« 明日を担う力 | メイン | 洋平磐田に移籍 »

2003年9月11日

助っ人春秋

 今年低迷した理由の一つとして、助っ人選手の失敗が挙げられます。シーズン前にやってきた俺王様、ベット、ホベルっちの3人全員が既に退団。そういえば、ベットとホベの2人はそれぞれ当初獲得を進めていたミネイロ、ファビオ・バイアーノが契約寸前でおじゃんになったための入団と、いわば「ハズレ1位」とも言える選手。2人とも実力的には申し分なかったのですが、ホベは監督とそりが合わず、ベットに至ってはホームシックで勝手に帰国と、ピッチの上以外の理由での退団。俺王様も(表向きは)ケガでの退団だっただけに、今思えばシーズン前の時点で既に今年は暗礁に乗り上げていたのかなぁという気はします。
 そんなわけで強化担当には同情の余地があるとはいえ、結果だけを見れば明らかに「失敗」だった今年の失敗を踏まえ、助っ人選手の補強方針をも見直す方針でいるとのこと。助っ人補強については、最優先がFW、第2に守備のリーダーとなれるDF、3番目にトップ下またはボランチということになっていますが、その最優先のFWはどうやら「高さのあるFW」ということらしいです。
 確かに一部「プライド」などの別にいらん高さだけはあったりするのかもしれませんけど、身長については自他共に認めるちびっ子チーム。FW登録の選手の中で一番の長身が相川進也の179cm、MFを含めてもレギュラークラスは軒並み180cm未満です。どこのチームもDFには180cmを超える選手が揃っていますから、そういう面ではどうしても見劣りしてしまいます。単純な放り込みだけのサッカーというのも困りものですが、だからといって今の札幌のように「高さ勝負は圧倒的に不利」というのもそれはそれで困りもの。今も思い出したかのように「ソダン大作戦」がしめやかに行われたりしていますけど、それはあくまでスクランブルですし、普段から練習をしてるわけではないですから、攻撃の選択肢の一つとしての「高さ」もないよりはあったほうがいいという感じでしょう。
 とはいえ、じゃあ単純にデカい選手を獲ればいいのか、という話になると、またそれはちょっと違うと思います。つうか、うちの場合点が獲れないのはそもそも高さとか以前の問題なのではないかという気がしないでもないですが、長身選手をたくさん揃えている大宮の決定力が高いかといわれればそういうわけでもないですし、逆に183cmと際だって長身というわけでもない崔龍洙(市原)がヘディングで点を獲りまくっているのを見ても、単純に背の高いFW=空中戦に強いというわけではないと思うんですよね。要はストライカーに必要なのは背の高低などではなく、「点を獲る嗅覚」ということになると思います。

 で、俺王様帰ってこないの?

 まぁ別に補強方針にケチをつけるわけではありませんが、とにかくギラギラした人がいいですね。もう「無賃乗車の上に目的がタダで機械の身体を手に入れること」くらいの強欲さが欲しいところですけど、そうじゃなくてもとりあえずオモシロ人間であれば何も言うことはありませんよ。「満月を見ると大猿に変身する」とか「得意技はヨガテレポート」くらいのオモシロさがあれば。

2016年2月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

アーカイブ