King of Sapporo"新居辰基。札幌ユースが、イヤ北海道が産んだ稀代の俺様ストライカーを見にわざわざ万博グラウンドまでやってきた札幌サポーターは約30人。チームは控え組とは言っても前節ベンチ入りしたまま出番のなかった選手と、出てもちょっとしか出番のなかったフィールドプレイヤーは大阪に来ているようです。
札幌のスタメンはGKいのっち、3バックが左から森くん、吉川、曽田、らっきょと吉瀬のダブルボランチに両ウィングバックに和波とナオキ、イソヤマンの1トップにコマネチとプチ俺王の2シャドー。ガンバのサテライトチームは實好や柳本、松下や羽畑ら割と錚々たるメンバーがいましたが、札幌サポーター的な注目はやはり昨季札幌にレンタル移籍していた大黒でしょうか。札幌に来た当初は「影武者村主博正」だった大黒ですが、久しぶりに見た彼はすっかり影武者森川拓巳となっておりました。
まだ残暑厳しい近畿地方で13時キックオフの炎天下サッカーは、見るほうはもちろんやるほうも大変にキツいのですが、プチ俺王様は早々にいきなりスパイクが脱げるというお茶目なプレイを見せます。つってもさすがに直射日光の照りつける中では両チームとも動きが鈍いのは致し方なく、低調なパフォーマンスに終始。らっきょはあさっての方向にパスを出し、吉瀬も何本かいいロングパスを出すシーンもありましたが、膝にグルグル巻きのテーピングを見るとケガをしているようでおっかなびっくりやっているような感じです。
新居はいつもの通りの俺様っぷりを発揮していましたが、1トップのイソヤマンのポストプレイがおぼつかなく、平間も好き勝手やっている状況なのでなかなかボールが回って来ません。一度平間がボールを持った瞬間、新居が素晴らしい動きで裏を取ったのですが、平間はまったく新居を見ておらずナオキにトンチキパスを送ってカットされた瞬間、札幌サポーターから一気に怒号がわき起こったのが一番盛り上がったシーンでしょうか(すぐ目の前で練習してたガンバのGKチームの皆さん、驚かせてごめんなさい)。
方やディフェンスのほうも危なっかしいことこの上なし。森くんはさすがに安定したディフェンスを見せておりましたが、吉川、曽田の筑波コンビは、昨季(ケガが多かったということはあるにしても)札幌でほとんど出番のなかった大黒に2人がかりで翻弄される体たらく。「もう1人の筑波」であるいのっちですが、こちらはパンチングに出た飛型がものすごく美しかったのが印象に残りました。ボールに触れればもっと良かったんですけどね。
さて、試合自体はほとんどの時間ガンバに攻め込まれる予想通りの展開だったのですが、先制点は何と札幌。後半35分を過ぎた辺りで相手ゴール前でナオキが裏に抜け出し、逆サイドで待ちかまえていた新居にパス。実はナオキが抜け出した時点で副審がオフサイドの旗を揚げたためガンバのDFも一瞬動きを止めたのですが、主審はこれを認めずプレイは続行。おそらくパスの出た瞬間にオフサイドポジションにいたのは新居で、ナオキはオフサイドではなかったためだと思われますが(我々の位置からはよくわからなかったのであくまで推測ですが)、かつて札幌ユース時代には明らかなオフサイドで副審が旗を揚げても副審にガンを飛ばすことだけは忘れなかった新居がセルフジャッジなどするわけもなく、難なくこのボールを流し込んでキッチリゲットします。
今回の遠征の最大の目的である「新居ゴール」が見られてご満悦の札幌サポーターは、後半はこちらサイドに向かって攻めてくることもあり、1点を獲って気をよくしたはずの新居の後半の爆発に期待します。15分のハーフタイムを挟んでいよいよ選手が入場してきました。
いねぇじゃん、新居。
ベンチのほうを見ると、もう新居はトレーニングウェアを脱いでしまっています。この瞬間我々のテンションは下がりまくりで、新居と交代で出てきた田澤がミスを連発していたこともあって、まるで得点の予感のないまま時間は過ぎていきます。かといってガンバも圧倒的に攻めている割にはなぜかシュートが枠に飛ばず、なんでか知らないけど点が入りません。
新居が引っ込んでしまったんで、オレは集まったゴール裏メイトと試合そっちのけで雑談に興じていたり、ベンチにいる新居の様子を観察していたわけですが、後半30分を過ぎた辺りで再び新居がトレーニングウェアを着てピッチサイドに立っているではないですか。まさかもう一度交代? と思っていると、やはりそのまさかでした。なんとプチ俺王様再降臨です。しかもよく見たら着ているトレーニングウェアは岳也のだし。
思いもかけず目の前で見ることが出来た新居を楽しんでおりましたが、さすがにもうクソ暑い中の後半終了間際、どの選手も一様に動きが重く、これといったシーンもないまま試合は終了。気がつけば新居のゴールが決勝点だったという試合でした。
さて試合終了後、せっかくなので来ていた札幌サポーターの何人かと一緒に新居の出待ちをしていたわけですが、他のメンバーより少し遅れて登場してきたこの試合のヒーローは、何を思ったかねじりはちまき姿で登場。ミネラルウォーターの段ボールを抱えた脱力を誘う姿に、同じく出待ちをしていたガンバサポーターと思われるお姉さんたちからも写真を求められる始末。結局取材に来ていた道内メディアからもその姿のままインタビューを受けるプチ俺王様だったのでした。
あと印象に残った選手はやはり森くんでしょうか。終始安心して見ていられました。京都戦で古川先生が退場して次節の神戸戦は出場停止なので、次こそ森くんを使って欲しいと思う次第。
あ、前座試合の観戦記もアップしてます。