本日は東京・新木場にある江東区夢の島競技場で行われた、JサテライトリーグAグループFC東京対コンサドーレ札幌の試合を見てきました。前日の山形戦を累積警告で出場停止だったソダンは遠征には参加しておらず、また 原も不出場。そうでなくても怪我人が多くメンツの揃わない札幌は、ユースを引退した3年生から昇格候補といわれる藤田征也くん、その妙技と人畜無害な笑顔で人気急上昇中の西大伍くん、粘り強いDFが売りの神谷恭平くんの3人を駆り出してきました。メンツはGKもんじゃ、DFは真ん中にホンコン、右にジンギスカン徐、左に神谷くん、ダブルボランチがキャプテンマークを巻いた権東と野田、トップ下に西くん、ウィングバックが左に三原さん、右が藤田くん、2トップは謙伍と桑原という布陣です。ベンチにはようやく復帰を果たした岳也と、風邪でしばらく寝込んでいたらしい智樹、GKのサブにエビと3人しかいません。三原さんや岳也を除けば若手ばかりの札幌に対し、FC東京は宮沢や浅利、小林成光らベテラン選手も多く、さすがはJ1といいますか大人と子供のチームみたいな感じです。まぁ、ここ2年のサテライトではもう見慣れた光景ですけどね。
そんなわけで選手入場。性懲りもなくわんさか集まってきたヒマなコンサドーレサポーターが集結したスタンドから、高円宮杯で名を上げたユースの選手たちや、今季まだ試合出場がないながらも期待の大きい桑原らに大きな声援が飛ぶ中、オレが叫んだのは当然、
「ま゛つ゛い゛さぁーーーーーん!!」
後ろを振り向いて手を振ってくれた松井さん最高。
さて試合。開始から札幌が積極的に攻めチャンスもいくつか作り出しますが、ボールの失い方が悪い上に、DFラインが不安定。急造DFの徐、2年目のホンコン、ユースの神谷くんというメンツだけに致し方ない部分はあるとは思いますが、それでもボランチの権東・野田を含めて後ろはいわゆる「軽い」プレイでピンチを招くことが多く、13分に東京FW近藤祐介をフリーにしてしまいゴールを決められ、17分には再び近藤がペナルティエリアやや外から打ったミドルシュートがDFにあたってコースが変わりゴールイン。さらに26分には相手のシュートがポストにあたって跳ね返ったところを再び近藤に押し込まれ、試合開始30分も経たないうちにハットトリックを決められるという展開です。前半はこの3失点で済んだものの、サポーターなサテライトでの虐殺には慣れっこではありますけど、数の足りないトップチームのDFを考えるとあまり笑ってもいられません。
そして後半、4分に桑原を倒した浅利が2枚目のイエローカードで退場。数的優位となった札幌がようやくアクション&ムービングし出すようになります。後半12分、中盤で権東がむりやりパスカットしたボールを謙伍に繋ぎ、謙伍のスルーパスに抜け出した桑原が落ち着いてゴール右隅に決め1点を返すと、続く21分、右サイドでボールを持った征也が最終ラインからすっ飛んできた徐暁飛にヒールパス、深くえぐった徐がグラウンダーのクロスを中に送ると、ニアで待っていた桑原が後ろに繋ぎ、ファーで待っていた西くんがワントラップでボレーシュート。これがゴールに突き刺さって1点差となります。その後は両チームともチャンスを掴みながらも決めきれずに試合が進み、1点ビハインドで終わると思われた後半40分、CKから桑原の蹴ったボールを中央で待っていた謙伍が左足でダイレクトで決めついに同点に追いつきました。その後三原さんの浮き球パスで抜け出した西くんがループを放ったり、再び徐とのコンビで右サイドを抜け出した征也がシュートを放つも決めることができず。また東京の攻撃ももんじゃのファインセーブで凌ぎ3-3のまま試合終了。相手が1人退場したことも含めて、主審がおおむね札幌寄りの笛だったことにも助けられましたが、別に主審の名前が「カラカミさん」だったことと関係あるかどうかはわかりません。とはいえ、それでも3点を返したのは褒めてもいいでしょう。ただし前半での3失点はいずれも個人レベルのミスからのものでしたので、この辺りをしっかり修正していかないとトップでの試合出場はままならないと思います。まぁ、要はもっと頑張れと言うことですね。というわけで以下寸評。
もんじゃ…失点シーンはいずれもGKにとってはノーチャンス。その他は危なげなし。声出しも含めて成長はしている。が、終了後にバスへの道がわからなくなるなど相変わらずキャラは天然。
神谷…粘っこいDFが得意のハズが、相手に簡単に入れ替わられたりする場面もあり。しかしユースでは気づかなかったがロングパスもうまい。わざわざ引退してから駆り出されたのは単にDFが足りなかったからなのか、それとも…。
ホンコン…良くも悪くもソダン2世。3バックの真ん中は慣れてないのかも知れないけど、修行が必要。
大使…急造とはいえディフェンス軽すぎ。後半オーバーラップからチャンスを作り出していたところを見るとやはり攻撃の選手か。
社長…このレベルではさすがに別格。しかし右ヒジでも伸ばてしまったのか、試合中ずっと右腕を固定した状態でプレイ。やりにくそうだった。
野田…フィジカルをもっと鍛えないとボランチではキツい。見た目にもいっぱいいっぱいだったが、数的有利の後半はだいぶパスも出せるようになった。
権東…どうしちゃったの? この辺りでタバタンを目指すか金子を目指すかはっきりさせないと中途半端になっちゃいそう。
征也…前半は左に三原さんがいるせいかあまりボールは回ってこず。しかし後半は右サイドで多くチャンスを演出。鍛える必要はあるがやはりセンスはいい。
西…高い技術によるこじゃれたプレイにもうメロメロ。トップに上がるかどうかは不明ですが、もし上がってうまく鍛えれば本当に面白い選手になりそう。
桑原…ボールへの執着心が足りない。1ゴール1アシストという結果の通りボール扱いはうまいのだから、もっと1つ1つのプレイを大事に。
謙伍…1ゴールは挙げたがもっとシュートを打ってもいい。今から小さくまとまってはダメ。
そうそう、復活が期待された岳也は結局最後まで登場せず。見てみたかったので残念でしたが、夢の島のピッチが思った以上に荒れていたため、無理はさせなかったのかもしれませんね。智樹も病み上がりだからか出番なし、というか結局スタメンの11人は全員90分間フルにプレイしたわけですが、ユースくんたちも含めてスタンドで見ていたヤンツーの目にはどう映ったのでしょうか…。