「恐怖のリカちゃん電話」という話をご存じでしょうか。いわゆる「都市伝説」というものの一つです。「リカちゃん電話」自体は別段恐怖でもなんでもなく、おそらく誰もが知っているであろう(株)タカラの「リカちゃん人形」とお話しできるというサービスで、とある番号に電話をかけるとリカちゃんの声が聞けるというもの(電話番号は地域によって異なる)です。まぁ会話といってもリカちゃんの声が吹き込まれた録音テープが流れるだけの一方通行なのですが、昔からあるサービスです。
で、これにまつわる恐い話が「恐怖のリカちゃん電話」。話を要約すると、ある女の子が一人で留守番をしているとき、寂しいのでリカちゃん電話に電話をかけてみます。最初は「もしもしあたしリカちゃん、今家にいるの」だけで終わり、つまらないので次に電話をかけてみたら「今お出かけ中」と言われました。話の内容が変わるのでもう一度かけてみたら、「今あなたの家の前よ」と言ってきました。次第に怖くなって電話するのはやめたのですが、今度はなぜか電話のベルが鳴り響きます。「きっと母親だろう」と思い思い切って電話に出ると、受話器から聞こえてきたのは「もしもし、あたしリカちゃん、今、あなたの後ろにいるの…」
と、こんな感じの話。初めてこの話を聞いたときは子供だったこともあってものすごく怖かった記憶があるのですが、「人形が意志を持ってしゃべる」というのは別としても、「電話は動かないもの」というのが常識だったオレがガキの頃(20年以上前)だからこそ通用した話ではありますよね。携帯電話全盛の今の時代、「今ネェ~お台場にイルノォ~」なんてのは当たり前の光景日常茶飯事ですし、うちでも着実に家に近づいてくる電話がよく来ますよ。酔っ払ったカミさんから。
他にも都市伝説なんてのはいっぱいありますが、どれもこれも今はもう怖くも何ともない話ですよね。むしろ現実世界のほうがよっぽど怖いと思います。都市伝説として有名なものとしては「百キロばあさん」とか「口裂け女」辺りになると思いますけど、「百キロばあさん」にしても体重百キロのばあちゃんのほうが恐怖ですし、「口裂け女」にしても、内緒の話が内緒にならない「口軽女」のほうがよっぽど怖いに決まってますし。そういえば北海道の都市伝説として、走り屋さんのメッカとして有名な支笏湖畔で、交通取締中に殉職した警官の霊が四つんばいになって車を追い越していくという「四つんばい警官」なんてものも聞いたことがありますが、これも走り屋さんたちにとっては生きてる警官のほうが怖いのではないかと思います。警官と言うより、罰金が。つまりは「事実は小説よりも奇なり」といいますか、結局リアル世界のほうが怖い話がいっぱいなわけです。
まぁだからなんだといわれても困るのですけどね。そういえば北海道には他にも「コンサドーレからレンタルされて帰ってきた選手はいない」という都市伝説があるなぁなんて。うわ、怖ええええ!