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2002年9月26日

観客動員作戦

 シーズンの3分の2が終わった段階でコンサドーレ札幌の成績はここまでわずか2勝、ナビスコカップを含めても3勝止まりという成績。その不振を反映してか、ここまで観客動員も低迷しています。昨季はドーム元年ということもあって発売後数時間でチケットが完売する試合もありましたが、今季は今のところそのドームでも3万人を突破した試合はなく、厚別でもスタンドには空席が目立つ状況となっています。
 大きなスポンサーを持たないコンサドーレ札幌にとっては、入場料収入というのはチームの運営にダイレクトに影響してきますから、観客の減少は死活問題となりかねません。HFCも観客動員増に躍起になっているようで、先日のヴィッセル神戸戦でも敬老の日の試合ということでお年寄り向けに入場料を割引するなどいろいろな手を打ってきていますが、前節の浦和戦での有料入場者数は21,435人とドーム最低の数字となってしまい、状況はますます厳しくなる一方となっています。

 そんな中、次なるお客さん向けサービスのプランが先日の日刊スポォツに載っておりました。その名も「10円キャッシュバック作戦」。同紙によると、クラブ幹部の言葉として「お客さんへの勝利給があってもいい。競技場に足を運んでもらう以上、10円でも還元できれば」と、チームが勝利した場合に来場したお客さん全員に「勝利給」としてキャッシュバックするというプランのようです。
 まぁこれはあくまで企画段階で、別に10円という金額まで決まったわけではないということらしいですが、「入場者全員に」ということなら100円も500円もキャッシュバック出来るわけがないと思いますので、本当にやるとしたらまぁ10円くらいがいいところでしょう。これまで行われてきた「サンクスマッチ」のような「入場者全員にグッズプレゼント」というのと比べると、なにやら恐ろしくど真ん中の直球なプランでむしろ潔さを感じる企画だと思いますが、果たして10円に惹かれてスタジアムに来るお客さんがどれほどいるかというのは疑問が残るところです。
 思うに、これは「10円」だからいけないと思うのです。つっても、前述したように額を増やせといっているのではありません。日本には「言葉のマジック」というものがあります。たとえば「玉露」というのは大変に美味しい高級茶ですが、これをうっかり「タマツユ」と呼んでしまうと途端に高級感のかけらもなくなってしまいます。逆に、「いいちこ」なんて普通にその辺で売ってる焼酎ですが、これを「ナポレオン(下町の)」というと何となく高級感が感じられます。これを利用すればいいのです。
 つまり、「10円キャッシュバック」といわずに、「どーんと10万両キャッシュバック!」とブチ上げればいいのです。八百屋のおじさんが使っていた単位ですから、サギでも何でもありません。むしろ受け取った人も「おお、ホントに10万両だ!」と幸せな気分になること請け合いですよ?

 あ、「500円キャッシュバックと見せかけて実は500ウォンでした」というのだけはやめてくださいね。偽造しかねないので。

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