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2005年10月 6日

幸せな時

 本日は高円宮杯全日本ユースU-18の準々決勝が行われました。決勝トーナメント1回戦で宮崎の鵬翔高校を下したコンサドーレ札幌ユースU-18は、FC東京に入団の内定している小澤竜己くんを擁する高校総体王者・青森山田高校と対戦しました。準々決勝4試合の会場は江戸川陸上競技場、大宮公園サッカー場、西が丘サッカー場、そして国立競技場。オレの職場のある麻布十番からは都営大江戸線で3駅の距離にある国立競技場が一番近いのですが、その国立でのカードが札幌ユース対青森山田。これはもうオレに見に行けと言っているに違いないと、国立まで馳せ参じることにしました。
 しかしうちの会社は定時が19:00。キックオフが18:45なのでどう考えても間に合いません。昨日西が丘に行くために半休を取ってしまっており、2日連続で休みはさすがに厳しいですから、最初から後半から見に行くつもりでいましたが、それでも少しでも早く着くために定時ダッシュをかますつもりでした。定時まであと10分ちょっととなりそわそわと帰り支度をおっぱじめた頃、現地に先乗りしている予定のカミさんからメールが入りました。現地に着いたかな? と思ってメールを開く。

 「開始38秒川村先制1-0(実際は26秒だったらしい)」

 何? もう先制?

 ヤバイ、これはもう早く行かなければならんと19:01に後ろを振り返ることもなくダッシュ。会社を出た旨をカミさんにメールすると、すぐに返信がきました。

 「せいやサイドぶち抜いてクロス上げたところをけんごヘッドで2点目」

 おい、ちょっと待て。

 既に2点を見逃したオレは限りなく負け組の気分で、それでも深い深い大江戸線ホームまで全力疾走。この瞬間、オレは確かにメロスだった。
 そして普段は10分かかる距離を5分で走り抜き、19:09の電車に乗って19:16に国立競技場に到着、ダッシュで階段を駆け上がり、一目散に門を抜けてゲートに向かう。

 チケット買うの忘れてた。

 慌てて戻って当日券を購入、手荷物検査ももどかしくスタンドに到着。時計は19:21。国立競技場への最短記録を更新しました。たかがユースのために
 しかしたかがユース、されどユース。「コンサドーレ」と名の付くのチームの試合を見るためには可能な限りの努力を惜しまないのがサポーター道です。というわけで、国立競技場のメインスタンドには既に多数のゴール裏メイトたちが集結していました。育成型クラブへの道にはユースの強化というのは死活問題ですから、Jリーグチームの中でも札幌はかなりユースへの注目度が高いチームだと思いますが、それにしても「コンササポ必死だな」といわんばかりの集まりよう。2日連続でホントにダメな人たちです。オレも含めて。

 とはいえ、着いたはいいものの2-0というのはそのまま試合が決まってもおかしくない点差です。そりゃもちろん勝てばうれしいですけど、キックオフ時点から見ていた人たちに比べれば、ゴールシーンを見逃したオレは中途半端に負け組です。たとえるならば子犬を助けるために新幹線を止めて超人オリンピック失格になったテリーマンです。できればもう1点くらい入らないかなぁと思っていると、前半41分に中央を抜け出した門間くんがGKとの1対1を冷静に決めて3-0となりました。よし、テリーマン卒業。

 さて後半。3-0という点差は確かに大きいですが、45分あれば3点差をひっくり返すのは不可能じゃありませんし、そして青森山田はそれができるチームです。早い時間に1点を入れれば青森山田も勢いに乗ってくるでしょうから、札幌に必要なのはまず失点をしないこと、それと相手が前がかりになったところをあわよくばカウンターで追加点を挙げ、相手の息の根を止めることです。そして予想通りもうあとがない青森山田の猛攻に晒され、何度も危ないシーンを作られますが、DF佐々木健将くんを中心とした守備陣が高い集中力で身体を張って守り、またGK塚本祐輝くんのファインセーブもあり得点を許しません。逆に後半29分、カウンターからキャプテン藤田征也くんのすんばらしいミドルシュートが炸裂。相手の息の根を止める4点目を手にしました。テリーマン卒業どころかこのミドルでご飯3杯はいけます
 結局最後まで相手に得点を許さず4-0で勝利。スコアほどの実力差はなかった、というよりは青森山田はやはり強かったのですが、札幌の勢いのほうが優ったという感じでしょうか。試合終了後、サポーターの歌う「好きです札幌」に合わせて変な踊りを披露していた本日2得点の川村賢吾くんを見て、未来は明るいと思いました。

 注目の準決勝の相手は滝川二高です。同じ国立競技場で行われますので、今日の再現を狙っちゃってください。

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コメント (3)

あきさぽ:

私も多分ダメな人達のひとりです。ハイ。
後半の征也君のシュートは後半から観戦した方々のプレゼントといったところでしょうか。

準決勝は行けないのでお願いいたします。

>choo様
こちらの記事を引用…というか、参照用にリンクさせていただきました。
まだブログを始めたばかりで、ブログの機能やマナーなど、わからないことも多く、知らないうちに何か失礼なことをしてしまっているかもしれませんが、その時は優しく教えて下さい。
なぜかコンサドーレネタとメンタルネタが同居している妙なブログですが、よかったら足をお運び下さい。
では、失礼します。

あきの@晴れて肥後人:

現地に行けたというだけで十分に勝ち組ですよ、ハイ。

山田の黒田監督も札幌ユの勢いに脱毛、もとい脱帽と
いった感じでしょうか。まあ、選手権に向けた引き締め
の材料になったと思います。国体も初戦敗退だったし。

ちまたではたぶん、準決勝の広島ユ(昨年の宮杯覇者)
と東京Vユ(今年のクラブユース選手権覇者)の対戦
を「事実上の決勝戦」と呼ぶのでしょうが、注目が
そちらに集まっている間に決勝切符取っちゃいましょう
や。滝二も強いがガンバレ。

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