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2006年3月22日

愛媛戦感想

Jリーグディビジョン2第4節
愛媛FC2-1コンサドーレ札幌
得点者:札幌/石井
     愛媛/星野(notスミレ)、森脇(not健児)

 愛媛FCというチームは、一般的なJリーグ参入チームとはちょっと違った道を歩んできました。1996年以降にJリーグに加わったチームというのは、その誕生の経緯は様々ですが、かつてのコンサドーレがそうだったように、ほとんどのチームが「まずはトップチームを強化」するという方法でJリーグを目指したという点で一致しています。そして、ほとんどのチームはその手段として他のJクラブを解雇された元Jリーガーでレギュラーを固めるという方法を採ってきました。現在でもロッソ熊本などが同様の強化策でJリーグ入りを目指しています。
 しかし愛媛FCは比較的早い時期からJリーグ参入を視野に入れていたものの、他のように「Jリーグのための強化」は行わず、まずはユース組織の強化に取り組みました。もともと母体であった松山FCが一種から三種までのチームを持っていたという背景もありますが、その結果愛媛FCユースは既に四国では強豪として数えられ、高円宮杯でも四国地域の代表枠はたったひとつしかないにも関わらず毎年のように出場を重ねています。そのぶんトップチームの整備が遅れ、当初はJ2参入が見送られるという可能性もあったものの、地元の協力を取り付け無事にJ2に参入を果たした今季も、無駄に背伸びはせず派手な補強は行わないままリーグ戦に臨んでいます。もちろん予算的な問題で大型補強をしたくても出来ないという理由もあるでしょうが、レギュラークラスの半数近くを生え抜き選手が占め、しかもユース出身選手が既にチームに3人いるというのは、Jリーグ新加入チームとしては立派なものだと思います。ちなみに札幌光星高出身の道産子選手もいますね。

 まぁだから何だと言われても困るのですけど、要するに愛媛は「これから」のチームなのであり、別にJ1昇格を狙っているわけでもありません。語弊はあるかも知れませんが「失うものは何もない」とも言えるわけです。そんな彼らのやるべきことは、とにかく目の前の試合に全力投球すること。とりわけホームのサポーターの前でJリーグ1年生がプロの先輩チームに一泡吹かせるという、一昔前のヤンキーマンガさながらの展開に持っていくことが出来れば、そりゃもう怪物ランドのプリンスじゃなくても愉快痛快ってもんです。確かに戦力的には札幌よりも劣るでしょうが、大貧民だって戦略によっては大富豪に勝てるわけで、ましてやうちは大富豪なんぞではなくいいとこ平民クラス。そんな札幌は「勝って当然」と言われ、方や愛媛は「負けてもともと」。精神的な余裕は圧倒的に愛媛のほうが上だったでしょうし、しかも札幌は前日練習が出来なかったことによる調整不足もあったのですから、こういう展開になるのも確かにヤンツーの言うとおり「順当」と言えるかも知れません。

 でもそうは言ってもさぁ。昇格を狙うチームがそれじゃ正直言って困るのですよ。あらゆる困難を乗り越えられるのがホントに強いチームってことでしょ? 何もドルアーガの塔を宝箱の出し方憶えた上でワンコインクリアしろとか、ぐでんぐでんに酔っ払った状態でエースコンバットやれとかそういうこといってるわけじゃないんですし。もっとシンプルにプレイするとか、前半はさらっと受け流すとか、やりようはいくらでもあったと思うんです。まぁ今更それを言ったところで松井さんのお腹が引っ込むわけでもないのでいつまでもグダグダ言うのはやめますが、鳥栖でも悪いなりに勝点取ることが出来たんですし、やってやれないことはないと思いますので、まずは今週末の横浜FC戦ではきっちりと勝点3をゲットしてください。

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コメント (2)

kanpa:

おいおい,キミまでそんなこと言っちまったら困るでしょうが..
ま,悔しいのはこちとらも一緒だけどねw

死闘の山形から帰った翌日の日曜じゃ,クールダウンとストレッチがせいぜい,
移動当日の月曜午前中しか残ってない実質練習が飛んじまった,
そんな状況で勝負できるほど,Jリ-グは甘くないと思うぜ.
単なる過密スケジュールだけならどこも一緒だが,
当日の朝,突然の中止とくりゃぁ,地震に襲われた新潟と同じようなもんだ.
選手は言い訳しなかったけど,さすがに堪えきれない誰かサンが,
「順当な結果だ」とのお言葉を口走っちゃったわね.

最低限の戦略目標は怪我人を出さないこと,
勝ちは無理だから次なる目標はスコアレスドロー,
もし失点するようなら,せめて得点だけはゲットしろ,
これがアノカタの腹積もりだったろうと,勝手に想像してるけどね.
無理して勝ちを狙ったりしたら,複数の怪我人を出しかねない.
そう考えれば,疲労のない若手を途中投入して点を取りにいった,
その結果はキッチリ出しているから,戦術的にもダメージは少ないんじゃない?
ホロ苦くはあるが,とりあえず飲めないこともない酒,そんなところだね.
本人たちの責任でもなんでもないのに,屈辱的な結果を持ち帰らされる,
当の選手たちがイッチバン悔しいはずなんで,
その心情を思うと,一緒にヤケ酒付き合いたい気分だね.

かたむさり:

「星野すみれ」ってパー子だっけ?
と言っても写真撮っている旦那の横で奇声をあげてる人にあらず。

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